旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

2017夏「東北 地方鉄道の旅」11(完) 三陸鉄道北リアス線 八戸線

2017-08-21 14:03:23 | 2017夏「東北 地方鉄道の旅」
 宮古駅で、三陸鉄道北リアス線に乗り換えます。
 三陸鉄道北リアス線は、1972年(昭和47年)に開通した宮古駅・田老駅間の国鉄宮古線と、1975年(昭和50年)に開通した普代駅・久慈駅間の国鉄久慈線に加え、日本鉄道建設公団が建設を中断していた田老駅・普代駅間の工事を再開し、宮古駅・久慈駅完を全通させ1984年(昭和59年)第三セクターとして開業した路線です。

(地図は多少古く、平成15年のものです)

三陸鉄道北リアス線 久慈行 






宮古            13:14発
山口団地     13:17着 13:17発
 愛称は、源義経が滞在したとされる黒森神社の名前に由来する「黒森の鼓動」。

一の渡      13:23着 13:24発
 愛称は、周囲を山に囲まれ、ウグイスやカッコウの声が聞こえることに由来する「うぐいすの小径」。

佐羽根      13:28着 13:28発
 愛称は、黒森神楽の伝承の地であることに由来する「神楽の里」。
 ホームには、三陸鉄道を勝手に応援する会の皆さんが寄贈した木彫りのクマ、シカ、タヌキ、ウサギ、ヨタカ、テン、サルの合計15匹があります。


田老       13:32着 13:35発
 愛称は、アワビの養殖やサケ漁が盛んな港町の駅であることに由来する「銀色のしぶき」。
 ツアーで乗車した皆さんはここで下車し、震災当時の説明を受けていました。


 北リアス線で一番長い、6,532mの真崎トンネルを抜けると、トンネル内外の気温差のため窓ガラスが曇って、しばらくは景色が見えません。




摂待       13:43着 13:44発
 愛称は、ここに住んでいた3人兄弟の末っ子、「八郎」にまつわる伝説があることに由来する「旅の八郎」。

岩泉小本     13:48着 13:49発
 愛称は、龍泉洞から湧き出る水が流れ込む小本川の河口近くに位置することに由来する「泉湧く岩」。
 開業時の駅名は小本駅でしたが、2014年(平成26年)にJR岩泉線がはいしされ岩泉線岩泉駅が廃止されて以来、岩泉町内から「岩泉」の名称をもつ駅が消えていたため、岩泉町からの要請で駅舎を兼ねた「小本津波防災センター」がかんせいした2015年(平成27年)12月に「岩泉小本駅」に改称しました。




島越       13:57着 13:58発
 愛称は、宮沢賢治の童話『グスコーブドリの伝記』の舞台の一つ、カルボナード火山島に由来する「カルボナード」。
 ここは東日本大震災の津波で、駅舎の土台、階段の一部等を除き駅舎、ホーム、高架線路の全てが消失した被害の一番大きかったところです。
 再建された駅舎は、以前の南欧風の八角形のドーム屋根の面影をもっています。


 この付近の路線は震災前の高架構造から津波防波堤を兼ねた築堤に変更されています。


 旧駅舎があった駅前広場には、津波にも流失しなかった宮沢賢治の詩碑(「発動機船 二」)と旧駅舎よりホームへ向かうための階段が震災遺構として保存されています。


田野畑      14:01着 14:01発
 愛称は、宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』に登場する人物に由来する「カンパネルラ」。
 近くには三陸鉄道の車両と同じ塗装の平井賀川の水門がありましたが、現在は取り壊されてありません。




普代       14:11着 14:11発
 愛称は、駅のある普代村の花、ハマユリに由来する「はまゆり咲く」。

白井海岸     14:16着 14:17発
愛称は、白井海岸がウニの産地として知られていることに由来する「ウニの香り」。
 白井海岸駅と堀内駅の間には、三陸鉄道北リアス線を代表する景観「大沢橋梁」があり、列車は観光停車します。


