日本人世界王者達は、木村翔の逞しさを見習うべき

木村が2度目防衛=中国で6回KO勝ち―ボクシング世界戦

 昨日中国の青島で行われたWBOフライ級タイトルマッチで王者
・木村翔は、挑戦者4位のフローイラン・サルダールを相手に6R
KOで2度目の防衛に成功した。

 挑戦者のサルダールは13日に山中竜也に判定勝ちしたビック・
サルダールの兄で28勝19KO3敗1分という侮れない戦績だし、何
より前王者・鄒市明側が興行権を持つため決定が遅れ昨年大晦日
から7ヶ月インターバルでの防衛戦だから試合カンという要素から
も決して楽観視できる相手ではなかった。

 しかし試合は2Rまでは相手のパンチを浴びるシーンもあったが
3Rに左ボディで相手の動きを止めると、5Rに左アッパーから左
ボディへの返しでダウンを奪い6Rには18連打を浴びせ左ボディ
で沈めた形だ。

 それにしても木村翔という男、1年前の昨年7月に地元の英雄で
五輪2連覇の鄒市明の噛ませ犬的な形で敵地に乗り込み11RTKO
勝ちしてタイトルを奪うと、大晦日には元王者の五十嵐俊幸に9R
TKO勝ちで初防衛に成功し今回も中国でのKO防衛と正しく雑草
の強さを持つ王者だ。

 基本的に日本人世界王者はTV局のバックアップを受けている大
手ジムに所属しているため世界戦は国内で行われるのが当たり前で、
木村のように知名度の低いジムからは王者を日本に呼ぶのも大変な
ため敵地に乗り込んでアウェーハンデなどが原因で敗れるケースが
多かった。

 ところが最近はジムをバックアップしていた民放地上波は世界戦
といえども視聴率が上がらないためゴールデンタイムの中継は以前
から比べると激減しており、5月にWBA:Lフライ級タイトルを失
った田口良一などは7度防衛しているにも拘らず関東ローカルの昼間
での開催に回されるなど不遇を囲っている。


 そんな時代に敵地でタイトルを奪い再び海外で防衛に成功する木
村のようなタイプこそ これからの時代は必要な人材で、おりしも日
本を代表する世界王者・村田諒太や井上尚弥は海外で試合をするの
が当たり前になっており特に井上が出場するWBSSは日本での試合
はあるものの基本は海外だ。

 また先日は昨年の大晦日に引退を表明した井岡一翔が復帰を表明
しただけでなく9月の再起戦はアメリカで行なわれるSUPPER FL
Y3で世界3位との対戦など、引退前ならば絶対にやらなかった条
件での試合を見ると父親と赤坂TVビジネスに主導権を握られてい
た事が分かる。

 こうして見ると国内で防衛を重ねても地上波TVビジネスが頭打
ち状態のため決して多くは望めないだろうし、これからのボクサー
は海外で勝てるようでないと認められないのではないだろうか。

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