旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

道南いさりび鉄道 鉄印の旅 6(完) 渡島当別駅から木古内駅へ そして帰途

2020-09-27 16:18:59 | 道南いさりび鉄道線の旅
渡島当別 オシマトウベツ   11:14着 11:15発
 ここの住所は、北海道北斗市当別鉄道用地。またも「鉄道用地」。 駅名は所在地名に由来する。「当別」はアイヌ語の「トペッ(to-pet)」(沼・川)に由来すし、開業時すでに「十弗(とおふつ)」など類似の駅名が存在していたため、旧国名「渡島」を冠したと言われています。
線路を挟んで3分ほどの所に、男爵いもの生みの親「川田龍吉男爵」の農場跡地を利用した『男爵資料館』がありましたが、現在は閉鎖されています。
 『男爵資料館』にあった、新しもの好きなハイカラ男爵が明治から大正時代に欧米より取り寄せた、当時としては珍しく貴重な多くの展示物は、男爵いも発祥の地である北海道七飯町の道の駅「なないろ・ななえ」のすぐ隣に2019年(平成31年)4月25日オープンした、食と文化の交流拠点「THE DANSHAKU LOUNGE」で見ることができるそうです。中でも、日本最古の車「ロコモビル蒸気自動車」は日本ではここでしか見ることができない非常に貴重なものだそうです。


 渡島当別郵便局との合築である駅舎は、駅から西に1.5km、約20分の所にあるトラピスト修道院の最寄り駅であることから修道院を模した外観をして、駅舎内には陶器製の聖像が飾られているそうです。また、「トラピスト修道院入口」の副称が付いています。


 海沿いに線路は少し高いところを走り、海岸ぎりぎりを走る国道228号線を見下ろします。
 天気が良ければ海を挟んで、函館山と青森県の津軽半島や下北半島が見えるビューポイントです。


釜谷 カマヤ        11:21着 11:22発
 相対式ホーム2面2線を持つ簡易委託駅で、対面ホームへは、五稜郭方面の構内踏切で連絡しています。かつては単式ホーム1面1線だけでしたが、海峡線開通に伴い交換設備が新設されました。駅舎はワム80000形貨車を改造したものがのが設置されています。 
 ここの住所は、北海道上磯郡木古内町字釜谷鉄道用地。またも「鉄道用地」。
 駅名は地域名の、アイヌ語の「カマヤペッ」(平たい岩・岸・川)、あるいは「オカマヤウンペッ」(川尻・平たい岩・岸にある・川)に由来するとされています。いずれにしても「平岩があった」ことに由来します。


 左前方に見えみえてくるのがサラキ岬です。
 太平洋横断を果たしたオランダ製の軍艦・咸臨丸が、戊辰戦争で敗れ、北海道移住を余儀なくされた仙台藩片倉小十郎家臣団401名を乗せ、箱館経由で小樽に向かう途中、1871年(明治4年)9月20日サラキ岬沖で座礁・沈没しました。
 そのサラキ岬に近づくと帆船のモニュメントが見えます。これは、「咸臨丸とサラキ岬に夢見る会」が中心となって設置した「咸臨丸」の模型で、プレジャーボートをベースに制作したもので、縮尺は特に決まった縮尺で作られているわけではなく、プレジャーボートの全長ありきで、そこからマストなどのサイズをモデルシップから割り出して作られているそうです。


泉沢 イズミサワ      11:26着 11:26発
 2面のホームが千鳥に配置され、上りホームは島式2面2線(2番、3番のりば)、下りホームは片面1面1線(1番のりば)となっている簡易委託駅で、互いのホームは跨線橋で連絡しています。
 ここの住所は、北海道上磯郡木古内町字泉沢鉄道用地。またまた「鉄道用地」。
 駅名は地名に由来している。ここにアイヌ民族が住むようになった頃は「シュシュボッケ」(「やなぎのかげ」あるいは「やなぎの下」を意味する言葉と)呼ばれていた。「泉沢」という今日の地名になったのは、およそ350年ほど以前のことらしく、サラキ岬を過ぎて2本目に渡った亀川には「さけ」がまるで、泉がわくようにたくさん上がったので、このような呼び名になったといわれている。