 列車の写真を撮るポイントは、国道45号線堀内大橋がいいそうです。


堀内       14:23着 14:23発
 愛称は、源義経にゆかりのある鵜鳥神社が近くにあることに由来する「義経の祈り」。


 NHKで2013年(平成25年)に放送された連続テレビ小説『あまちゃん』に出てきた「北三陸鉄道リアス線」の「袖が浜駅」はここがモデル。
 現在でもその駅名票も残っています。


 堀内駅と野田玉川駅の間には、長さ302m、高さ33m、三陸鉄道一の絶景ポイントといわれる安家川橋梁があります。
 ここでも観光停車しました。北の方には青空が広がっています。


 山側にある下安家漁協のサケ・マスふ化場施設は、東日本大震災で被害を受けた後に復旧したのですが、2016年(平成28年)の台風10号で再び被害を受けました。現在はほぼ復旧工事が終わっているようです。


野田玉川     14:30着 14:33発
 愛称は、西行がこの地に庵を結んだという伝承に由来する「西行の庵」。

十府ヶ浦海岸   14:36着 14:36発
 2017年(平成29年)3月25日開業した、三陸鉄道で一番新しい駅です。愛称は「はまなす香る砂浜」。
 駅付近には、東日本大震災の復興事業で整備された米田高台団地があり、その最寄駅として野田村が建設費を負担(全額岩手県からの補助金)してつくられた請願駅です。なお、 かつては、海水浴場開設に合わせて夏季限定で仮設の臨時駅、十府ヶ浦駅が営業していました。海水浴場オープンは中止しております。またシャワー・公衆トイレは流失しております。


 現在この地区は海岸防潮堤工事が行われており、海水浴場は中止、駐車場や砂浜への立ち入りは制限されています。また、愛称にもあるはまなすの群生は工事に伴い一部を移植・保護していますが群生地自体は今はありません。
 駅周辺では、津波防災緑地公園を整備中です。


 以前は見えた海岸線も高い防潮堤が作られ見ることはできません。


陸中野田     14:39着 14:40発
 愛称は、江戸時代ここで作られた塩を内陸へ運ぶ「塩の道」があったことに由来する「ソルトロード」。

陸中宇部     14:44着 14:45発
 愛称は、縄文時代の遺跡が発掘されていることに由来する「縄文の花」。

久慈       14:53着
 久慈駅からは、久慈駅と八戸駅を結ぶJR八戸線に乗ります。


八戸線 普通リゾートうみねこ 八戸行
 東日本大震災後の青森デスティネーションキャンペーンおよび東北新幹線全線復旧に併あわせて、2011年(平成23年)4月29日にきらきらみちのくから改造を受けて運行を開始した。ジョイフルトレインです。
 休日を中心に、通常の普通列車の車両を置き換える形で普通列車として運行されています。
 リゾートうみねこで運行されるときは、上りは1号車、下りは3号車が指定席で510円の追加料金が必要です。なお、自由席は残りの2両となります。






 2号車は、木目調の内装で畳仕様ののボックス席です。




久慈            15:01発
陸中夏井     15:05着 15:05発
 陸中中野駅までは、内陸部を進みます。


侍浜       15:20着 15:20発
陸中中野     15:27着 15:28発
 陸中中野駅を過ぎると、太平洋を見ながら進みます。


有家       15:31着 15:31発
陸中八木     15:35着 15:36発
宿戸       15:40着 15:41発
玉川       15:43着 15:44発
種市       15:48着 15:49発
 種市駅前では「種市夏まつり」が開かれていました。


平内       15:52着 15:52発
角の浜      15:55着 15:56発
階上       15:59着 16:02発
 階上駅構内に進入したところで、緊急停止信号で非常ブレーキがかかり緊急停車しました。
 八戸からの対向列車も停まっています。


 その後ホームに入りましたが、10分ほど遅れて発車しました。


大蛇       16:05着 16:06発
金浜       16:08着 16:09発
大久喜      16:12着 16:12発
 久しぶりに青空を見るような気がします。


