旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

旅の窓リバイバル7~2017年(平成29年)夏 札沼線

2020-04-17 14:35:55 | 旅の窓リバイバル
 「2017夏 札沼線の旅2 新十津川駅へ」と「2017夏 札沼線の旅3 新十津川駅発 最終列車」を再編集したものですので、少々長くなります。
 三度目の札沼線は、2017年(平成29年)夏 8月27日でした。
 2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正で終点の新十津川駅を発着する列車が1往復だけになりました。
石狩当別     07:38着  


 電化区間は次の北海道医療大学駅までなので、その先終点新十津川行はキハ40形ディーゼルカーになります。
 今日の札沼線 普通 新十津川行はキハ40-402。キハ40-160が元々の形式。その後、改造してキハ-770となり、更に改造し今の番号になっています。北海道でも珍しくなった非冷房車ですので、北海道医療大学駅駅・新十津川駅間が廃止になれば、同僚のキハ40-401共々廃車の運命でしょうか?


石狩当別     07:45発   
 左手に当別役場庁舎をみて、当別川を渡り田園の中を進むと、大学のビルが現れます。


北海道医療大学  07:49着 07:50発
 電化区間もここまで。2020年(令和2年)5月7日からは、ここが札沼線(愛称 学園都市線)の終点になります。
 見るからにこの先、線路の規格が低くガタガタと揺れることが分かります。


 並行する片側2車線の国道275号を車がスイスイと追い越していきます。


石狩金沢     07:54着 07:54発


 北海道医療大学駅以北も「学園都市線」の愛称が付いていますが、田園の中を進みます。
 駅舎も貨車を再利用したものが多くなります。


 丘陵が迫ってきますが、水田も広がっています。


 大豆に転作しているところも増えてきます。


本中小屋     08:00着 08:00発


中小屋      08:05着 08:05発
 雨が降ったりやんだりの繰り返しです。


月ヶ岡      08:09着 08:10発
知来乙      08:13着 08:14発
石狩月形     08:17着 08:40発

 石狩月形駅に着いたとたん、土砂降りになりました。


 石狩月形駅を出るとまもなく両側に林が現れ、丘を登っていきます。


 その先に、豊ヶ岡駅があります。


 1960年(昭和35年)に当時の月形村豊ヶ丘地区住民の請願により設置された駅ですが、人家は見えるところにはなく、札沼線の秘境駅とも言われています。


豊ヶ岡      08:46着 08:47発
 現在のホームは板張りで、手すりも建築用パイプで組み立てられていますが、駅舎は小さいですが木造のものが建っています。


 先に見える陸橋が、人気の撮影ポイントです。


 豊ケ岡駅を出ると列車は下り再び開けてきます。


札比内      08:51着 08:51発
 北海道でも休耕地で太陽光発電が行われています。


晩生内      08:57着 08:57発
 晩生内駅(おそきないえき)。難読駅名の一つです。
 ホームは未舗装。土留めの支柱はレールを再利用した物。いかにもローカル線です。


札的       09:01着 09:02発
 浦臼町役場が見えてくると、浦臼駅に到着します。


浦臼       09:05着 09:06発
 ミニトマト栽培のハウスを見るようになりました。


鶴沼       09:10着 09:11発
於札内      09:14着 09:14発
南下徳富     09:17着 09:17発
下徳富      09:21着 09:21発

 終着新十津川駅は線路が1本しかない駅です。
 1972年(昭和47年)6月までは、札沼線はこの先、留萌本線石狩沼田江駅まで続いていました。


新十津川     09:28着
 新十津川駅では2011年(平成23年)7月から雨が降っていない限り、駅の側にある空知中央病院保育所の子供達がおそろいの衣装でお出迎えしてくれます。


 そして一人一人に、ポストカードを渡してくれます。


 冬はほんの数人の乗客でしたが、今日は20人ほどの乗客がここまで乗ってきました。


 駅長(犬)は、今日は出勤していないようです。




 1日1往復、それも来た列車が折り返して戻ることから、色々な言い方が出来ます。
 最終列車が着いたあとに始発列車が発車する。
 始発列車が最終列車。
 そして、日本一早い最終列車。 
札沼線 普通 石狩当別行  
新十津川     09:40発 