 泉沢駅といえば「心に残るよい旅を」と書かれた小さな看板が有ります。
 この看板が設置されている場所は、海峡線開業に伴う電化で跨線橋が設置される以前の構内踏切付近なので、国鉄分割民営化前後に設置されたものと思われます。道南いさりび鉄道になった今も健在でした。


 列車交換のため、3分ほど遅れている下り普通 函館行を待ちます。「ながまれ号」用のもう1両ある車両でやってきました。


 札苅駅までは左右にカーブし漁村が続きますが、線路沿いの防音壁も断続的に続き、眺めは良くありません。


札苅 サツカリ       11:31着 11:31発
 ここの住所は、北海道上磯郡木古内町字札苅鉄道用地。5駅連 続の「鉄道用地」。
 駅名は地名の、アイヌ語で「岩の・手前(=磯端)」を表す「シラㇻツカㇻ(sirar-tukar)」に由来する説の他、「シラツトカリ」(岩礁の北方)に由来するとした説もあります。 


 駅を出て左にカーブすると、右手に北海道新幹線が並行し木古内駅に着きます。


木古内 キコナイ     11:37着
 駅名は地名はアイヌ語に由来し、現在の木古内川が、干満の差が激しく、満潮時に潮が川を逆流することから「リリオナイ(リロナイ)」(波・入れる・川:潮の差し入る川)と呼ばれたためとされています。
 島式ホーム1面2線が地上部に、待合室やタッチパネル式自動券売機が自由通路と同じ高架部にある橋上駅です。


 1~3番線にはホームが無く、のりばは4・5番線となっています。 
 

 社員配置駅でありますが、輸送社員のみ配置のため出札・改札業務などは一切行わないため無人駅扱いとなっていて、かつて売店があった待合室には、鉄道関連コレクションが展示されています。


 外は土砂降り。
 昼食も兼ねて、駅前の木古内町観光交流センター、通称「道の駅 みそぎの郷 きこない」へ。
 木古内町では毎年1月中旬に、ふんどし姿の若者が極寒の海へ入水し、豊作や豊漁を祈願する祭り『木古内町寒中みそぎ祭り』が、1600年代から建つ佐女川神社に伝わる伝統行事として行われているそうです。そのため『みそぎ』という名称をよく目にします。


 オープン当初、鶴岡市『アル・ケッチァーノ』のオーナーシェフ奥田政行さんが監修した館内のレストラン『どうなんde's 』は、ソーシャルディスタンスとやらで席数が少なく、座るまで時間が掛かりそうです。
 それでは、館内のお店で調達した物を多目的ルームで頂くことにします。
 まずは、プシュ!
 木古内でも、『大沼ビール』!


 『きこないコロッケ』

 これがよく分からなかった。
 『きこないコロッケ』なのに『はこだて和牛』のコロッケだそうです。
 なんでも『はこだて和牛』というのは、何とここ木古内町でしか生産されていない希少な褐毛和種牛のことなんだそうです。


 なお『きこないコロッケ』には、はこだて和牛の他、ホタテ、チーズ、ひじき、カボチャ等もあるとのことです。
 あとは『キッチンキーコ』でチョイス。


 『たこ焼き』、『みそぎの塩ザンギ』『みそぎの塩わかめラーメン』。


 『冷やしたぬきそば』。


 「たぬき」が入っていなかった。これも愛嬌!


