旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

三陸鉄道 鉄印の旅 4 宮古駅到着

2020-10-15 16:42:30 | 山田線の旅
 ※写真は後方展望です。
陸中川井 リクチュウカワイ   10:33着 10:34発   
 無人駅ですが、駅舎の事務室部分は川井タクシー(有限会社川井交通)の事務所となっているそうです。


 渓谷に沿って下っていきます。


 トラス橋の第25閉伊川橋梁を渡ると、第1西家トンネルに入ります。


 国道106号をくぐるり、閉伊川が沿うと腹帯駅に着きます。


腹帯 ハラタイ        レ  
 駅名は、地名に由来するそうです。
 「腹帯」の由来は、開墾した平坦地説・アイヌ語説。そして、宇治川の戦い先陣を切った、佐々木四郎高綱の妻の懐妊説まで諸説有るそうですが定かではないようです。


 暫く国道106号と同じく進みます。


 3つ目の茂市トンネルを抜け右にカーブして、左に草に覆われた旧岩泉線が見えると茂市駅です。


茂市 モイチ        10:51着 10:52発   
 島式ホーム1面2線のホームを持つ列車交換可能な無人駅です。
 2014年(平成26年)3月31日までは、当駅から岩泉線が分岐していました。
 元々は駅舎に面した単式ホーム1面1線(1番線)も有し、岩泉線列車(同線廃止後は当駅始発・終着列車)の発着に使用されていましたが、現在は当駅始発列車も3番線使用に変更され、跨線橋も閉鎖され、1番線跡地と2・3番線盛岡方に新たに設置された構内踏切により駅舎とホームを連絡しています。 


 今日のこの列車は、時刻表に掲載されているものとは違う時刻で運転されているようです。
 案内放送の宮古駅到着時刻も、指定券に記載されている到着時刻と違います。
 これが一番正しいものです。


蟇目 ヒキメ         レ 
 ちょっとした隙に通過しました。

 駅名は、地名に由来します。
 「蟇目」の由来は、坂上田村麻呂が村人に害を与える大蛇を「蟇目の法」(妖魔調伏のため弓弦を鳴らして矢を射る方法)によって退治したという伝承に因むとか。

花原市 ケバライチ      レ  


 門神岩の断崖の下を3つのトンネルを抜けて、川幅が広くなった閉伊川を見ながら進むと、千徳駅に着きます。


千徳 セントク        レ  


 家並みが増えてきて、左手から三陸鉄道リアス線が合流すると宮古駅に着きます。




宮古 ミヤコ        11:11着


 2019年(平成31年)3月23日の山田線全線営業再開と同時に、山田線宮古駅・釜石駅間が三陸鉄道に運営移管されたため、宮古駅は三陸鉄道の管理となり、三陸鉄道とJR東日本との共同使用駅になっています。


 つづく

三陸鉄道 鉄印の旅 3 次は山田線陸中川井駅に停車

2020-10-14 17:17:09 | 山田線の旅
 ※写真は後方展望です。
 区界駅を出ると白樺が目立つ林の中を下っていきます。


 区界駅を過ぎたところから、盛岡市と宮古市を結ぶ国道106号が併走するようになります。現在、国道106号全線が地域高規格道路である宮古盛岡横断道路として指定され、バイパス建設や拡幅工事による整備事業が進行しています。


 徐々に谷間に入って行くと松草駅です。


松草 マツクサ          レ
 国鉄時代は相対式ホームの列車交換可能駅でしたが、国鉄末期に交換設備が撤去され、今はその面影もない無人駅です。


 この先、曲流する閉伊川を8回も渡ります。


 3つ目の門馬トンネルの両側に位置する第9・第10閉伊川橋梁の上からは、天気が良ければ右手に一瞬、早池峰山頂が見えるはずなのですが…。


 残念ながら宮古が近づくにつれて雨脚が強くなってきました。


平津戸 ヒラツト       レ  
 上り盛岡行3本、下り宮古行2本が停車しますが、下り宮古行の始発列車は18時58分であり、これは全国の始発列車の中で最も遅い列車です。なお、2位は松草駅、3位は区界駅となっています。


