ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
スポーツインフラが整備され過ぎても・・・
先日ミヤンマーで開催されていたU-19アジア選手権でU-19日本
代表はベスト8で北朝鮮と1-1で引き分けPK戦で敗退したため、
来年のU-20W杯への出場権を失った。
既にU-16日本代表もアジアで敗退しているので、来年の年代別
W杯には日本代表は出場できないという異常事態となった。
その理由について巷では勝利への執念云々が言われているので、
個人的に あまり語られてない要素を挙げるとインフラ整備が良過
ぎるという事になるのではないか。
つまり日本国内で手入れの行き届いた芝や人工芝練習場に慣れ
た選手達が、他の地域での劣悪なピッチコンディションに苦しめ
られて自分達の力を発揮できずに終わるというパターンが繰り返
されているわけだ。
フル代表のW杯予選はホーム&アウェーが基本なのに対しU-17や
U-20のW杯アジア予選では1カ国に集まって開催するセントラル
方式が採用されているので、日本の手入れの行き届いたピッチで
プレーできる可能性は極めて低いのが現状だ。
しかも年代別の代表は結果だけでなく将来性に期待する事から
‘いいサッカー’で勝とうとするので、劣悪なピッチでプレーす
ると力を十分発揮できないというハメになっている。
10数年前に高校サッカー選手権で国見が優勝すると‘今は目先
の勝ちよりも将来の武器であるテクニックの基礎をモノにする
べき年代なのに・・・と勝負強いけど運動量で勝負するスタイルの
国見が批判される事が多々あった。
ただしトーナメントである高校選手権を勝ち抜こうとすれば
華麗なスタイルで戦うだけでは勝てないのは当然だ。
代表合宿などでは素晴らしいパス回しをしていた者達が今回
のように劣悪なピッチでのプレーさせられると、力を発揮でき
ないのは仕方がない。
皮肉な事にプロ化以来サッカー協会はインフラ整備に力を入れ、
素晴らしいピッチが増えたのに対し10数年とは比べ物にならない
ぐらいのインフラの充実が原因で若年層の年代別W杯出場権が
取れなくなったとは何とも皮肉な話ではある。
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前回の2012年ロンドン五輪もU20W杯は未経験だったけど、この時はアジア予選のレギュレーションがH&A方式だったので物量に勝る日本に有利に働き、抽選に恵まれたことも大きかった。
しかし、今回のリオ五輪アジア予選は「セントラル方式」なので実力差が反映しにくい。
しかも、日本はこの世代でアジアのトップクラスのイラクと韓国を苦手にしているだけでなく、中堅国もレベルアップいているだけに、決して安穏としていられない。
U20W杯のアジアの出場枠は4だが、リオ五輪は1つ少ない3枠だけしかない。
近年の日本男子のユース年代はアジアで勝てないことだけでなく、あらゆる大会で「ベスト8」の壁に阻まれている方がかなり深刻のような気がする。
再来年に予定のリオ五輪アジア最終予選を兼ねたAFCアジア杯は16チームが参加なので今回のAFC U19選手権とほぼ同様の形式だが、3位以内に入って五輪切符を得る為には8チームで争う決勝トーナメントでは最低でも2勝する必要がある。
よりによって、今の日本は一発勝負のトーナメント方式に弱すぎるのは本当に致命的だ。
どうしても日本サッカーは若年層のコーチングで勝負に拘るよりも いいサッカーをする土台を作るという考えのようですね。
とりあえずH&A方式ならば大丈夫でしょうが、トーナメント方式には向きませんよね。
だからリオ五輪予選のレギュレーション変更はかなり痛いですね。
今の時点で技術面で見劣りしても、強くて逞しい選手を抜擢したがらないし、育てようともしない。
秀才はたくさんいるが、天才や個性的な選手がおらず、まるで「金太郎飴」のように思える。
各年代の試合内容も大体共通しているが、パスを繋ぐことに拘るあまり、肝心のゴールを奪うことを忘れているように思える(特にこれが顕著なのがU16代表監督の吉武博文氏)。
どんなにボール支配率が相手よりも上回っても、相手からのプレッシャーを受けてない場面で横パスやバックパスなどボールをこねくり回しているだけでは、相手にとって何の脅威を与えない。
せっかくアッタキングサードに侵入しても、シュートを打たないどころか1対1の勝負すら避けている。
しかも、アジアのライバルは入念に「日本対策」を施すのに、迎え撃つ日本は「自分たちのサッカー」の追求に執心し、あまりにも無策すぎる。
いくら上手い選手を揃えて美しい試合をしても、これでは勝てる気が全くしない。
各ポジションにおける適材適所の人材配置と、短期決戦における戦術の徹底に関しては、日本のユース年代は他国よりも大きく見劣りしている。
日本の指導者はサッカーの技術だけでなく、最も肝心の「戦い」も選手に教えるべきだよ。
ちなみにだが、Jリーグで優勝経験のある監督が年代別の代表監督を引き受けるのは、2009年8月に短期間だけロンドン五輪代表を指導した経験のある岡田武史氏を除くと、今回のU19代表の鈴木政一氏が実質的に初のケースだ。
今回はスタッフを含めて重厚な布陣を敷いて臨んだだけにショックは大きい。
それだけに、日本はユース年代の選手育成はもちろんのこと、監督選考も含めて抜本的に改革しなくてはいけないと痛感させられる。
あまりにも中村俊輔系の選手をありがたがり過ぎましたよね。
しかもユース年代は勝敗よりも基礎を学ぶべきという
論理が主流になって、勝負に拘るスタイルの選手を異端児扱いしてきたツケが回ってきている感じです。