ミラーマン19話:危機一髪SGMはSGM本部がある御手洗邸をピンポイントで
狙った弾道ミサイルを いかに防ぐかというコチラもピンポイントテーマのEPだっ
た。
弾道ミサイルが題材になった作品ではウルトラセブンの名作:盗まれたウルトラ
アイがウルトラでは有名だが、危機一髪SGMは 盗まれたウルトラアイをミラー
マン風にアレンジしており盗まれたウルトラアイを担当した市川森一-鈴木俊継
コンビに対し若槻文三-黒田義之コンビの違いを垣間見る事ができる。
市川森一の話によればセブンの場合は予算的に ひっ迫していたため円谷育ち
のライターや監督には低予算作品を作るという制約があったらしく実際に市川
森一作品ではウィンダムが狂わされてセブンに挑んだり、傷んだセブンのスーツ
を流用して にせウルトラセブンを作ったりしたようだが弾道ミサイルが飛来する
盗まれたウルトラアイには異形の星人が登場しないし当然ながらセブンが格闘
する事はない。
弾道ミサイルを撃ち出したマゼラン星人にとって地球への着弾を妨害できる
のはセブンだけという事で工作員の少女・マヤに変身アイテムであるウルトラ
アイを盗ませるものの、マヤは捨て駒に過ぎず・・・・というマヤの信じていた者
から裏切られる葛藤が強調されている。
一方で危機一髪SGMは宇宙ステーションV2からの攻撃を受けてもびくとも
せずにV2を撃破した盗まれたウルトラアイの弾道ミサイル同様インベーダーが
撃ち出したミサイルが迎撃ミサイルを全く寄せ付けないというパターンまでは
一緒だ。
違うのがミサイルを防げるセブンorミラーマンに対する妨害工作で、セブンは
ウルトラアイなしでは変身不能なのに対しミラーマンは変身アイテムが必要ない
代わりに光を反射する物体が必要だから植物怪獣・ビッグアイを送り込む。
ビッグアイは当初 鉢植えの植物にカムフラージュされて御手洗邸に送り込ま
れていたのだが、時限式で怪物化して京太郎の部屋の鏡を曇らせる事により
変身不能にしたが最終的に京太郎は格闘中に部屋の花瓶のこぼれた水で変身
するわけで本来ならミラーマンとビッグアイの戦いは等身大での方が こういう
EPでは効果的ではないかと思えるのだ。
ここがメインスタッフで作った危機一髪SGMとサブスタッフで作った盗まれた
ウルトラアイとの違いかもしれない。