内弁慶を褒めよ

鹿島、年間3位からの”下克上”。敵地で浦和下し8度目の年間王者に

 一昨日のスポニチのコラムで北條聡氏がJ1のチャンピオンシップの
3試合が全てアウェーチームの勝利に終わった事について触れていた。

 その中で「ホームの圧倒的な声援をバックに戦う利と引き換えに、
絶対に負けられないという重圧を背負い込むのがホームゲーム」と
記されている。

 確かにホームの大観衆の声援を背に戦うのはアドバンテージでは
あるものの、それが逆に気負いになってしまうというのはサッカー
だけでなく野球などでもよく見られる。

 野球では勝った方が優勝という状況だった73年の甲子園でのタイ
ガース対ジャイアンツや‘10,8決戦’といわれる94年のドラゴンズ
対ジャイアンツ戦は共に敵地に乗り込んだジャイアンツが勝っている
し、日本シリーズの3勝3敗で迎えた最終戦でもアウェーチームの方
が12勝9敗と勝ち越しているのだ。

 実際に伝説の10,8決戦ではドラゴンズが1回と2回に2塁ランナ
ーがでバント空振りで飛び出して2度も刺されて流れを手放したの
も、圧倒的なホームの大声援に煽られたという要素が多分にあるの
ではないか。

 日本シリーズでもホームゲーム全勝となったシリーズは03年の
ホークスのみだったし、どうも日本の場合ホームアドバンテージを
生かして勝つという事に対する罪悪感があるように思えてならない。

 これは国内の試合ではまだしも国際試合になると致命傷になるし、
北條氏のコラムではないがプロの興行としては決していいものでは
ない。

 Jリーグチェアマン時代の川淵三郎氏が‘優勝を狙えない下位チー
ムは、せめてホームゲーム全勝を目指すべき’というコメントをして
いたのを思い出すが、例えば年間に8勝しかできなくてもホームでの
8勝ならば詰めかけたサポーター達を満足させる事ができるわけで川
淵氏の言葉は的を得ている。

 地元でしか勝てない事を‘内弁慶’といってバカにする傾向がある
のだが、少なくとも優勝できないチームは むしろ内弁慶の方がいい
わけだ。

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