種差海岸     16:15着 16:15発
陸奥白浜     16:18着 16:19発
 岬に突き出た砦のような「葦毛崎展望台」観光客の姿が見えます。


鮫        16:26着 16:27発
白銀       16:30着 16:31発
陸奥湊      16:33着 16:39発
小中野      16:42着 16:42発
本八戸      16:45着 16:46発
 馬淵川を渡ると八戸臨海鉄道線が合流します。三菱製紙専用線のみです。


長苗代      16:50着 16:50発
八戸       16:55着
 階上駅での緊急停止の原因について説明のないまま、6分ほど遅れて到着しました。
青い森鉄道 普通 青森行




八戸            17:13発
陸奥市川     17:19着 17:20発
下田       17:23着 17:24発
向山       17:28着 17:28発
三沢       17:32着 17:33発
小川原      17:38着 17:38発
上北町      17:41着 17:42発
乙供       17:47着 17:47発
千曳       17:52着 17:53発
野辺地      17:59着

 おしまい

2017夏「東北 地方鉄道の旅」10 宮古駅へ 駅弁「魚元」

2017-08-20 15:47:05 | 2017夏「東北 地方鉄道の旅」
 本来、宮古へはJR山田線で行くのですが、釜石駅・宮古駅間は東日本大震災の被害の影響で運休が続いています。


 JRは鉄道の復旧をあきらめBRTでの復旧を考えていましたが、鉄道での復旧を強く要望する地元との協議の結果、JR東日本が鉄道の復旧工事をすすめ、復旧後三陸鉄道に移管することになりました。
 2019年(平成31年)3月の開業を目指しています。開業すると三陸鉄道は盛駅から久慈駅までつながります。


 宮古駅へは現在、岩手県交通バスと岩手県北バスを乗り継いで向かいます。
岩手県交通バス 道の駅やまだ行


 始発 上大畑10:13  ※( )内は実際の時刻
釜石駅前    10:36(10:18)
大渡       10:37(10:40)
大町       10:38(10:41)
釜石中央    10:39(10:43)
 未だに仮設住宅で生活する方もいます。


天神町     10:41(10:45)
 両石駅付近までは、山田線と離れて国道45号を進みます。


水海海岸    10:46(10:49)
両石       10:47(10:51)
新川原     10:50(10:53)


鵜住居     10:51(10:54)
寺前       10:52(10:55)
大浜渡橋    10:53(10:58)
片岸       10:54(10:59)
マスト前     10:59(11:04)
城内       11:00(11:05)
 山田線沿線で被害が大きかった地域の一つ。大槌町。
 流失した小槌川にかかる橋梁も掛け替えられています。


中央公民館入口 11:01(11:06)
 新しい街づくりの一つでしょうか、コンクリートむき出しではなく、塗装された電柱で整備が進んでいます。


 東日本大震災により被害を受けた大槌町旧役場庁舎。解体か保存か意見が割れていた建物は、震災遺構として一部保存されることになったようです。


大槌橋     11:05(11:11)
安渡橋        (11:12)
 吉里吉里町内に入ります。
 吉里吉里と言えば、井上ひさしの長編小説「吉里吉里人」に登場する「吉里吉里村」を連想しますが、小説の舞台である吉里吉里村は、宮城県と岩手県の県境付近の東北本線沿線に位置する架空の村ということになっています。
 吉里吉里の地名由来については、吉里吉里浜の砂を踏む音から地名が名づけられたとする説や、アイヌ語の白砂を意味するキリキリに由来する説など諸説あります。


吉里吉里一丁目 11:10(11:17)
吉里吉里     11:12(11:20)
浪板海岸     11:13(11:21)
 浪板海岸ではサーファーの姿も見られました。


波板       11:14(11:21)
四十八坂    11:19(11:26)
 いくつもの曲がりくねった坂が続いたことから、昔は交通の難所といわれた四十八坂。現在は、国道として整備されています。


山の内     11:22(11:30)
船越駅前    11:23(11:31)
道の駅やまだ  11:24(11:32)


 道の駅やまだかたは、岩手県北バス宮古駅前行に乗り換えます。
 始発  船越駅前11:45 ※( )内は実際の時刻
道の駅やまだ  11:46(11:48)