 小降りになったものの、未だ雨が降っている中、帰途につきます。


北海道新幹線上り はやぶさ28号 東京行 3028B
 始発 新函館北斗12:48発
 JR北海道所有の「H5系」でやってきました。


木古内 キコナイ    13:00着 13:01発
 乗っていないな~ぁ。


湯の里知内信号場 ユノサトシリウチ   レ
奥津軽いまべつ オクツガル   13:34着 13:35発
新中小国信号場 シンナカオグニ    
新青森 シンアオモリ       13:50着

奥羽本線下り 普通 青森行 4629M
 始発 津軽新城13:52発


新青森 シンアオモリ     13:55着 13:58発
青森 
アオモリ       14:04着

青い森鉄道線上り 普通 八戸行 578M  




青森 アオモリ            14:37発 
青森信号場        レ 
筒井 ツツイ        14:42着 14:42発   
東青森 ヒガシアオモリ    14:44着 14:44発   
小柳 コヤナギ       14:46着 14:47発   
矢田前 ヤダマエ      14:49着 14:50発   
野内 ノナイ        14:52着 14:52発   
浅虫温泉 アサムシオンセン   14:57着 14:58発   
西平内 ニシヒラナイ     15:03着 15:03発   
小湊 コミナト       15:06着 15:07発   
清水川 シミズガワ     15:12着 15:12発   
狩場沢 カリバサワ     15:16着 15:16発   
野辺地 ノヘジ      15:21着 
 今日の夕食は、函館駅で調達した「鰊みがき弁当」。
 会社は変われど、1966年(昭和41年)の発売以来製法は変わらず、「身欠き鰊」は甘じょっぱい味付けで、軟らかく骨まで食せます。「味つけ数の子」と「茎わかめ」は歯ごたえが良く、御飯が進みます。


 でも、何かが違う!
 容器が違う。
 「折り箱」から、赤い「パック」に代わっています。


 個人的には、「折り箱」が良いな~ぁ。


 おしまい

道南いさりび鉄道 鉄印の旅 5 上磯駅から渡島当別駅へ

2020-09-26 09:40:01 | 道南いさりび鉄道線の旅
上磯 カミイソ       10:56着 10:56発
 単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線を持つ無人駅ですが、1番のりばは折り返し専用の行き止まり式のホームとなっており、このホームのみ非電化です。


 約半数の列車が、上磯駅で函館駅に折り返します。


 駅名の由来は、アイヌ語の「カマ・イソ」(波をかぶる岩)に由来するという説と、北海道ではかつて西側のことを上と呼び、当地が函館市から見て西側(=上)の海岸(=磯)であることに由来するという説があります。


 かつては、駅の西側にある日本セメント(現・太平洋セメント)上磯工場への専用鉄道。また、上磯工場と峩朗(がろう)鉱山(石灰石鉱山)及び万太郎採掘場(粘土採掘場)を結ぶ鉱山鉄道もありましたが、1989年(平成元年)10月に廃止されています。
 そもそも道南いさりび鉄道線の前身は、1909年(明治42年)、上磯村峨朗の石灰石を函館に運ぶ目的で、函館地区の有志が鉄道院に布設を請願したのが建設のきっかけで、これを受け1910年(明治43年)の軽便鉄道法を準用して建設され、1913年(大正2年)9月15日に上磯軽便線として開業した五稜郭駅・上磯駅間の鉄道を、1930年(昭和5年)から1936年(昭和11年)にかけて檜山郡江差町の江差駅まで延長し、11月10日に開通した江差線です。 
 本来上磯駅までの鉄道であったことを物語るように、上磯駅を出ると右にカーブし、太平洋セメント上磯工場を避けるように大きく迂回します。






 セメントの主原料である石灰石の鉱量が300年分有ると言われている峩朗鉱山から上磯工場への輸送は鉱山鉄道からベルトコンベアーに代わっています。全長6.2kmあるそうです。


 天気が良ければ、上磯駅・上磯トンネル間で右手に駒ヶ岳が見えるはずですが・・・。左手の函館山だけ見えます。
 

 661mの上磯トンネルを抜けると矢不来信号場です。


 第一矢不来トンネルは、信号場の一部です。


矢不来信号場 ヤフライ    
 ここは、1990年(平成2年)6月4日に津軽海峡線の列車増発に対応するため、交換箇所を増やす目的で開設された信号場です。
信号場名の由来は、当信号場の南側に所在する矢不来地区の名称で、アイヌ語の「ヤンケナイ」(陸揚げ場)に東北弁で「矢が来(け)ない」という言葉を当て、「矢不来」とし、後年音読みされるようになったといわれています。
 線路は一線スルー式の通過線と待避線の2本で、待避線の一部が第一矢不来トンネル・第二矢不来トンネルになっている珍しい構造の信号場です。


