シルバーサーベルが もたらしたもの

 50年前の今頃OAされていたシルバー仮面は裏番組がミラーマン
という事で視聴率が苦戦していたため、テコ入れ策として11話か
ら巨大化しシルバー仮面ジャイアントとなった。

 シルバー仮面は光子ロケットの設計図の秘密を求めて春日兄弟
が旅をして回るというロードムービー的なEPで、春日兄弟の次男
・光二が銀の力=シルバー仮面への変身能力を持っていたわけで
等身大アクションモノだった。

 脚本が佐々木守や上原正三に市川森一らが担当し実相寺昭雄監
督が1&2話を担当するなどウルトラシリーズを作っていたスタッ
フによる作品だったが、裏番組が円谷制作の巨大ヒーロー・ミラ
ーマンという事から視聴率的に低迷してしまう。

 その打開策としてシルバー仮面を巨大化し巨大な怪獣や宇宙人
と戦うという、シルバー仮面ワールドを否定したような内容にな
ってしまった。

 10話までの等身大版での能力は光線技や飛行能力はなく力任せ
の戦いがほとんどで、決め技もないに等しく兄と妹の銃で倒した
り交通事故に巻き込ませたり敵自身の火炎放射を利用して自滅さ
せるなどライダーキックのような技すら見られなかった。

 ところがジャイアント編になると頭部から発射するシルバー光
線やベルトから取り出すシルバー手裏剣など等身大の時に仕えな
かった武器を使っているが、もっともインパクトが大きかったの
がベルトから取り出す剣=シルバーサーベルだろう。

 それまで得物を使うヒーローといえば仮面ライダーが戦闘員達
とフェンシングのようなもので戦うシーンがあったが、あくまで
敵の得物を奪って使うわけで自らの必殺技として使うというのは
仮面ライダーすらないしウルトラマンやマグマ大使でも見かけな
かった。

 まぁ帰ってきたウルトラマンがブレスレットを変形させたウル
トラランスやウルトラクロスという槍状のような武器を投げつけ
てはいたものの、フェンシングのように長時間使って戦うという
事は見かけなかったので大いに斬新だった。

 以後も円谷のジャンボーグAがベルトからサーベルを取り出し
て戦うジャンサーベルという得物を使ったし、仮面ライダーXで
ライドルホイップやライドルスティックを使ってゴッドの怪人と
戦っていたのだからシルバー仮面ジャイアントこそ得物を使った
ヒーローの元祖になるのではないか。

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