 再び札沼線に乗って石狩当別駅に戻ります。


 子供達は見送りまでしてくれます。


 車窓は主に進行方向左側です。
 新十津川駅を出て右にカーブすると田園を見ながら直進します。


下徳富      09:46着 09:47発
 無人駅ですが、かつてこの駅が農産物の集積駅であったことが農業倉庫、貨物用のホーム跡から分かります。
  



 南下徳富にかけては転作田も少なく、美しい水田が広がる純稲作地帯です。


南下徳富     09:50着 09:50発
 現在は待合室ももないホームだけの無人駅です。


 更に田園地帯を進みます。
遠くに北海道電力の砂川火力発電所が見えます。北海道産の石炭による発電だそうです。
 

於札内      09:53着 09:53発
 ここは北海道に多い1面1線のホームに待合室があるだけの、国鉄からJR移管時に仮乗降場から昇格した駅です。


鶴沼       09:56着 09:57発
 鶴沼と言えば北海道ワインの「鶴沼シリーズ」の「鶴沼ワイナリー」の最寄り駅ですが、車窓から見ることはできません。


浦臼       10:01着 10:02発
 駅舎には「ふれあいステーション」という名前が付いています。
 石狩当別駅からここまでの区間運転の列車が5往復あります。


 かつては、相対式ホーム2面2線の他に貨物用のホームや側線等ある駅でしたが、その面影も無くかろうじて石造の農業倉庫が残るだけです。
 また、昭和40年代までは駅弁も売られていました。


札的       10:05着 10:05発


晩生内      10:09着 10:10発
 今は使われていないのでしょうか、北海道ワインのマークが付いた建物が見えます。


札比内      10:16着 10:16発
 線路ははずされていますが、島式ホームでかつて交換駅であったことをうかがわせます。


 豊ヶ岡駅を望む陸橋。今朝は数人写真を撮っていましたが、人影は見えません。
 それにしても鉄道写真を撮る人の仕業でしょう。邪魔になるフェンスの網にいくつもの穴が空いています。残念です。


豊ヶ岡      10:21着 10:21発
 石狩月形駅の手前で月形刑務所が見えます。
 ここ月形町は、樺戸集治監とともに発展してきたという歴史的背景もあることから、全国的には刑務所誘致にマイナスイメージが大きいため反対運動の多い中、行刑ゆかりの地として誘致活動を行い設置され経緯があります。


石狩月形     10:27着 10:29発
 石狩月形駅を出ると「月形樺戸博物館」が見えます。樺戸集治監の1881年(明治14年)の開監から1919年(大正8年)の廃監までの歩みが展示・再現されています。


 須部都川。鮭が放流されているのでしょうか。魚道が見えます。


知来乙      10:33着 10:33発
  

月ヶ岡      10:37着 10:38発
 駅前には駐車場とログハウスの建物がありますが。中には待合室がありますが駅舎ではなく公園の休憩施設だそうです。


中小屋      10:42着 10:42発
 貨車を再利用したももでも余りにも外観が傷んでいます。
 道路を挟んだ向には立派な郵便局があります。




本中小屋     10:47着 10:47発


石狩金沢     10:53着 10:53発
 札沼線石狩当別駅・新十津川駅間の最高速度は65kmに設定されているので、車にどんどん追い越されます。


北海道医療大学  10:57着 10:58発
 札幌からの折り返し電車が隣のホームに入っています。
 無人駅ですがホームの屋根もかかっています。


石狩当別     11:03着
 新十津川駅からの列車はここまで。
 必ず乗り換えないと行けません。




 もう二度と乗ることができない区間となりました。
 なお、西村京太郎作品の『札沼線の愛と死 新十津川町を行く』のテレビドラマ化に向けて、今春新十津川町内でロケを予定していると、北海道新聞が伝えています。





旅の窓リバイバル6~2016年(平成28年)冬 札沼線

2020-04-17 04:41:32 | 旅の窓リバイバル
 2020年(令和2年)4月15日、JR北海道から「札沼線(北海道医療大学・新十津川間)最終運行について」が発表されました。
 本来であれば、2020年(令和2年)5月6日が最終運行日となる予定でしたが、4月24日に前倒しするとのことです。
 あわせて、過去に経験したことがない「町外からの来場自粛のお願い」という内容も含まれていました。
 ところが、翌日「緊急事態宣言」が全国に拡大され、さらに北海道を含む13都道府県「特定警戒都道府県」に指定されたことを受けて、4月17日新十津川発10時の石狩当別行をもって最終運行とすることが急遽発表されました。