長林          (11:49)
北長林        (11:50)
織笠大橋    11:49(11:51)
跡浜          (11:52)
山田病院       (11:55)


細浦          (11:58)
南境田        (11:59)
境田       11:58(12:00)
山田駅前    12:00(12:01)
 全てが流失した陸中山田駅。
 駅前には「山田町ふれあいセンター」が、駅舎より一足早く完成しています。


 駅舎はまだですが、跨線橋・ホーム・線路の復旧工事が進んでいます。


三日町       (12:03)
北浜町       (12:05)
柳沢      12:05(12:07)
 山田湾には牡蠣の養殖筏が浮かんでいます。山田町の牡蠣は、震災前は殻付き牡蠣としては日本一の生産量を誇っていました。


袴田           (12:10)
南大沢         (12:10)
大沢川向    12:09(12:12)
北大沢         (12:13)
山谷          (12:14)
光山温泉       (12:15)
レーダー口      (12:17)
 山田町と宮古市の境界にある十二神山山頂には、航空自衛隊三沢基地の分屯地である山田分屯基地があります。ここは全国に28あるレーダーサイトの一つです。その入口に当たるため「レーダー口」というバス停になっています。分屯基地までは山道を結構進むみたいです。


田名部        (12:20)
豊間根新田     (12:21)
豊間根      12:20(12:22)
堂ヶ鼻         (12:22)
石峠          (12:24)
繁向        12:23(12:26)
大判川        (12:28)
向河原        (12:28)
払川口        (12:29)
津軽石新町   12:28(12:30)
中央新町       (12:30)
津軽石      12:30(12:31)
 津軽石駅駅舎の復旧工事はまだ手がつけられていないようです。


 線路の復旧工事は進んでいるようです。




津軽石口       (12:32)
川帳場     12:32(12:33)
法の脇        (12:34)
上金浜        (12:35)
金浜          (12:35)
高浜小学校下  12:36(12:37)
高浜四丁目      (12:37)
高浜一丁目   12:38(12:38)
 宮古湾を望む海辺に建つ喫茶店、「異人館」。 東日本大震災で被災しましたが再オープンしています。現在新しい防波堤の工事が建物周辺へと進んできているため、海を見ながらの食事も今年限りではないかと思います。


藤の川         (12:40)
商業高校前   12:41(12:41)
磯鶏        12:42(12:44)
 宮古市街地に入ってきました。


上磯鶏       12:43(12:45)
市民会館前    12:44(12:46)
石崎            (12:46)
藤原三丁目   12:44(12:47)
藤原一丁目       (12:48)
信金前       12:48(12:50)
大通り二丁目      (12:52)
大通り三丁目      (12:54)
宮古駅前     12:57(12:55)


 今日の昼食は、宮古の駅弁です。
 宮古駅から徒歩2分ほどのところにある「魚元」は、生け簀のある炉端焼きなどの魚料理のお店。
 この「魚元」が宮古駅の駅弁を販売していましたが、女将さん曰く「宮古駅で駅弁を売りたくても、列車が来ない。」。
 東日本大震災に加え、2015年(平成27年)の土砂崩れの影響で、現在山田線は一部区間で不通になっていて、宮古駅を発着するJR山田線の列車は本数も少なく、お昼頃発着する列車もありません。
 ここの、ウニとアワビを煮た郷土料理「いちご煮」をアレンジした「いちご弁当」は全国駅弁大会で常に上位に入る人気駅弁でした。
 現在駅弁は、事前予約することで「魚元」で購入することが出来ます。
 今回も事前に電話で、12時57分着のバスで到着し、13時14分発の北リアス線に乗り換えることを伝えて予約したところ、宮古駅到着直前に、三陸鉄道宮古駅まで駅弁を届けて頂けるとの電話がありました。
 女将さん直々届けてくれた駅弁です。

