高校野球ベスト４決まる

　熱戦が続く夏の甲子園。

　昨日から大会の華・クォーターファイナル、ベスト８が始まりベスト４が
決まった。

　17日　第1試合：東洋大姫路が予想外の踏ん張りで互角の戦いになった。
　東洋の4点目が2塁手の悪送球だから「これはひょっとして」と 思ったが
6回に先発が捕まりあっという間に追いつかれ7回から登板した2番手が
先頭打者を歩かせたのが響き2アウト3塁で内野安打で決勝点が入った。

　東洋は先発が5回まで1安打でほぼ完璧だったばかりに替え時が難しく
なったとしか思えない。
　3回戦に続いて駒苫の底力がモノを言った試合だったが今回は田中が
しっかり自責点は３だから準決勝はどうなるか？

　第2試合：7回まで3本のホームランを放った智弁が8－2と大量リードし
8回に帝京に2ランが出てもまだ4点差だったのでこのまま智弁楽勝と
思われた。
　9回に2アウト1,2塁から守る方にとって嫌らしいヒットが5本続き9－8と
逆転、更に3ランまで出て12－8と4点差つける。
　ところが帝京はエースに代打を出した事により公式戦で投げた事のない
投手が登板せざるを得なくなりストライクを取るのがやっと、 連続四球で
ノーアウト1,2塁から4番の3ランで1点差。
　更に連続四死球で逆転のランナーまで出し1アウト後とうとう同点タイム
リーが出る、こうなると智弁は押せ押せで連続四球を選び劇的な逆転サヨ
ナラ勝ち。

　球史に残る素晴らしい試合だった、帝京はなぜ公式戦の登板のない
投手を投げさせた？という声もあるだろうがエースの代打に出た選手が
2廻り目にだめ押しと思える3ランを放ったのだからある意味もの凄い
ギャンブルだったに違いない。

　人智を尽しての結果だから 、ある意味采配ミスでは断然ないと思う。
　攻撃力を売り物にしているスケールの大きな両チームだからこそ こんな
感動的な試合ができたわけで選手達や関係者には申し訳ないが福工大
城東か八重山が戦ってもこんな見事な試合にはならなかったと思う。

　城東や八重山の敗退は残念だったがそのおかげで箕島ー星稜戦を越える
球史に残る死闘を味わえた。

　18日　第1試合：山形が2番手を登板させ1回裏に早々と早実が先制した
のでワンサイドゲームの予感があった。

　しかし2回以降7回まで3安打に抑え込まれ、6回に山形が逆転したので
番狂わせムードが漂い始めた。

　だが8回に1アウト満塁からショート強襲のタイムリーで早実逆転、もう少し
ショートが後に守っていたらホームゲッツーという感じだったがそこが勝負の
アヤ。
　波に乗った早実は更に2点を追加し５－２で勝ちベスト4進出を決めた。

　それにしても前日の東洋大姫路同様、継投は難しい。

　もう1イニングどうかというケースで続投させ失敗している。

　第2試合：鹿児島工が先制するがすぐに福知山に追いつかれ3回には
2アウトランナーなしから勝ち越される。
　ただ2アウト満塁でシングルヒットで2塁ランナーが還れなかったのが後々
まで響く。

　駒谷に2回以降2安打だった鹿児島は7回にムードメーカーの PH今吉
晃がショートへの内野安打で出ると一気に流れが変わりそのあと連打で
同点。
　その裏に1アウト3塁を凌いだ鹿児島は8回に相手エラーなどで1アウト
1,3塁からスクイズを失敗し勝ち越せず嫌な流れになるが10回に2アウト
ランナー無しから4番の鮫島がホームランを放ち遂に均衡が破れその裏
1アウトからランナーが出るが後続を絶ちベスト4最後のイスを鹿児島が
ゲットした。

 　残り物に福があるとはいえ呪いの49番目から鹿児島がよくぞベスト４に
残った。
　面白いのが福知山と天理は正直天理が格上、天理を破った熊工なら福知
山にも勝てると思われたが意外にも福知山が逆転勝ち、反対に福知山に
とって熊工より鹿児島の方が格下と思われていたので福知山有利と思って
いたら予想が完全に覆った。

　まず3回に2アウト満塁からライト前ヒットで1点しか勝ち越せず 4,7,8回の
チャンスをことごとく潰した福知山に対し鹿児島も7回に追いついた後
2アウト2,3塁から振り逃げで勝ち越しならずや8回のスクイズ失敗と流れを
手放しても仕方ないケースが多かったが10回に2アウトランナー無しで
飛び出たこれしかないというホームラン またその裏に当たっていた3番が
いい当たりながらセンター正面で１アウト後、4番が3塁線を抜くような打球を
押さえ2アウト1塁から 当たっている駒谷が打った打球は守備位置の
ファースト正面でゲームセット。

　1塁ランナーがいたからこその守備位置でランナーが2塁なら完全な同点
タイムリーだからツキが鹿児島にあったとしか言いようがない。
　しかし甲子園で勝つにはツキが絶対必要なのだ。