 両側から山の迫った峡谷の中をトンネルと橋梁で通過しながら少しずつ下って行きます。






 左手に人家が見えると川内駅に着きます。
川内 カワウチ   レ (運転停車10:14~10:19) 
 構内に入ってすぐ右手を振り向くと、蒸気機関車時代に使用されていた給水塔が見えます。


 上り快速 リアス号の通過を待ちます。


 蛇行の激しい閉伊川を橋梁とトンネルで串刺しするように進みます。






 右手に家並みが見えてくると箱石駅に着きます。
箱石 ハコイシ        レ  
 駅名は、地名に由来します。
 「箱石」の地名は、集落の中央に箱に似た石があることに起因していて、その石は1メートル四方の箱型で、国道106号沿いの箱石神社に、陰に隠れるように置かれあるそうです。
 また、箱石地区には源義経北行伝説の伝えられる神社が2つあり、一つは箱石にある「判官神社」で、平泉を脱出した義経主従がしばらくこの辺りに滞在し、鞍馬寺の毘沙門天を奉祀したと伝えられ、御祭神は源義経で、かつては判官権現と呼ばれていたそうで、義経と北の方の木像が安置されている境内一帯は、今も判官山と呼ばれているそうです。
 一方、鈴久名にある「鈴ヶ神社」は、義経の愛妾「静御前」を祀ったものであり、ここには静御前の屋敷もあったと言われているそうです。鈴ヶ森神社は鈴現神社とも呼ばれ、甲冑姿の義経の像もあったと伝えられていますが、何度となく火災や洪水などのため建てえられたので現存していないとのことです。


 少し谷が広がり、閉伊川の蛇行に沿う様に進みます。






 人家も目立つ様になり陸中川井駅へ着きます。




 つづく

三陸鉄道 鉄印の旅 2 山田線サミット

2020-10-13 16:40:24 | 山田線の旅
 ※写真は後方展望です。
 あえて古い路線図を使います。


盛岡 モリオカ              09:01発
 新幹線の高架をアンダーパスし、山田線の旅が始まります。


上盛岡 カミモリオカ       レ
 かつては2面3線のホームと盛岡方に貨物側線が有った駅ですが、現在はマンションの谷間にある1面1線の無人駅です。


山岸 ヤマギシ          レ
 線路の両側が丘陵地となっており谷間の様な地形になっています。


 曲流する米内川を7回渡って上米内駅へ。




上米内 カミヨナイ       09:13着 09:13発
 駅舎はありますが無人駅です。


 駅前左手には1934年(昭和9年)に開設された、盛岡市最初の米内浄水場があり、建物は有形文化財に登録されています。


 徐々に山の中に入り、第12米内川橋梁付近から25‰の上り勾配が連続します。


 峡谷を真っ直ぐ上れないのでS字に蛇行し、橋梁とトンネルが連続します。

 ・第1用水橋梁
 ・第8米内川橋梁39m
 ・第9米内川橋梁39m
 ・第10米内川橋梁39m
 ・第11米内川橋梁39m
 ・第12米内川橋梁53m
 ・第13米内川橋梁39m
 ・第1鍋倉トンネル203m
 ・第2鍋倉トンネル167m
 ・投沼トンネル840m
 ・第14米内川橋梁
 ・折壁トンネル175m
 ・第1外山トンネル188m
 ・第2外山トンネル925m
 急に勾配が緩く感じるところが、かつてスイッチバックの「秘境駅」と言われた、大志田駅跡です。


 再び25‰の勾配で上り続けます。

 ・第1大志田トンネル396m
 ・第2大志田トンネル260m
 ・第15米内川橋梁78m
 ・第3大志田トンネル177m
 ・第4大志田トンネル80m
 ・第16米内川橋梁98m
 ・第5大志田トンネル120m
 ・第6大志田トンネル91m
 ・第7大志田トンネル153m
 ・第17米内川橋梁20m
 ・第1浅岸トンネル1,183m
 ・第1中津川橋梁39m
 ・第2浅岸トンネル90m
 ・第2中津川橋梁39m
 ・第1落合トンネル282m
 ・甲子又川跨道橋
 ・第2落合トンネル224m
 ・折戸トンネル204m
 ・第3中津川橋梁26m
 ・第4中津川橋梁39m
 次に勾配が緩くなる所が、浅岸駅跡のようです。


