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こーじ苑
元日本&東洋フライ級王者矢尾板貞雄氏を偲ぶ
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/nikkansports/sports/f-bt-tp0-220919-202209190001522
9月13日に元日本&東洋フライ級王者・矢尾板貞雄氏が86歳で
亡くなったらしい。
矢尾板貞雄といえば華麗なフットワークを武器に国内無敵のフ
ライ級で白井義男からタイトルを奪取し当時無敵と言われたパス
カル・ペレスと59年1月にノンタイトルで対戦しぺレスをポイント
アウトして判定勝ちするが、11月に行われた世界戦では2Rにダウ
ンを奪うもセコンドのラッシュの支持でスタミナを消耗し13RKO
負けでタイトル奪取ならず。
とはいえ当時の世界は9階級で団体も1つだった事から、今とは
世界との距離が格段に遠かった時代に白井義男の後を継げる存在
でチャンピオンベルトに手が届く寸前まで行っていた名選手だっ
たと思う。
国際マッチメーカーで殿堂入りしているジョー小泉氏が野球の
川上哲治が1番人気だった時代に‘川上哲治より矢尾板貞雄、なぜ
なら川上は日本一だけど矢尾板は東洋一だから’と子供時代に周
囲を納得させた事があるらしい。
氏のボクシングは華麗なフットワークを駆使してパンチを貰わ
ないスタイルで今の時代でも十分通用するだろうと思われるし、
戦績が66戦53勝(7KO)11敗2分でKO数が少ないのに国民的英雄
だったのは当時のファンがボクシング=KOが全てではないとい
う事を理解していたからだと思う。
引退後は評論家として活躍しフジTVのボクシング中継では輪島
功一とコンビを組んでいたのだが、技術評は的確で‘‘ボクシングは
スタンドアップファイトだから背筋を伸ばして戦うのが基本’が持
論で亀田一家が行っていた頭から突っ込むスタイルなどを公然と
批判していた。
そういった意味で昭和の時代TV中継では技術のない選手には辛
口で採点なども然りだから、際どい試合でも矢尾板氏が勝ちと解
説した方が基本的に勝つのが一般的だった。
一方で現在主流になっているラウンドマストシステムには否定
的で、しっかり10ー10を入れて採点していたのが印象深い。
いつまでも元気で日本のボクシング界の、ご意見番として活躍
して欲しかったのでホントに残念である。
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