日本とは正反対の価値観を持つラテン系  

 先日サッカー日本代表監督にブラジル式は合わないのでは?と
いう記事をアップしたのだが、思えばラテン的な価値観と日本の
価値観が正反対だというのが分かる。

 ラテン的価値観というのは理念より実利というヤツで極端な事
を言えば‘結果が良ければ何をしてもいい’というものだから、どち
らかといえばプロセスにも拘る日本的な感覚からすれば大いに違
和感があるはず。

 テストで70点で合格ならば100点を目指すのではなく70点取れば
いいという価値観は1ヶ月で食べて行ける金額を稼ぐと後は働かな
いという考えにつながるため、万一の事を考えて多目に金を貯めて
おこうなどという考えはさらさらないのだから驚くしスポーツ選手
が引退後に落剥するケースが多いのも頷ける。

 さらにコネや埋め合わせなどが露骨に行われるので例えばIOCの
会長がラテン系のファン・アントニオ・サマランチになってから
の五輪開催地が本来なら96年がアテネで00年が北京だったのに急
転直下のアトランタ&シドニーになった事があった。

 しかし本命だったアテネが04年に北京が08年に当然のように決
まったのは完全な埋め合わせだろうし、にも拘わらず08年に立候
補した大阪の感覚には正直呆れたものだ。

 とはいえ埋め合わせも日本にとって悪い事ばかりでなく85年に
世界挑戦の前哨戦でKO負けして開頭手術まで受けた赤井英和が
所属するグリーン・ツダは既にWBCに支払っていた前渡金が返金
されなかったのだが、87年に井岡弘樹がストロー級日本王者にな
ると一気にWBC1位になり初代王者決定戦が10月に行われたのも
埋め合わせというヤツだろう。

 おかげで井岡が史上最年少王者になったばかりか当時の日本は
世界王者が不在だったし、何よりデビュー前からコーチしていた
名トレーナーのエディ・タウンゼントが約3か月半後に亡くなって
いるのを考えると最後に一から教えた選手が世界王者になったの
を見届けさせてやれてよかったと素直に思う。

 サッカーでVARシステムが導入された時に‘レフェリーの見えな
い所でいかに反則するかがサッカーの醍醐味なのに’と反対したア
ルゼンチンの選手がいるなど、勝つためにはどんな手をも使うと
いう姿勢で来るのがラテン的価値観だからフェアプレーといった
発想はないという事だろう。

 ただし日本がこういう価値観を取り入れるべきとは思わないが、
南米勢と戦う時にラテン的な価値観で来る事を理解していれば戸
惑う事はないと思う。

 ‘己を知り敵を知れば百戦危うからず’というようにラテン系の
相手と戦う時は、こういった相手の価値観を理解し冷静に対処す
る事が大事ではないだろうか。

 

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