 基本的に列車交換がない場合は、上下線共に海側の岩石覆いの下を通過します。列車交換や追い抜きがある場合は、トンネル側の線路に入り、列車の通過を待ちます。
 通過線は、海岸線の沿って国道228号を見下ろすように進みます。
 振り返ると、太平洋セメント上磯工場から沖に2km程伸びる海上桟橋が見えます。


 茂辺地駅方面の合流点に近い所にあるこの建物が、信号場中心のようです。


 信号場を出ると一旦海岸に出ます。


 再び離れて茂辺地トンネルを抜けて茂辺地川を渡り左にカーブし茂辺地駅到着直前、遠くに一瞬、ブルートレインが見えます。
 1988~2015年に上野駅・札幌駅間で運行されていた寝台特急「北斗星」の客車2両を保存・展示している「茂辺地 北斗星広場」です。
 保存されている2両は、最後部に連結されていたB寝台車「オハネフ25-2」と、北斗星の特徴でもあった豪華なB個室寝台車で、一人用個室「ソロ」とシャワー室、ロビーを備えた「スハネ25-501」です。


茂辺地 モヘジ      11:07着 11:08発
 住所が面白い。北海道北斗市茂辺地鉄道用地。開業は1930年(昭和5年)10月25日。ひょっとしたら開業以前から鉄道が通ることを期待したためでしょうか?
 駅名はアイヌ語の「モ・ペチ」(静かな・川)に由来します。


 再び、国道228号とともに海岸沿いを進みます。


 お天気が良ければ下北半島の山並みが見えるのですが・・・。


 道南いさりび鉄道線最長区間も、589mの当別トンネルを抜けると渡島当別駅に着きます。

 つづく

道南いさりび鉄道 鉄印の旅 4 函館駅から上磯駅へ

2020-09-25 11:12:16 | 道南いさりび鉄道線の旅
函館本線・道南いさりび鉄道線上り 普通 木古内行 122D
 道南いさりび鉄道が保有する車両は、JR北海道から譲渡されたキハ40形1700番台気動車9両です。そのうち2両(1793・1799)はについては観光列車「ながまれ号」用の車両として車体の塗装変更と内装の簡易改造をおこなって運行しています。


 「ながまれ」とは、道南地域の方言で「ゆっくりして」または「のんびりして」を意味します。
 日本旅行が企画からサービス提供の全てを手掛ける予約式の観光団体列車としても月に1・2回運行されており、車内では沿線の提携レストランで調理された食事が提供されるほか、茂辺地駅のホームでの海産物バーベキューや、上磯駅での立ち売り実演販売などが行われているそうです。


 普段は定期列車に使用されていて、観光団体用に使用する際はテーブルやヘッドレストを設置した特別仕様となるそうです。
 「ながまれ号」は安い改造費をカバーする沿線の協力による演出に支えられていることから「日本一貧乏な観光列車」と呼ばれることもあるそうです。
 テーブルやヘッドレストが付いていないとごく普通の車内です。


 テーブルの差し込み口がある程度の室内の改造でしょうか。


 道南いさりび鉄道線に転換されてから乗車するのは、2016年(平成28年)3月26日の開業当日以来2度目となります。

函館 ハコダテ            10:34発
 カーブした函館駅のホームからゆっくりと発車すると、左手に 函館運輸所が過ぎていきます。




五稜郭 ゴリョウカク     10:39着 10:39発
 発車し間もなく左に単線が分かれていきますが、この線路は俗に「有川支線」などと呼ばれている五稜郭駅から西へ1kmほど離れた有川埠頭にある函館貨物駅へ続く路線である。