 2016年(平成28年)12月25日。2度目の札沼線です。
 朝の札幌市内。歩道の脇の雪の壁、車道が見えないほど高くなっています。


 新十津川行の列車が3番線に入っていません。


 札沼線7時45分石狩当別発 普通 新十津川行は、除雪車両が途中で故障したため運休。
 代行バスで、新十津川駅へ向かいます。


 昨年列車に乗ったときより乗客が多くなっています。


 新十津川まで53km。


 北海道医療大学駅の手前で国道を離れ、札沼線を渡り駅に向かいます。
 この辺の線路は除雪されているようです。


 中小屋駅。吹雪いてきました。
  待合室まで行って、乗客の有無を確認してからの発車です。すでに8分ほどの遅延です。


 道路より鉄路が安全ですね。


 吹雪も大分収まってきました。


 石狩月形駅には13分ほど延着。
 本来、列車は23分停車なので、ここで遅れを挽回し定刻8時40分発車。


 代行バスならではのルート。
 林に包まれた豊ヶ岡駅を見ることができました。
 ホームは除雪されているようですが、線路はほとんど雪に隠れています。


 駅への案内標識は、約1km離れた国道275号脇にあるこの小さなもの一つだけ。


 札比内駅・晩生内駅間。線路が雪に埋もれて見えません。


 幹線道路を走ることもありますが、全ての駅に停車するので幹線道路以外を走ることが多い代行バスです。




  列車到着予定時刻から13分遅れて到着しました。
 今日は空知中央病院保育所の子供達のお出迎えは無く、地域の方が出迎えてくれました。




 昨日の日付ですがと、ポストカードを頂きました。
 ここに書かれているとおり、本来であれば折り返しの新十津川駅9時40分発石狩当別行普通列車が、日本で一番早い最終列車になります。


 この年、2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正で、浦臼駅・新十津川駅間は1日1往復のみの運行になっていました。





旅の窓リバイバル5~2015年(平成27年)冬 札沼線

2020-04-16 10:44:26 | 旅の窓リバイバル
 2020年(令和2年)4月15日、JR北海道から「札沼線(北海道医療大学・新十津川間)最終運行について」が発表されました。
 本来であれば、2020年(令和2年)5月6日が最終運行日となる予定でしたが、4月24日に前倒しするとのことです。
 あわせて、過去に経験したことがない「町外からの来場自粛のお願い」という内容も含まれています。
 残念ですが、ご時世ですね。


 2015年(平成27年)2月14日。初めての札沼線です。


 石狩当別7時45分発 新十津川行普通5425D列車。
 乗車する「キハ40-402」は、主に札沼線の石狩当別駅・新十津川駅間で運用してされている気動車です。








 乗客は殆ど居ません。




 キタキツネの足跡のようです。


 石狩月形駅で列車交換。


 やってきた「キハ40-401」も、主に札沼線の石狩当別駅・新十津川駅間で運用されている気動車です。この2両で石狩当別駅・新十津川駅間を担当しています。


 平坦な札沼線の中で、豊ヶ岡駅だけは林に包まれています。


 駅につながる道は未舗装の細い。駅への案内標識は、約1km離れた国道275号上に小さなものがあるだけでということで、数多くある「秘境駅ランキング」の上位常連駅です。


 今は行き止まりになっていますが、1972年(昭和47年)6月19日にいわゆる「赤字83線」として廃止されるまで、新十津川駅から先、留萌本線石狩沼田駅まで鉄路が続いていました。 


 9時28分到着。


 終点まで乗車したのは、私たちの他は地元の方お一人。
 出迎えたのは、駅の隣の「空知中央病院のびのび保育所」の園児。「どうぞ」と手作り絵はがきを渡してくれました。
 園児の人数が乗客より多くて…。








旅の窓リバイバル4~2019年(平成31年)津軽鉄道芦野公園駅の桜

2020-03-29 11:31:02 | 旅の窓リバイバル
  日本を代表する「花」の一つである桜。
 2020年(令和2年)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、お花見の自粛や桜まつり等の中止が次から次へと発表され、開花予想や桜前線北上の話題も例年より少ないように感じます。
 青森県五所川原市にある、「芦野公園」は、日本さくら名所100選の一つで、園内の桜のトンネルを津軽鉄道が通っています。
 毎年開かれている「金木桜まつり」は、今年は中止となりました。
 そこで2019年(平成31年)4月29日の「津軽鉄道芦野公園駅の桜」を、リバイバルで紹介します。









旅の窓リバイバル3~2019年(平成31年)弘前公園の桜

2020-03-28 10:34:42 | 旅の窓リバイバル
   日本を代表する「花」の一つである桜。
 2020年(令和2年)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、お花見の自粛や桜まつり等の中止が次から次へと発表され、開花予想や桜前線北上の話題も例年より少ないように感じます。
 毎年国内外から200万人以上が訪れ、今年で100回目を迎える「弘前さくらまつり」は、2020年(令和2年)4月23日から5月6日まで開催を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染予防と拡大防止の観点から中止となりました。
 そこで2019年(平成31年)4月28日の「弘前公園の桜」を、リバイバルで紹介します。
 東門から入って時計回りに園内を歩いて、亀甲門から出て外濠に沿って歩いてきました。