怪力キャラはどこへ行った？

　先日お客さんと話題になったのだが、最近見かけないのが
怪力キャラである。
　最もポピュラーなのがゴレンジャーに出てくるキレンジャー、
他にもガッチャマンの‘ミミズクの竜’やウルトラマンやセ
ブンでは毒蝮三太夫演じるアラシ＆フルハシ隊員あたりだ。
　体がでかくて豪快で大食いで怪力というのが定番だったの
だがこういうタイプがほとんど見かけない。
　ウルトラではエースに登場するTACの今野隊員は見るからに
怪力キャラだが肩書きは‘ロケット工学のオーソリティー’と
なっているし、ティガのホリイやダイナのナカジマ、コスモス
のドイガキらは大柄で大食家という感じだがやはり学者系だ。
　まぁホリイは関西弁を喋りそれなりにインパクトのあるキャ
ラではあるが、重火器を1人で使いこなす事はなかった。
　そういうわけでウルトラではまだ大柄で大食家というキャラ
は生き残っているが戦隊モノでは最近あまり見かけない。
　お客さんとの会話の中で出て来たのが‘なりきりシリーズ’
のような服を売り出している会社がスポンサーだが、キレンジ
ャータイプが最も売れないだろうというのは火を見るより明らか
らしい。そのお客さんに言わせると「子供の頃戦隊ごっこをして
いると、どうしてもキレンジャーとモモレンジャーを誰もやりた
がらなかった」らしい。
　そういえばアカはムチ、アオは弓、ミドリはブーメランなどの
武器アイテムを持っていたがキレンジャーは当初何も使わなかっ
た。
　それに子供と一緒に見る母親達が嫌がるのでは？という話だ。
　冷静に考えてみれば怪力キャラが活躍したのは79年代で、実際
重火器といっても年々軽量化されていってるし怪力を発揮して解
決する話自体が時代にそぐわないのかもしれない。
　ウルトラではそれでもホリイ、ナカジマ、ドイガキらがとりあ
えず体型だけでも受け継いでくれているのは嬉しい限りだ。