 今回は「イチゴ弁当」ではなく、「海女弁当」と「北の祭弁当」です。








 つづく

2017夏「東北 地方鉄道の旅」9 三陸鉄道南リアス線へ

2017-08-19 15:56:53 | 2017夏「東北 地方鉄道の旅」
 平成29年8月6日。最終日となりました。
 昨日に引き続き大船渡線BRTに乗り、終点の盛駅で三陸鉄道南リアス線に乗り換えます。


 まずは朝食。


 バス停まで、ホテルの車で送って頂きました。


 大船渡線BRT 盛行に乗ります
 始発 陸前矢作07:33発
高田高校前    07:52着 07:52発


高田病院     08:04着 08:04発
 岩手県立高田病院は仮設です。現在新しい中心地に新築工事が進んでいます。


 「たかたのゆめ」は陸前高田市が2013年(平成25年)から販売する独自ブランド米です。泊まったホテルでも使っていました。


脇ノ沢      08:08着 08:08発
 小友駅手前から、BRT専用道路に入ります。


小友       08:16着 08:16発
 鉄道時代の小友駅は、相対式ホーム2面2線の駅でしたが、今はその面影はほとんどありません。元のホームの跡が少し残っているだけです。


 専用道路の踏切の遮断棹は専用道路側に付いていて、バスが接近すると開きます。


 道路の幅ぎりぎりのトンネルも通ります。


 陸前高田を出て初めて見える海が門之浜湾です。


 鉄道時代のキロポストもそのまま残っています。


碁石海岸口    08:20着 08:20発
 専用道路は1車線相互通行、列車の「単線」に当たるので、すれ違いは駅で行うことが原則です。


 但し、駅と駅との間にはすれ違える場所もあり、そこでは信号に従って進みます。




細浦       08:23着 08:23発
 大船渡湾が見えてくると市街地に入ります。


下船渡      08:28着 08:28発
大船渡魚市場前  08:31着 08:31発
 ここはBRTになってから、新に作られた駅です。


大船渡      08:34着 08:34発


 右に、三陸鉄道南リアス線が走るようになると間もなく盛駅です。


盛        08:38着










 盛駅もBRTと南リアス線が同じホームで乗り継げるようになっています。


 盛駅には貨物専用の岩手開発鉄道の日頃市線と赤崎線が乗り入れています。


 ただし日頃市線は1992年(平成4年)まで旅客営業を行っていました。その名残が今でも取り壊されずに残っています。




三陸鉄道南リアス線 普通 釜石行
 南リアス線は岩手県大船渡市の盛駅と釜石市の釜石駅を結ぶ三陸鉄道の鉄道路線です。もとは、赤字路線として廃止対象の盛駅・吉浜駅間の盛線と日本鉄道建設公団が建設を中断していた吉浜駅・釜石駅間を第三セクターの三陸鉄道が引き受け、中断区間の工事も再開し、1984年(昭和59年)全通して開業しています。
 三陸海岸沿いを走っていますが、ほとんどの区間をトンネルが占めるため、海が見える箇所は駅の近くなどに限られています。




 2014年(平成26年)南リアス線用としてクウェートからの復興支援を受け新造されたレトロ車両での運行です。






 三陸鉄道の有人駅では、硬券の乗車券も販売しています。


盛             09:13発
 三陸鉄道の駅には愛称が付いています。大船渡市の花であるツバキに由来する「椿の里」という愛称がついています。

 大船渡湾に注ぐ盛川を渡ります。


 陸前赤崎駅周辺では、今も嵩上げ工事が行われています。


陸前赤崎     09:17着 09:18発
 愛称は「貝塚めぐり」。駅周辺には大洞貝塚など多くの貝塚が残されています。


 陸前赤崎駅も津波の被害を受け、以前より釜石駅方面に移転しています。

 トンネルが長いため、トンネルを抜けるとご覧の通り窓ガラスが曇ってしまいます。


綾里       09:24着 09:25発
 愛称は「綾姫の里」。この地に機織りを伝えた綾姫の伝説が由来です。
 駅の前後にトンネルがあるためこんな具合です。


恋し浜      09:29着 09:32発
 愛称は「愛の磯辺」。
 1985年(昭和60年)10月に小石浜駅(こいしはまえき)として新設されましたが、2009年(平成21年)7月に地元の小石浜地区で直販されているホタテブランド「恋し浜」にちなんで駅名を変更ました。改称以降、駅待合室にホタテ貝を絵馬として吊るす「ホタテ貝の絵馬掛け」が行われたり、2010年(平成22年)には観光案内看板の枠を活用して「幸せの鐘」が設置され、この「幸せの鐘」にはバラの新品種「恋し浜」・きらめく星・翼をもつ天使をモチーフとしたステンレス製の透かし彫りがあしらわれています。