 その後、函館本線に別れ左にカーブして、道南いさりび鉄道線に入り、北海道函館水産高等学校が左に見えると七重浜駅に着きます。


七重浜 ナナエハマ      10:44着 10:44発
 島式ホーム1面2線を持つ無人駅で、駅舎とホームとは跨線橋で連絡しています。
 駅名の由来は、アイヌ語の「ヌアンナイ」(豊かな沢)に由来し、七飯駅と由来が同じであり、区別のために「浜」を付けたとされています。


 以前は、左手に函館湾を挟んで函館山が見えましたが、現在は住宅が増え殆ど見ることができません。
 加えて雨も強くなってきました。


 右手にコスモ石油物流基地が広がっていますが、木が視界を遮っています。


東久根別 ヒガシクネベツ   10:48着 10:48発


 単式ホーム1面1線の無人駅で、駅舎はワフ29500形貨車を改造したものです。


 引き続き、国道228号を挟んで函館湾に沿うように弧を描いて進んでいますが、ほぼ住宅街で景色は楽しめません。

久根別 クネベツ      10:50着 10:51発
 駅名の由来は、アイヌ語の「クンネペッ」(黒い・川)に由来します。現在の久根別川がいつも濁っていたため、あるいはひどい泥水であったためとされています。


 次の清川口駅までは1.1kmの最短区間。ようやく函館山が見えてきました。


 大野川を渡ると、清川口駅に着きます。


清川口 キヨカワグチ     10:53着 10:53発
 単式ホーム1面1線を持つ無人駅ですが、駅舎の外観は「ながまれ号」のデザインで塗装がなされています。




 駅前には北斗市役所、線路を挟ん建っている北斗市総合文化センター「かなでーる」には、図書館の他に大・小のホールと大・小の会議室があり、中でも大ホールは本格的なスクリーンや音響設備が完備されていることから、音楽コンサートや演劇、映画の試写会などとさまざまなイベントが行われています。そのため、駅には「北斗市役所・かなで~る前」の副称が付いています。


 戸切地川を渡ります。


 間もなく、上磯駅に着きます。
 つづく

道南いさりび鉄道 鉄印の旅 3 五稜郭駅で『鉄印』

2020-09-24 10:52:48 | 道南いさりび鉄道線の旅
 道南いさりび鉄道の「鉄印」は3箇所で入手できます。
◯道の駅みそぎの郷きこない 売店レジ(9:00~18:00)
◯道南いさりび鉄道 五稜郭駅 駅売店(6:00~19:00)
◯道南いさりび鉄道 本社窓口(土休日除く9:00~17:00)
 ということで、五稜郭駅で途中下車しました。
 先ずは乗車券を購入。今日は全線乗るためにお得な切符をにしました。


 道南いさりび鉄道も「書き置き」で、売店のお姉さんが日付だけ記入してくれます。


 五稜郭駅は、島式ホーム2面4線を持つ駅で、JR北海道函館本線と道南いさりび鉄道線の接続駅です。


 特別史跡の五稜郭には距離的に最も近いのですがが、五稜郭駅は五稜郭から北西に2kmほど離れた位置にあるため、五稜郭公園や五稜郭タワーなどの観光スポットは、函館市電の五稜郭公園前停留場が一番近いのです。そのため、観光客やインバウンド客が誤下車しないよう、当駅に停車するは特急列車、こだてライナーでは車内放送で「五稜郭公園へおいでのお客様は終着の函館駅までご乗車になり、函館駅前から市電や路線バスをご利用いただくのが便利です。」と案内されています。 
 とはいうものの、駅スタンプには五稜郭がデザインされています。


 旅の思い出に「駅スタンプ」。無料でいただける、そこに行かなければ押すことが出来ないものです。
 その他に、郵便局の「風景印」。はがき代はかかりますが、日付が入るので思い出と記録を兼ねます。だだ駅に近い郵便局に必ずあるとは限らないので、時間的余裕がないと難しいですね。
 もう一つ。こちらも有料ですが、駅の売店やコンビニで比較的手に入れやすい物です。
 それは、新聞。最近題字を収集しています。購入した日付が入っているのが良いです。
 また時間待ちに読んだり、1面以外は敷物などにしたりと結構便利です。
 五稜郭駅には、かつてキヨスクがありましたが、現在は道南いさりび鉄道運営の売店があり、そこで購入しました。




