「考えるバレーを」=サトウ新監督ら抱負―全日本男子(時事通信) - goo ニュース
男子バレー史上初の日本代表外国人監督に就任したゲーリー・サトウ監督の
就任記者会見が先日行われ‘選手の基礎能力は高いので、状況を考えてプレー
を選択する力が必要’と頭脳的なバレーをテーマに掲げたようだ。
その公開練習をレポした市川忍氏のコラムを読んでいたら これまでの体制が
いかに時代遅れのでたらめな練習ばかりやっていたか分かったし、これでは勝
てるモノも勝てないと実感した。
例えば‘すべての練習はゲームにつながらなければ意味がない’というのが
サトウ監督の方針だから練習時間のほとんどをゲーム形式の練習に費やすので
いきなりセッターとアタッカーのコンビネーション練習に入るとの事だが、
これまでは個人のスパイク練習や延々とサーブだけを何時間も打ち続けたり
ワンマンレシーブで1人の選手をしごくような事ばかりやっていたのと対照的
らしい。
サッカーではフィリップ・トルシエ日本代表監督が得点力不足を伝えられた
時に強化委員長がシュート練習を多くやるように提言したら‘そういう練習は
クラブチームでやるべきで、代表ではコンビネーションを磨く’と否定した
事があったが、男子バレーが大事な試合で必ずサーブミスを連発するのに対し
‘あれだけサーブ練習はやったのに’と前監督がボヤいていたのを思い出した。
やはりというべきか選手達の方が これまで首脳陣のやってきた事に対して
疑問を持っていたものの、首脳陣が自分達が現役時代の経験則に基づいて
やってきた事に拘っていたし強制的に上位下達で選手達の意見には耳を貸さな
かった事が分かる。
それを考えれば男子バレーの低迷は男子柔道同様、栄光の時代の成功体験を
そのまま時代性も考えずに選手達に押し付けていたというのが最大の原因で
プロ化を阻んでいた要因の1つでもあるだろう。
指導者が最新の理論を勉強せずに自分の経験則のみを選手に押し付ける
やり方では世界には通じないのが柔道や男子バレーを見ているとよく分かる。