帰ってきたウルト ラマン28話・ウルトラ特攻大作戦

 今から50年前の昨日71年10月15日にOAされた帰ってきたウルト
ラマン28話・ウルトラ特攻大作戦に、台風怪獣バリケーンが登場す
るのだが何と脚本は鬼才・実相寺昭雄が担当しているのだ。

 内容的には台風を起こす怪獣バリケーンに人類が翻弄されるとい
うものでウルトラQのバルンガ同様、大自然の驚異に人類の英知が
及ばないという54ゴジラ以来の日本の怪獣論を前面に押し出した形
で当然ながらウルトラマンのスペシウム光線すら吸収してしまう。

 デザイン的にはクラゲ状で頭の笠部分を回転させる事により暴風
雨を起こすわけで、宇宙戦艦ヤマトの敵・ガミラスが気圧変更装置
を使って嵐を引き起こしていたがバリケーンの笠も気圧を変える能
力があるのだろうかと思ったりする。

 初代ウルトラマンから円谷作品に参加した実相寺昭雄監督はウル
トラマンで6話、セブンで4話、そして怪奇大作戦でも4話を演出し
ているのだが特にウルトラマンでは6話全てでスペシウム光線での
決着がないのが特徴。

 14話中10話を佐々木守が脚本を担当しているのだが落書きが怪
獣化するガヴァドンや宇宙に帰りたがっているシーボーズ、単に
重たいだけで周囲を混乱に巻き込むスカイドンなどが実相寺作品
の代表作で今回のバリケーン編もその流れ。

 ちなみに実相寺監督は脚本も書いておりウルトラQではボツに
なったキリがないという作品を発表しているし、セブンでは川崎
高のペンネームで第4惑星の悪夢と円盤が来たを担当。

 この2作品は上原正三との共作になっているのだが厳密に言えば
第4惑星の悪夢は上原正三作品なのに対し、円盤が来たは実相寺脚
本というものでペロリンガ星人が登場するこのEPは確かに実相寺
ワールドである。

 そういえばペロリンガ星人編も前衛的な映像の中でセブンが戦い
唐突に爆発シーンがあって戦闘終了という形になっているが、今
回のバリケーン編も最後はウルトラジャイロで宇宙に運ばれ粉砕
されて終了といかにも実相寺的な終わらせ方だった。

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