やはり八つ墓村は77年版=渥美清・金田一耕介版がベスト

 昨日BS-TBSで渥美清版の八つ墓村がOAされていたので再び録画
しながら見てしまった。

 この作品は中2の時に友人達と映画館で見ており、中には主役が
当時大人気だった萩原健一目当てで行った者もいたし作中では山崎
努演じる多治見要蔵の32人殺しのシーンに強い衝撃を受けたりする
などインパクトが強かった。

 ただ映画を見た後に原作を購入して読むと劇場版とは設定が違って
おり大いに衝撃を受けたし、原作に忠実にできないものかと思ったの
で翌年TVの横溝正史シリーズに期待したのだが時代設定こそ原作に
忠実だったものの他の要素は劇場版とは更に違っていてガッカリした。

 個人的に八つ墓村の魅力は多治見要蔵による32人殺戮シーンもだが、
終盤の舞台になる鍾乳洞の中の描写が秀悦なのだ。

 なにせ劇中に出てくる‘鬼火の淵’や‘木霊の辻’に‘龍のあぎと’
などのポイントを主役の寺田辰弥らが巡って回るのだが、考えてみれ
ばTVのセットではスケールは出ないし予算的にロケも難しいだろう
から劇場版でないと厳しい。

 作品を見て1ヶ月ほどして平尾台に行ったついでに千仏鍾乳洞に
入ったのだが、実際に水が流れたりしていて八つ墓村の雰囲気を体験
きたのだった。

 その後も八つ墓村はTVで新しくリメイクされたが渥美清版ほどの
インパクトはなく、この作品が最も原作の魅力を汲み取っていたと
いう事だろう。

 未だに子供達のトラウマになるような多治見要蔵を演じた山崎努を
はじめとしたキャスティングに鍾乳洞のロケによるスケールが、時代
設定が違うなどという不満点を補って余りあると思うのだ。

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