 1面コラムのタイトルも各紙の特徴が有ります。
 北海道新聞。

 
 函館新聞。


 道南いさりび鉄道線の起点は五稜郭駅ですが、列車はすべてJR函館本線函館駅まで直通運転しているため、始発の函館駅に向かいます。


函館本線上り 普通 函館行 2840D
 始発 長万部06:28発

 「キハ40-825」。札沼線のラストランを務めた2両のうちの1両です。

五稜郭 ゴリョウカク     09:43着 09:43発
 この扇風機がなんとも言えない。


函館 ハコダテ       09:48着

 つづく


道南いさりび鉄道 鉄印の旅 2 新青森駅から五稜郭駅へ

2020-09-23 10:30:07 | 道南いさりび鉄道線の旅
 今回、初めて「大人の休日パス東日本・北海道スペシャル」を利用しています。
 1日目秋田内陸線、2日目東京、3日目道南いさりび鉄道線、4日目フラワー長井線、5日目リアス線。5日間フル活用です。


北海道新幹線下り はやて93号 新函館北斗行 93B
 「はやて」の定期列車は、盛岡駅・新青森駅と新函館北斗駅を運行する4本のみです。この区間の「はやぶさ」と「はやて」の違いは、全くありません。
 「はやて」は最速達列車である「はやぶさ」を補完する列車との位置づけのため、盛岡駅・新青森駅と新函館北斗駅を結ぶ、下り始発と上り最終として運行しています。
 始発 盛岡06:54発


新青森 シンアオモリ     07:54着 07:56発
 東北新幹線の終点であり北海道新幹線の起点です。そのため、東北新幹線と北海道新幹線を直通する列車は、ここで乗務員の交替が行われます。 
 出発して間もなく、右に盛岡新幹線車両センター青森派出へ分岐していきます。


 お天気が良ければ、左手には岩木山が見えるのですが、残念ながら雲の中です。
 右手に見えるはずの八甲田連峰も雲の中。


 陸奥湾を挟んで夏泊半島はなんとか見えています。

 次いで下北半島の山々も見えるはずですが、残念!

新中小国信号場 シンナカオグニ     
 北海道新幹線・海峡線およびJR東日本津軽線の信号場ですが、他の信号場に比べて構造が少々複雑です。
 北海道新幹線と津軽線は接続していないし、海峡線との共用となる接続地点はこの先の大平分岐部になります。



 奥が、狭軌の海峡線。手前は、広軌の北海道新幹線。大平トンネルの中で接続します。

 大平分岐部・木古内分岐部間の82.041km区間は三線軌条による北海道新幹線と在来線である海峡線の共用走行区間となっているため、北海道新幹線の列車は新中小国信号場から木古内駅まで最高速度は現在、時速160kmに制限されています。なお、その他の区間は最高速度時速260kmです。 

奥津軽いまべつ オクツガル 08:11着 08:12発
 相対式ホーム2面3線のうち1線はホームのない下り通過線です。
 外側には海峡線運行列車が通過する狭軌の線路が設けられています。


 奥津軽いまべつ駅を出ると再び合流します。


 奥津軽いまべつ駅を出て8番目が青函トンネルになります。
…今別川橋梁105m
…大川平トンネル1,337m
…第1今別トンネル160m
…第2今別トンネル690m
…長川橋梁85m
…第1浜名トンネル440m
…第2浜名トンネル280m
…第3浜名トンネル170m
…第4浜名トンネル140m
…黒崎川橋梁63m
…青函トンネル53,850m
 8時15分頃入りました。


 22~3分で青函トンネルを出ます。正しくは、青函トンネルとシェルターで繋がっている第1湯の里トンネル1,167mを出ます。
 青函トンネルを出てすぐ、左手には大千軒岳とその周辺の山々が見えました。