 それまでは78段の階段のみだったのが、2014年(平成26年)には屋根付きのスロープが設置されました。




 駅前というか駅の下には「恋し浜ホタテデッキ」。
 店内では三鉄グッズや恋し浜ホタテの貝殻を使ったストラップなどの恋し浜グッズが販売されています。
 デッキでは、予約するとホタテをバーベキューにして食べることができるそうです。
 しかし、簡易的な建物のため電気や水道といったインフラの整備が十分とは言えなく、今回クラウドファンディングで資金を調達し、「恋し浜ホタテデッキ」の近くに、インフラが整備され冷暖房を完備した「ギャラリー併設型 恋し浜ホタテデッキ食堂」を作っている最中です。


甫嶺       09:35着 09:35発
 愛称は「金のしずく」。駅西側にある今出山が、かつて金山として知られていたことに由来します。
 防潮堤の工事がまだまだ続いています。


三陸       09:39着 09:42発
 愛称は「科学の光」。1971年(昭和46年)から2007年(平成19年)まで、三陸大気球観測所があったことと、震災前まで北里大学海洋生命科学部三陸キャンパスがあったことに由来します。
 ホームには「さんてつくん」七夕飾りがありました。


吉浜       09:47着 09:47発
 愛称は「キッピンあわびの海」。古くから高級食材として知られる吉浜特産のアワビ、「吉浜(きっぴん)鮑」に由来します。


唐丹       09:54着 09:55発
 愛称は「鮭のふるさと」。駅近くの片岸川に、多くのサケが遡上してくることに由来します。
平田       10:01着 10:01発
 愛称は「漁火大観音」。駅から釜石大観音を望むことができることに由来します。
 残念ながら見えません。


