金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

「あしや喜楽苑ギャラリー」内での繕い

2019-08-17 12:10:53 | 多種類の繕い例

「あしや喜楽苑ギャラリー」での妻との二人展の開催中、会場内で繕いもしますとチラシでPRしましたが、今回も繕い品の依頼は少なかったですね。

2年前と同じですね。
 
今回の依頼者を何となく覚えていました。
かなり高齢の女性ですが、とても賢そうで物知りの方です。
 
前回と同じく、3点を持ってこられて。
真っ二つに割れた蓋物と、欠けた部分がある茶碗です。
安く仕上げて欲しいので、銀粉などは使わずにと。
その依頼内容も前回と全く同じです。
 
この3点です。
すぐにアラルダイトでの接着やベース作りを始めて。

 

アラルダイトが固まるまでに姿勢を絶えず変えて。

 

ベースが出来上がりました。

蓋ものはアラルダイトのみで。

楽茶碗は地の粉を混ぜたもので。

磁器は小麦粉を混ぜたもので。

 

そして仕上げです。

この楽茶碗、箕面焼きです。

なかなか面白い品物ですね。

銀粉を漆の上から蒔きたいと伝えたのですが、要らないと。

それで、赤ロイロ漆を塗って。

丁度よく合う色に仕上がりますね。

 

そして後の2点は白漆で。

これも色が茶色っぽくなってくるので丁度いいでしょうかね。

 

作業途中で、新うるしの色がピンク色に変化し始めて。

 

 

漆はもう乾いているので、もし二人展の期間内に来られたらお渡しできますね。

とてもとても安い修理費で。

 

追記

こんな風に仕上がりました。

最終日に来れないとのことで、ギャラリーの担当者に預けました。