ゴジラ映画にミスマッチだったBGMは

 ゴジラ映画のBGMでは何といっても伊福部昭の存在が欠かせない
のだが他にも佐藤勝から始まり真鍋理一郎に小六禮次郎、すぎやま
こういちや服部孝之に大島ミチルや大谷幸らが担当している。

 重厚な伊福部サウンドはゴジラの世界を見事に表現し怪獣映画の
BGMベースを作った形で服部孝之以降の作曲家も その路線を踏襲
しているのだが、唯一違うのは真鍋理一郎で担当した2作品とも
主題歌はインパクトがあったものの印象に残るBGMといえば対
ヘドラでゴジラが空を飛ぶ時のテーマぐらい。

 真鍋理一郎が担当した対ヘドラとメガロで、ヘドラでは‘かえせ
太陽を’メガロでは‘ゴジラとジェットジャガーでパンチ、パンチ、
パンチ’といった主題歌があるという共通点がある。

 ところが主題歌以外のBGMでは先述したようにゴジラ飛翔の
テーマが印象に残るぐらいで、いわゆるアンニュイな当時の雰囲
気を表現したようなBGMが多く伊福部BGMに慣れていた我々に
とっても今ひとつ馴染みがなかったのだ。

 対ヘドラは自衛隊が全く活躍しない作品ではあったが対メガロの
場合、対ガイガンに続いて過去のライブフィルムの流用で自衛隊と
メガロ&ガイガンの攻防を描いていた。

 実は対ガイガンは伊福部昭のBGMを編集して使用しているのに
対し、対メガロは真鍋氏のBGMを使用しているのだが同じような
シーンなのに重厚感や高揚感が感じられないわけで凄い違和感を
感じるのだった。

 真鍋理一郎といえば個人的には横溝正史シリーズのBGMが印象
深く、独特の おどろおどろしい雰囲気を醸し出していた。

 ちなみに真鍋理一郎は伊福部昭に師事しているので重厚なBGMを
期待したのだが間逆な雰囲気だったので、やはり真鍋BGMは怪獣
映画にはミスマッチだったのかもしれない。 

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コメント
 
 
 
シートピア人とは何者か!? (A-chan)
2019-10-30 00:28:22
こんばんは。
「対ヘドラ」と「対メガロ」は、真鍋理一郎先生のどこか気の抜けたようなBGMが印象的ですね(笑)。中でも突っ込み所満載な「ゴジラ対メガロ」。あれは無意味に長いカーアクション、科学では説明のつかない構造のジェットジャガー、早いわ軽いわの常識破りのスピーディー怪獣バトル、今や伝説の「飛んでる」ドロップキック等々、遊んでいるのかマジなのか分からない展開が笑えますが、それ以上の謎がシートピア人とは何者か!?
300万年前なんて人類発生以前の事。M宇宙ハンター星雲のG達と友好関係にあるところからすると、もしかして滅亡寸前に地球に移住してきたハンター星雲の人類の末裔なのかも!?
彼らの地上攻撃は一見報復のように見えるけどそれは口実で、核実験の問題が無くてもいずれはG達と組んで地上征服に乗り出したのではないでしょうか!?そう考えれば、地上人側に警告を発するでも無く一方的に攻撃してきた彼らの無茶振りにも納得がいきます。G達もやたら平和をお題目にしてましたし、似てますよ。この2者。何にしても、私はハナからこのシートピアン達には好感を持ってませんでしたけど。
ここではゴジラが何故か同じ核の被害者であるシートピア人と敵対している事が言われてますが、ゴジラはただ日本の危機を救いたかったのでしょう。前作でゴジラとアンギラスは危ういところを日本人達に救われてますから、少なくとも日本には恩義を感じている。だからこそ、謂れのない攻撃を受けている日本を救いたかったのだと思います。日本だって核の被害者なんですから。

ジェットジャガー・・・・・・彼はモスラとかファンタジー系のキャラクター以上に説明のつかないキャラクターですね。まさに「ご都合主義」の権化!いや、シートピアン達のあまりの理不尽さに怒った神様が力を与えて下さったのかしら・・・・・・?
ともかく、事が終わった後はジェットジャガーはご近所の名物、六郎くんの友達の良い遊び相手、これで家事の才能があれば文句の付け所は無いのですが(笑)。その他、危険な場所での作業や人命救助にも貢献してくれそうですね。
余談ですが、ガイガンの相棒はキングギドラよりもあのお茶目な「尻叩き」メガロの方がぴったりだと思うのは私だけでしょうか?
 
 
 
確かに (こーじ)
2019-10-30 23:51:19
>A-chan様
 たしかにシートピア人はハンターM星雲人の末裔かもしれませんね。

 そうでなければ気安くガイガンを呼び寄せるなどできないでしょう。

 支離滅裂なのは脚本が福田純自身だというのが何とも頭が痛いところでしたが、そういった裏があったのかとも思います。
 
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