ウルトラマンネクサスのEP33ではTLTの管理官である松永要一郎のプライ
ベートが描かれていて葉月という娘がいるというのが判明し、彼の妻が新宿大
災害に巻き込まれて死亡しているというのが分かり それが非情とも思える彼の
やり方のモチベーションになっている。
この松永管理官の姿を見ていて思い出したのが謎の円盤UFOに登場する
防衛組織SHADOのエド・ストレーカー最高司令官である。
1970年代に頻発する謎の事件がUFOで飛来する侵略者の仕業と断定した
ストレーカー達は10年かけて防衛組織SHADOを設立させるのだが、最高
司令官に任命されたストレーカーは おりしも結婚したての頃でハネムーンから
拉致されるようにして任務に就く。
SHADOの設立を共に目指したジェイムズ・ヘンダーソン長官が
‘ようやく ここまで辿り着いた、あとは1日20時間働けばいい’という言葉に象徴
されるように朝早く出勤して行き、深夜に帰宅すればいいうちで帰宅すらできず
妻に理由を一切話せないという状況に追い込まれる。
さすがに当初は‘情報部勤務だから’という理由で寛容だった妻も途中から
不審の目を向け始め、SHADO設立と時を同じくしてストレーカーの家庭が破綻
してしまう。
地球防衛の秘密任務を果たすというのには それなりの代償を伴うと思い知ら
されたわけだが、日本の作品には そこまでの描写は無かったのがネクサスで
しっかり描かれていたのだ。
そういう意味でストレーカー最高司令官と同じような事ができるのは年齢的にも
松永管理官しかいない。
ちなみにストレーカーはSHADO設立と同じくして離婚してしまうのだが劇中で
2人の間に生まれた1人息子が事故に遭い、傷に効く新薬をSHADOのメカを
使って届けようとするもののUFO侵入のためメカが出動したため新薬がタイム
リミット内に届かず息子は死んでしまうという悲劇的なEPがあった。
やはり身内から犠牲者を出したた者は何としても それを避けたいと思うの
だが、後に その思いが暴走するのも よくあるパターンではある。