グループステージと1次リーグは違う

　私が小6になる75年春の選抜の決勝は東海大相模ー高知戦だった
のだが、前日に‘明日の優勝決定戦はどっちが勝つやろうか？’と親
に言うと‘それは決勝戦で相撲の全日程取り組み終了時に相星が戦
うのが優勝決定戦だから、やたらと優勝決定戦など言う必要はな
い’と厳しく言われたのを覚えている。

　ところが最近は民放アナなどが平気で決勝の事を優勝決定戦と
呼称し個人的には大いに違和感を感じているし、暴投と悪送球を
混同して平気で喋る民放アナウンサーも多い。

　ちなみに野球の試合中の暴投とはキャッチャーが捕れないワイ
ルドピッチの事であり、それ以外は全て悪送球と呼称するのが正
解のようだ。

　そういえば最近サッカーW杯で耳ざわりなのは、1次リーグと
いう呼称。

　NHKでも‘日本強豪揃いの1次リーグ突破なるか？’的な事を聞く
のだが、正式には1次リーグではなく予選ラウンドかグループス
テージではないのか。

　つまり1次リーグがあるならば2次リーグもあるわけで実際74年
と78年のW杯では1次リーグを突破した16ヵ国中8ヵ国が2つのグ
ループに分かれて2次リーグを戦い1位の国同士の決勝戦だったし、
82年も3ヵ国1組で4つのグループに分かれる2次リーグがあり各1
位の国が準決勝進出というレギュレーションだった。

　86年から4ヵ国1組の6グループの上位2ヵ国と成績のいい3位4ヵ
国による16カ国の決勝トーナメントとなり、2次リーグはなくなっ
たので先述したようにグループステージといわれるようになった
ようだ。

　それと芸能人ゲストなどの中には決勝リーグという呼称する者が
度々いるけど、これも決勝ラウンドは基本トーナメントだからリー
グ戦ではないので一緒くたにして欲しくない。

　余談ながらラグビーは予選ラウンドを予選プールと呼ぶようなの
で使い分ける事が肝要だが、少なくとも2次リーグがない大会では
1次リーグという呼称は止めるべきだし野球でもワイルドピッチ以
外は悪送球と呼称するべきだろう。