 甲子川を渡ると釜石駅に着きます。


釜石       10:06着
 愛称は釜石を象徴する「鉄と魚のまち」。


 釜石駅には三陸鉄道南リアス線のほか、JR山田線と釜石線が乗り入れています。






 今日は釜石線の「SL銀河」の運転日。


 駅の向には「鉄のまち」を象徴する「新日鐵住金釜石製鐵所」があります。


 2019年(平成31年)には、ラグビーワールドカップも開催されます。


 釜石駅からは、宮古駅に向かいます。

 つづく

2017夏「東北 地方鉄道の旅」8 陸前高田へ

2017-08-18 15:12:17 | 2017夏「東北 地方鉄道の旅」




 前谷地駅のある石巻線はローカル線ですが、JR貨物の石巻港駅を発着する貨物の定期列車が走っています。


 気仙沼線 普通 柳津行


前谷地           13:01発
 出発して間もなく、石巻線と分かれます。


 前谷地の名前の通り、水田が広がっています。


和渕       13:05着 13:06発

 旧北上川に注ぐ江合川を渡ります。


のの岳      13:09着 13:09発
 駅名の由来となった箟岳(ののだけ)は、西方約5kmのところにあるそうです。
 駅名はひらがな表記です。


 稲作から枝豆に転作している水田を多く見るようになりました。


陸前豊里     13:14着 13:14発
御岳堂      13:18着 13:18発
 猪眠山トンネルの先には、北上川橋梁。


 北上川を渡ると間もなく柳津駅に到着します。




柳津       13:23着


 柳津駅からは、気仙沼線BRT 気仙沼行に乗り換えます。  


 始発 前谷地13:07発




柳津       13:42着 13:42発
 柳津駅を出ると、気仙沼線に沿うように通る国道45号を進みます。


陸前横山     13:51着 13:51発
陸前戸倉     14:01着 14:01発
 至る所で嵩上げ工事が進められています。


 ホテルも2階まで被災しながら、ホテルに600人の被災者を受け入れ、衣食住を提供し続けた「南三陸ホテル観洋」。


 志津川駅周辺は鉄道の路盤も津波で流され、コンクリートの橋梁だけが残っています。


 かさ上げ工事が進む南三陸町で、防災対策庁舎とともに残された結婚式場「高野会館」。所有者は「南三陸ホテル観洋」をグループにもつ、水産加工業・観光業を営む気仙沼市の阿部長商店。震災遺構として残したい意向のようですが費用などのことも有りまだ決まっていないようです。


 東日本大震災から6年あまりたった今年3月、仮設から本設となる「南三陸志津川さんさん商店街」がオープンしました。


志津川      14:10着 14:10発
 本設となる「南三陸志津川さんさん商店街」がオープンに伴い、志津川の停留所も移転しました。


 震災で大きな被害を受けた「サンオーレそではま海水浴場」。今年7年ぶりに再開しました。


ベイサイドアリーナ     14:17着 14:17発
 ベイサイドアリーナ周辺では、高台移転に伴う道路整備が行われていました。


清水浜      14:24着 14:24発
歌津       14:31着 14:31発
 歌津駅は震災前の姿をそのまま残しています。


陸前港      14:36着 14:36発
 復興関連工事やBRT専用道の補修作業などのため、一般道を通行する区間が多くなっています。
 本来直進するはずが、陸前港駅手前で一般道に出ます。




蔵内       14:39着 14:39発
陸前小泉     14:43着 14:43発
 気仙沼線はBRTでの復旧が決まっています。
 他の復興工事と重ならないところはすでに工事が始まっていますが、まだまだ手の付いていないところが多いようです。


本吉       14:50着 14:53発
 本吉駅も変わっていませんでした。


小金沢      14:59着 14:59発
 こういう景色だけを見ていると、震災があったところとは思えないのですが…。


大谷海岸     15:04着 15:04発
 今日と明日は「気仙沼みなとまつり」徐々に乗客が増えてきました。


陸前階上     15:09着 15:09発
 このように放置されている建物がまだまだあります。


最知       15:12着 15:12発
 車内の混雑もピークです。


松岩       15:18着 15:18発
南気仙沼(市立病院入口)  15:24着 15:24発
 ほとんどの乗客がここで下車しました。


不動の沢     15:27着 15:27発
 不動の沢駅からBRT専用道路に入ります。左から一ノ関駅からの大船渡線が合流します。


気仙沼      15:34着
 同じホームに列車とバスが乗り入れます。




 大船渡線の一ノ関駅・気仙沼駅間を観光列車「ポケモントレイン気仙沼号」が走っています。
 気仙沼駅にはキャラクターがたくさんいます。




 大船渡線BRT 盛行に乗り換えです。


 観光と帰省のシーズン。20名ほどの乗客がいます。
 みんな荷物が多く、バスは列車と違って荷物の置き場所が無く不便です。


気仙沼           16:06発
 鹿折唐桑駅までは、BRT専用道路を進みます。BRT専用道路は元の鉄道路線なので、トンネルも列車が通っていたところを通ります。


鹿折唐桑     16:11着 16:11発
 ラッピングのシートが窓にもかかっているので、座る場所によっては景色もよく見えません。


八幡大橋(東陵高校)   16:15着 16:15発
長部       16:27着 16:27発
奇跡の一本松   16:32着 16:32発
 当初は、奇跡の一本松駅はありませんでしたが、その後臨時駅を経て今は常設の駅となりました。
 観光客でしょうか、3名ほど降りていきました。


