古豪復活のカギは打撃力アップ

公立の高松商 快進撃初V!大阪桐蔭の次は敦賀気比を破り神宮制覇

 先日終わった今年の明治神宮大会高校の部で高松商が大阪桐蔭や
敦賀気比に勝って優勝した。

 高松商は選抜第1回の優勝校ではあるものの公立高校が今年の春
ベスト4の大阪桐蔭や優勝した敦賀気比に勝っての優勝は新聞など
でも大きく報じられていたし、一躍‘公立の星’的な書き方をされ始
めたのには驚いたが それだけインパクトが強かったという事だろう。

 かつて野球王国といわれた四国だが最近は原動力だった高松商・
松山商・徳島商・高知商の‘四国四商’を中心に活躍していたのが、
私立校の台頭の影響をモロに受けて四商が甲子園から遠ざかると共に
レベルダウンした感が強い。

 実際に商業高校全体が最近は甲子園から遠ざかっている流れでも
あったのだが、こういった伝統校は伝統のスタイルに拘り過ぎて
レベルダウンに拍車がかかっていたのではないかと思う。

 すなわち‘一発勝負の高校野球は点を取るより獲られない事が重
要で、打てなくてもいいから投手を中心にした守りで点をやらずに
守り勝つ’というスタイルが王道だったのだが、今では堅守でない
チームは甲子園にすら出場できないのだから いかに点を取るかと
いうのが重要になっている。

 実際に今回優勝した高松商も打撃練習の時間を大幅に増やしたと
いう事が伝えられており、試合を見ていると全員振りが鋭く敦賀気
比の山崎を終盤で打ち込んで逆転勝ちしたのはフロックではないと
思えた。

 公立校が勝てないのは練習時間が私立校に比べて少ないと言われ
るのだが打撃練習を増やせば打った打球を捌いて守備練習も兼ねる
事ができるが、これまでのように守備練習に大半を割くと打撃の
レベルは上がらないのが実情だ。

‘攻撃は才能がモノを言うが、守備は才能がなくとも努力次第で
上手くなる'というロジックが野球界にあり、それが高校野球では
特に長年信じられていたのだが公立普通校の池田が打撃練習重視
というスタイルで それを否定している。

 池田の活躍から30年以上経っているにも拘らず特に四国勢は
伝統のスタイルに固執し過ぎて低迷を招いたわけだが、今回の
高松商の活躍が四国勢復活への起爆剤になって欲しいものだ。

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