 山峡を上ると山田線最長トンネル第1飛鳥トンネルに入ります。出ると右手はるか下の谷を俯瞰する地形えすが、木が茂っていて視界は余り利きません。
 ・第5中津川橋梁53m
 ・第6中津川橋梁39m
 ・第7中津川橋梁39m
 ・第1飛鳥トンネル2,263m
 ・第2飛鳥トンネル143m
 ・第3飛鳥トンネル1,114m
 25‰の上り勾配もようやく平坦になりサミットを迎えると、区界駅です。


 上米内駅から区界駅までの距離は25.7km。JR東日本管内在来線の最長区間です。

区界 クザカイ          レ
 かつては交換可能な相対式ホーム2面2線の有人駅駅でしたが、現在は単式ホーム1面1線の無人駅。木造平屋建ての駅舎は、1928年(昭和3年)の開業当時のものを使用していますが、2021年(令和3年)2月下旬からの使用開始を目指した工事が始まっています。
 ここは標高744m。東北地方の駅としては最高峰。


 これから下っていきます。

 つづく

三陸鉄道 鉄印の旅 1 宮古に向けて出発準備完了

2020-10-10 15:48:52 | 山田線の旅
 2020年(令和2年)9月12日 土曜日。三陸鉄道の『鉄印』収集のために、日帰りで出掛けました。
 今回は、山田線経由で宮古駅へ向かいます。
青い森鉄道線上り 普通 八戸行 560M
 始発 青森05:41発
野辺地 ノヘジ         06:22着 06:23発
 土曜日とあって大分空いています。


千曳 チビキ          06:28着 06:28発   
乙供 オットモ         06:33着 06:34発   
上北町 カミキタチョウ     06:39着 06:40発   
小川原 コガワラ        06:43着 06:44発   
三沢 ミサワ          06:49着 06:49発   
向山 ムカイヤマ        06:53着 06:54発   
下田 シモダ          06:58着 06:59発
   
 かつては定期臨時列車だったE26系客車。所謂、カシオペアは、「カシオペア紀行」のツアー専用列車として今も現役です。
 昨日、上野駅を15時40頃出発した「カシオペア紀行 青森行き」とすれ違いました。青森駅へは8時30分頃到着予定です。


陸奥市川 ムツイチカワ     07:02着 07:03発   
八戸 ハチノヘ         07:09着

東北新幹線上り はやぶさ8号 東京行 8B 
 始発 新青森06:49
八戸 ハチノヘ         07:16着 07:17発
 新幹線へは、なかなか乗客が戻ってきませんね。
 通勤・通学利用客がいない今日は、定員の1割程度の乗車です。


二戸 ニノヘ          07:28着 07:29発
いわて沼宮内 イワテヌマクナイ 07:41着 07:42発   
盛岡 モリオカ         07:54着


山田線下り 臨時快速 さんりくトレイン宮古 宮古行 8637
 使用車両は、HB-E300系。
 ハイブリッドシステム」を搭載した新型車両で、2010年(平成22年)12月の東北新幹線新青森開業に合わせ、津軽線・大湊線を運行するリゾート列車として登場しました。最近は大湊線での運行を基本としながら、盛岡支社管内の臨時快速などに活用されています。
 愛称は「リゾートあすなろ」で、車両の塗装も夏祭りの熱気を表す「赤」、下北半島に咲く菜の花畑の「黄」、豊かな森をイメージした「緑」の3色カラーで、青森らしさを表現しています。 






 座席はリクライニングシートで、室内には前方風景を映し出す車内モニターが設置されています。




 前後の運転代後部には、大型の窓のある展望スペースもあります。
 今回は、ある程度自由に写真を撮ることが出来る、最後部の座席の指定を取っていますので、これからの写真は後方展望が主になります。


 準備が整いました。


 つづく

山田線の旅4(完) 三陸鉄道北リアス線・JR八戸線経由で帰宅

2018-12-20 09:34:49 | 山田線の旅
 数字の「6」を書くように、宮古駅からは三陸鉄道北リアス線とJR八戸線を乗り継いで八戸駅経由で帰宅します。
 この区間は下記のブログにも登場していますので、今回は詳細は省略します。
 「旅の小窓~三陸2013鉄道の旅」
 「旅の小窓~三陸2014鉄道の旅」
 
