次の繕いの依頼です。
こんな時期ですので、手すきなので、うんとお安く繕いの依頼を受けますとのチラシを地域で配布し、ポスターの掲示も総合センター職員がしてくださって。
でも、反応はさっぱり、陶磁器の繕いにはこんなに皆さん関心がないのかと驚いています。
そんな中で、地域の会長さんが依頼品を持ってこられて。
こんな風に2か所欠けています。
陶器製ですが、色が白いので、アラルダイトに強力粉を使って。
ベースができて、次は色合わせです。
白の本漆でいいかなと。
ところが、白漆はどんどん色が黄土色に変色してきます。
翌日にはこんな色合いに。
面白くないなと、「新うるし」の白とベージュで色合わせして上から塗ることにしました。
そして、模様も入れて。
完了です。
アップで。
いい出来上がりだなと。
ところがです。
そのあと、繕った個所の色がどんどん変化し、しかもベトツキがあります。
本漆を完全に乾かさなかったのがいけなかったのでしょうかね。
濡らした手拭きをナイロン袋に入れて漆が完全に乾くように試みたのですが、いつまでもベトツキがなくなりません。
こんな経験、初めてです。
やはり漆は難しいものです。
そこで、思いついたのが、京都の鹿田漆店で入手していた石粉を使うことです。
石粉を上から蒔いてベトツキがなくなりました。
繕い箇所はブルーがかった色になりましたが、周りの模様の色と合っていいかもね。
今回はいい勉強になりましたね。
漆の本でもっと漆のことを勉強しないといけませんね。