湯の里知内信号場 ユノサトシリウチ 
 1988年(昭和63年)3月13日、青函トンネルにおける北海道側の保守基地の役割を担う「新湯の里信号場」として開設されましたが、同年2月1日の松前線廃止を受けての地元自治体の請願により、1990年(平成2年)7月1日に「知内駅」となり旅客駅として開業しました。しかし、北海道新幹線の建設工事と及び当駅の乗降客数の減少に伴い、2014年(平成26年)3月15日のダイヤ改正をもって旅客扱いを廃止し「知内信号場」となり、2016年(平成28年)3月26日の北海道新幹線開業に伴い「湯の里知内信号場」として整備されました。 
 三線軌条の上下本線と、狭軌の副本線が上下各2線あり青函トンネルが通行不能になった場合に、海峡線の列車を留置する目的で設置されてます。
 奥2本が狭軌の上り副本線。手前が新幹線の上り線。


 木古内駅手前の木古内分岐部が共用区間の終点で、線路が分かれます。


木古内 キコナイ      08:45着 08:46発
 木古内駅から新函館北斗駅まではわずか13分間。
 車窓の眺めはトンネルと防音壁にしばしば阻まれる。
 木古内駅を出て右手に亀田半島、津軽海峡の向こうに下北半島が見えるはずですが、ご覧の通りです。


 最後となる木古内駅から6つ目の万太郎トンネル530m抜けると、右手に防音壁の切れ目から函館山が見えます。

 
 右手遠くにかすかに見えるのは、駒ヶ岳のようです。


 終着駅が近くなると右手に山頂が平らな山容が特徴で航空監視レーダーが設置されている、そんなに高くは見えないが標高1,167m横津岳が見えます。


 右手に函館新幹線総合車両所が見えると新函館北斗駅。


新函館北斗 シンハコダテホクト 08:58着
 2016年(平成28年)3月26日の北海道新幹線開業に伴い渡島大野駅から新函館北斗駅に改称されましたが、駅の所在地はは北斗市ですが、周囲を亀田郡七飯町に挟まれており、北斗市街地・函館市街地よりも七飯町の中心部の方が近いそうです。
 新幹線ホームは相対式ホーム2面2線ですが、12番線ホームは将来の札幌延伸のために島式で整備されており、反対側に1線増設できる構造となっています。


 新幹線ホームはソーシャルディスタンス。ホームは風通しが良いので、東京駅のホームでもここまではしていなかったような気がします。


 新函館北斗駅から1km程先に見える見えるトンネルは、当初の計画では、渡島トンネル(2万6470メートル)につながる村山トンネル(5265メートル)の入口です。後に、地質・地形を再検討した結果、村山トンネルを渡島トンネルに編入するかたちで一体化することになりました。この結果、渡島トンネルの長さは32,675mとなり、東北新幹線七戸十和田駅・新青森駅間の八甲田トンネル(26,455m)を抜いて国内最長の陸上トンネルになる予定です。


 北海道新幹線は、令和12年(2030年)度末の札幌開業に向けて建設工事が進められていますが、新函館北斗駅・札幌駅間の延長は約212kmで、その80%におよぶ約168.7kmがトンネル区間ですので、車窓を楽しむことは出来そうもありません。

函館本線上り 特急 北斗2号 函館行 2D   
 始発 札幌06:00発
 4分ほど遅れての到着。


新函館北斗 シンハコダテホクト 09:13着 09:14発
 右手には、隣接する函館新幹線総合車両所。ここはすでに七飯町。


 右にカーブすると左から、渡島大野駅・大沼駅間の20‰勾配を避けるために、1966年(昭和41年)9月30日に開通した下り線、通称藤城(ふじしろ)線が高架で近づいてきて頭上を横切り合流すると七飯駅。


七飯 ナナエ       レ
大中山 オオナカヤマ      レ
桔梗  キキョウ                      レ
 田園風景から住宅地に変わり、右手にJR貨物函館運輸所青函派出・五稜郭機関区が見え、道南いさりび鉄道線が合流すると五稜郭駅に着きます。


五稜郭 ゴリョウカク     09:24着 
 ここで途中下車します。

 つづく