「あしや喜楽苑ギャラリー」での妻との二人展の開催中、会場内で繕いもしますとチラシでPRしましたが、今回も繕い品の依頼は少なかったですね。
2年前と同じですね。
今回の依頼者を何となく覚えていました。
かなり高齢の女性ですが、とても賢そうで物知りの方です。
前回と同じく、3点を持ってこられて。
真っ二つに割れた蓋物と、欠けた部分がある茶碗です。
安く仕上げて欲しいので、銀粉などは使わずにと。
その依頼内容も前回と全く同じです。
この3点です。
すぐにアラルダイトでの接着やベース作りを始めて。
アラルダイトが固まるまでに姿勢を絶えず変えて。
ベースが出来上がりました。
蓋ものはアラルダイトのみで。
楽茶碗は地の粉を混ぜたもので。
磁器は小麦粉を混ぜたもので。
そして仕上げです。
この楽茶碗、箕面焼きです。
なかなか面白い品物ですね。
銀粉を漆の上から蒔きたいと伝えたのですが、要らないと。
それで、赤ロイロ漆を塗って。
丁度よく合う色に仕上がりますね。
そして後の2点は白漆で。
これも色が茶色っぽくなってくるので丁度いいでしょうかね。
作業途中で、新うるしの色がピンク色に変化し始めて。
漆はもう乾いているので、もし二人展の期間内に来られたらお渡しできますね。
とてもとても安い修理費で。
追記
こんな風に仕上がりました。
最終日に来れないとのことで、ギャラリーの担当者に預けました。