2017年(平成29年)4月26日から全国のコンビニで、ヱビスビール350ml、または500mlを1本購入すると、全12種のヘッドマークチャームがおまけに付くキャンペーンを行いました。
「エル特急」の名称が初めて登場したのは、1972年(昭和47年)10月2日のダイヤ改正からです。当時、特急は数少なく全席指定が原則でしたが、「数自慢・かっきり発車・自由席」というキャッチフレーズで、一日複数本運転・ダイヤのパターン化・自由席車両連結の特急が誕生し、その愛称として「エル特急」が生まれたのです。
名称の「L」には、特急(Limited Express) や直行便 (Liner)、あるいはlucky、lovely、lightなどの頭文字を取ったものと言われていますが、特に意味はないようです。
JR各社は2000年代から順次、L特急という呼称を廃止、最後に残ったJR東海の「しらさぎ」「(ワイドビュー)しなの」「(ワイドビュー)ひだ」の3列車も2018年(平成30年)3月17日のダイヤ改正で廃止されました。
なお、ヘッドマーク・方向幕等に使われていた「L」は、新幹線0系のシルエットを図案化したものです。
特急「くろしお」は1965年(昭和40年)3月1日より、阪和線・紀勢本線・関西本線を経由し、天王寺駅・名古屋駅間で運行を開始しました。その後、1978年(昭和53年)10月2日のダイヤ改正で、紀勢本線の和歌山駅・新宮駅間が電化されたことにより、新宮駅を境に天王寺駅・新宮駅間を「くろしお」、名古屋駅と新宮駅・紀伊勝浦駅間の列車を「南紀」に系統を分割し、エル特急に指定されました。
この後も運行系統の変化があるものの最大16往復の運転となりました。
2010年(平成22年)3月13日のダイヤ改正で定期列車は新大阪駅または京都駅発着になり、エル特急の指定が解除されました。
「くろしお」は、発着系統に変化がありますが、現在も運行を続けています。
愛称は、日本近海を流れる「黒潮」に由来します。そのため、この海流の沿岸であればどの地域でも採用できる列車名であっため、すでに高松駅・窪川間に急行列車「黒潮」、両国駅・安房鴨川駅間に準急列車「くろしお」が存在していて、一時期3重複する期間がありました。
ヘッドマークにはインパクトのある「波」がデザインされていますが、本来の黒潮の意味は沖縄から日本列島に沿って北上する日本海流の別名で「波」ではないのですが、沿線の紀伊半島沿岸は台風が多数上陸する地域でもあり、大きな「波」がイメージされるのでしょうか。