陸前高田     16:37着 16:37発
まちなか陸前高田 16:43着 16:43発
高田高校前    16:47着
 ここで下車します。


 今日泊まるホテルは、嵩上げされたところに建っています。


 ホテルから見える旧市街地。そこに町があったのが想像できません。


 夕食は「プレミアムコース 奇跡の一本松プラン」です。














 明日は最終日になります。

 つづく

2017夏「東北 地方鉄道の旅」7 女川駅 

2017-08-17 15:50:33 | 2017夏「東北 地方鉄道の旅」
 平成29年8月5日。
 今日は女川を訪ねた後、陸前高田に向かいます。



 まずは、石巻線 普通 女川行に乗ります。





 石巻駅にも石ノ森作品がたくさんあります。








 トイレの案内表示までもです。




 始発 小牛田07:11発




石巻       07:47着 08:01発
 今日は小雨が降るあいにくの天気です。


陸前稲井     08:05着 08:05発
 陸前稲井駅前には、青森市にもある「オルブロート」がありますが、ロゴが違うことから別会社だと思います。


渡波       08:11着 08:11発
 宮城県立水産高校の最寄り駅。高校生が下車していき、車内も閑散としてきました。


万石浦      08:13着 08:14発
 「万石浦」は、石巻市と女川町にまたがる海跡湖で、仙台藩第二代藩主伊達忠宗が「ここを干拓すれば一万石の米が取れるだろう」と言ったことに由来すると言われています。万石浦駅の位置は万石浦から直線で1km程離れているので、ここからは見えません。


沢田       08:16着 08:16発
 沢田駅から浦宿駅にかけて万石浦に沿って進みます。




浦宿       08:22着 08:23発
 前回、石巻線に乗ったときはここ浦宿駅が終点。この先女川までは不通でしたが、2015年(平成27年)3月21日に開通しました。


 トンネルを抜け右にカーブすると女川駅が見えてきます。






女川       08:26着
 女川駅は、震災前より約200mメートル内陸の地盤が7~9mかさ上げされた場所に移設されています。
 駅舎は鉄骨3階建てで駅舎と町営の温浴施設「女川温泉ゆぽっぽ」が合築されています。白い大きな屋根は、羽ばたくウミネコをイメージしているそうです。


 駅前には、皇后陛下が全線開通した日に詠んだ御歌の歌碑が建っています。




 温泉施設があるため、無料の足湯もあります。
 10時からなので、丁度お湯を入れているところでした。


 温泉水は1L5円で販売されています。


 女川駅から女川湾方面へ向かう通路沿いに商店街「シーパルピア女川」が整備されています。




 ほとんどお店が10時以降の開店。
 9時半に開いたコーヒーショップで朝食。


 旧女川駅前には「きぼうの鐘」が置かれていました。




 旧女川交番。案内板には保存するかどうか検討中とのことですが、震災遺構として保存が決まっています。




 石巻線 普通 小牛田行に乗って前谷地駅に向かいます。




女川            11:10発
浦宿       11:13着 11:13発
沢田       11:19着 11:20発
万石浦      11:22着 11:22発


渡波       11:24着 11:25発
陸前稲井     11:30着 11:31発
石巻       11:35着 11:52発
曽波神      11:56着 11:57発
鹿又       12:00着 12:03発
 石巻駅を過ぎると水田が多くなります。


佳景山      12:08着 12:08発
 すでに閉店している「いなかのデパート 須藤商店」。看板は健在でした。


前谷地      12:13着




 今日は駅前の東屋で昼食です。


 「ほやたまご」は女川町の郷土料理を商品化したものです。
 鶏の卵をほやで包み特製のだしで煮付けています。
 三陸沿岸でもほやたまごを家庭で作るのは女川だけだそうです。


 ここからは気仙沼線に乗ります。気仙沼線は石巻市の前谷地駅から気仙沼市の気仙沼駅を結ぶJR東日本の鉄道路線ですが、東日本大震災の影響で沿岸部を走行する柳津駅・気仙沼駅間が不通になっています。
 不通区間では2012年8月20日よりバス・ラピッド・トランジット(BRT=バス高速輸送システム)で運行を開始しています。
 現在は、列車が運行している前谷地駅・柳津駅間にも乗り入れています。その結果、前谷地駅・柳津駅間は、列車9往復BRT10往復となりました。


 柳津駅までは列車で行きます。

 つづく