今から30年前の昨日オークランドのイーデンパークで行なわれた
第1回ラグビーW杯決勝で、地元のニュージーランドがフランスに
29-9で勝ち初優勝を飾った。
1930年に始まったサッカーW杯から遅れる事57年目に始まった
ラグビーW杯は、ニュージーランドとオーストラリアの共催で行な
われ日本のKDDがメインスポンサーとなっていたのが特徴だ。
決勝の会場となったイーデンパークは開幕戦も行なわれニュージー
ランドがイタリアに対し右WTBジョン・カーワンの90m独走トライ
などで実に70-6というスコアで圧勝したのを皮切りにフィジーを
74-13、アルゼンチンにも46-15で当然のように3連勝で予選プ
ールを1位通過し決勝トーナメントに入っても準々決勝でスコット
ランドを30-3、準決勝でもウェールズに49-6という凄まじさ。
6試合で最も差が詰ったのは決勝のフランス戦での20点差という
のだから、いかにニュージーランドの強さが際立っていたかが分か
るだろう。
個人的にもそれまで海外のラグビーといえばNHKが2月頃にOA
する5カ国対抗ラグビーぐらいしか見るチャンスはなかっただけに、
第1回W杯では開幕戦から予選プールの試合を日本戦を含めた5試
合に決勝トーナメント8試合全てを見る事ができて嬉しかったのを
覚えている。
特にシドニーのコンコルド・オーバルで行われた準決勝のフランス
-オーストラリア戦は前半こそPGの応酬だったものの、後半に入る
と壮絶なトライ合戦となり最後はフランスが自陣からつなぐシャンパ
ンラグビーの真髄を見せて最後はFBセルジュ・ブランコのトライで
決着を付けた一戦が忘れられない。
惜しむなくは観客数が開幕戦は2万人で決勝は4万8千人と最終的
に総数が60万人だったのが第2回からは100万人越えとなり、以降
も100万人越えが当たり前となるなど盛況で五輪やサッカーW杯と
並ぶ3大ビッグイベントに発展したのだから第1回大会をじっくりと
見られたのは幸運だった。