いい食器などをお持ちの武庫之荘のギャラリーのオーナー、繕いの依頼をよくして下さいます。
今回は息子さんのお茶碗にトラブルがあったと。
金属粉にはいつも金の丸粉を使ってほしいと依頼されるので、今回は接着剤を使わず本格的な手法で。
よく使われる磁器茶碗ですので、ひびの部分にやすりがけをして、漆がはがれにくいようにして。
そして、生漆に小麦粉の強力粉を混ぜたものでスタートです。
接着剤ではないので、漆が固化する何日もかかります。
欠けた部分には途中で追加もして。
湿気がたっぷりとあるケースを床暖房のところに置いて。
何日もかけて、いよいよ金の丸粉(3号)を蒔いて。
その後も何日も漆を固化させて、次は生漆をテレビンでうんと薄めたもので粉固めの処理です。
これを3回繰り返して。
そして、いよいよ最終工程の磨きです。
鯛の牙(たいき)で磨きます。
うんと輝いてきます。
内側の仕上がりです。
そして、外側の様子。
久しぶりの本格的な手法で、いい仕上がりになりましたね。