U23日本代表、アジアの頂点に立ちリオへ…浅野2発で宿敵韓国に大逆転勝利
日本時間の昨日深夜ドーハで行われたリオ五輪男子サッカーアジ
ア最終予選を兼ねたU-23アジア選手権の決勝で、日本は韓国に3-
2で逆転勝ちし見事に優勝を飾った。
過去この世代は韓国には1度も勝てなかった代表だが実際20分に
当たり損ねのシュートがDF・岩波の足に当たる不運な失点で今大会
初めて先制されると、47分にも右サイドを崩されて2点目を失い
以降も鋭い出足からボールを奪われカウンターを食うなど一方的な
韓国ペースで試合は進む。
そんな中で途中交代で出場した浅野が67分に矢島の出したスルー
パスに反応してゴールを決めると、直後に山中からのクロスを矢島が
頭で決めて追い付く。
これで勢いに乗った日本は81分に再び浅野が中島からの浮き球を
相手DFから抜け出してゴールを決めて遂に勝ち越すと、そのまま
リードを守り切って鮮やかに逆転勝ちしたのだった。
‘アジアで勝てない世代’といわれた手倉森ジャパンはリオ五輪の
最終予選がこれまでのホーム&アウェー方式からU-17&U-20W杯
予選と同じシステムであるセントラル方式に変更された事もあり、
今回の予選はかつてないぐらいの危機感の中で迎えていたしマスコ
ミも不安を煽っていた。
しかし初戦の北朝鮮戦で5分に上げた1点を守り切って勝つと
自信を付けたのか、タイやサウジアラビアにも快勝して3戦全勝
でベスト8に進出する。
とはいえ この年代のチームはベスト8で敗退しW杯への出場を
逃していただけに‘鬼門’といわれ対戦相手のイランにも勝てて
なかった事もあり、かなり厳しいという予想の中で延長の末に3-
0で勝つと世代最強といわれたイラクとの準決勝でも一旦追い付か
れながら終了間際のゴールで2-1で勝ちリオ五輪の出場権を獲得
したのだ。
ただし決勝の相手・韓国にも一昨年のアジア大会で0-1ながら
内容的には完敗するなど勝ててなかったしリオ五輪の出場権を
取った直後というメンタル面や、ケガの鈴木武蔵や所属クラブ
へ合流せざるをえなかった南野拓実がチームから離脱するなど不安
要素が多かった。
実際に相手のシュートが岩政の足に当たって失点するなど今大会
初めて先制される展開で始まり0-2とリードを広げられた時点で
厳しいかと思われたのを10分足らずで3点を奪って逆転勝ちする
とはフル代表でも見られない快挙だ。
結果的に日本にとって不利と思われたセントラル方式というのが
戦っている間にチームが勢いに乗り成長する形で上手く嵌ったと思
うし、初戦の北朝鮮戦の勝利が最後までいい流れを作ったという事
だろう。