三陸鉄道北リアス線下り 普通 久慈行
 山田線から結構な人数乗り継ぎ、1両だけの列車は2分程遅れて発車します。


宮古     13:16発   
 宮古駅を出ると右にカーブし、山田線と分かれます。終点久慈駅の三つ手前の十府ヶ浦海岸駅までの全ての駅と駅の間にはトンネルがあります。
 総延長71kmの半数以上がトンネル区間で、1,000mを越えるトンネルだけでも9本あります。
山口団地   13:19着 13:19発   
一の渡    13:25着 13:26発   
佐羽根    13:30着 13:30発   
田老     13:34着 13:35発
   
 田老駅まで来て、海が見えるようになります。
 「宮古市スマートコミュニティ田老太陽光発電所」。ずいぶん長い名前です。
 宮古市で震災復興の一環として取り組まれている「宮古市スマートコミュニティ事業」のひとつで、「再生可能エネルギーの地産地消」の実現と被災地域の土地活用により地域の復興に寄与することを目的としているそうです。


 となり駅までは、ほとんどがトンネル区間。4番目の北リアス線で一番長い真崎トンネル6,532mを抜けると摂待駅に着きます。
摂待     13:43着 13:44発   
岩泉小本   13:49着 13:49発   
島越     13:58着 13:58発   
田野畑    14:02着 14:02発   

 田野畑駅手前で見える「平井賀川水門」。補修と再塗装が施されたようにみえます。


普代     14:12着 14:12発   
白井海岸   14:17着 14:18発
   
 白井海岸駅を出て3分程。3つ目の第1白井トンネルを抜けると北リアス線を代表する景観と言うよりは、NHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」で、夏ばっぱが大漁旗をふった場所と言った方が分かる方が多いとも言われている「大沢橋梁」の上で、観光停車です。






堀内     14:24着 14:24発   
 駅を出てトンネルを1つ抜けると、長さ302m、高さ33m、三陸鉄道一の絶景ポイントといわれる「安家川橋梁」。ここでも観光停車です。


野田玉川   14:31着 14:34発   
 2019年(平成31年)3月23日。JR山田線宮古駅・釜石駅間の経営が三陸鉄道へ移管され、北リアス線・南リアス線を含む久慈駅・盛駅間がリアス線となります。
 移管に合わせ、磯鶏駅・津軽石駅間に「八木沢・宮古短大駅」、津軽石駅・豊間根駅間に「払川駅」が新たに開業します。また、2019年(平成31年)10月末には、北リアス線区間の田老駅・摂待駅間に「新田老駅」が開業予定です。


十府ケ浦海岸 14:37着 14:37発   
陸中野田   14:40着 14:41発   
陸中宇部   14:45着 14:46発   
久慈     14:54着


八戸線上り 普通 八戸行


久慈     15:00発   
陸中夏井   15:04着 15:04発   
侍浜     15:19着 15:20発   
陸中中野   15:27着 15:28発   
有家     15:31着 15:32発   
陸中八木   15:36着 15:36発   
宿戸     15:40着 15:41発   
玉川     15:44着 15:44発   
種市     15:48着 15:49発   
平内     15:52着 15:52発   
角の浜    15:56着 15:56発   
階上     15:59着 16:03発   
大蛇     16:05着 16:06発   
金浜     16:08着 16:09発   
大久喜    16:12着 16:12発   
種差海岸   16:15着 16:16発   
陸奥白浜   16:19着 16:19発   
鮫      16:26着 16:27発   
白銀     16:30着 16:31発   
陸奥湊    16:33着 16:34発   
小中野    16:37着 16:38発   
本八戸    16:41着 16:42発   
長苗代    16:46着 16:47発   
八戸     16:52着


青い森鉄道線下り 普通 青森行


八戸     17:13発 
陸奥市川   17:19着 17:20発   
下田     17:23着 17:24発   
向山     17:28着 17:28発   
三沢     17:32着 17:33発   
小川原    17:38着 17:38発   
上北町    17:41着 17:42発   
乙供     17:47着 17:47発   
千曳     17:52着 17:53発   
野辺地    17:59着


 明日12月1日から、1泊2日で「米坂線・男鹿線の旅」に出ます。
 
 おしまい。