ハリルホジッチに能力を発揮させきれなかった協会

ハリル氏「人間として失望」=解任理由に反論―サッカー日本代表前監督

 4月9日にサッカー日本代表監督を解任されたバヒド・ハリルホ
ジッチ氏が先日来日し、今日の16:00から記者会見を行ったのだ
が正直言って目ぼしい話は出て来なかった。

 ただし外国人監督に対する対処の仕方を協会側は完全に間違えた
と思われるのはハリル氏が‘結果で解任されるなら’と語った事で、
外国人監督との契約には特定のノルマを設定するのは必須で今回の
ような主力選手との意思の疎通ができてなくバラバラだったという
だけではダメだという事。

 今回の騒動を見た時に思い出したのが02年の日韓W杯の監督だっ
たフィリップ・トゥルシエ時代である。

 トゥルシエもフラット3という彼独自の戦術を旗印に指揮を取り
始めたのだが独特の戦術ゆえ‘日本人には無理’という意見が圧倒
的に多かったし、キリン杯でのペルー戦は6月の昼間にキックオフ
だった事で開始時間に文句を言ったり名波浩ら主力選手を名指しで
非難するなど下手すればハリル体制よりも酷いケースが見られた。

 当初のノルマはシドニー五輪の出場権獲得だったが、韓国戦で敗
れたりしたため一時は解任騒動も起き‘後任に西野朗’など公然と
言われたのだが、直後に行われたハッサン二世国王杯でベストメン
バーのフランスと2-2で引き分けフランスW杯で敗れたジャマイカ
に完勝するなど結果を残したので辛うじてシドニー五輪とアジア杯
までは続投となる。

 その結果シドニー五輪ではグループステージを突破しアジア杯で
優勝した事から02年W杯まで続投となったのだが、トゥルシエもハ
リル同様に中田英寿を先発から外したり中村俊輔をW杯の代表から
外すなどスター大好きマスゴミに叩かれる人事を行っていたし主力
選手からの不満も今回同様に出ていた。

 特に当時のJリーグチェアマンだった川淵三郎や後輩の釜本邦茂
らはトゥルシエに批判的で、朝日新聞が出した‘トゥルシエ解任’
のリークをしたと言われていたのだ。

 ただし当時は会長の岡野俊一郎や強化推進本部副本部長の木之本
興三らが理解者としてとりあえずバックアップしていたから続いた
と思える一方、今回のハリル解任劇ではバックアップするべき霜田
正浩らの不在が大きく響いたのではないか。

 こうしてみると外国人監督に結果を出させるには一定のノルマを
与える一方で監督に推薦した責任者をバックアップさせるために置
いておく事が必要だという事が分かるし、それがハリル体制には不
十分だったという事になる。

 もっとも現会長はハリル解任後は‘オールジャパン’を連呼する
など日本人体制に執着しているようだし、Jリーグの運営も多くの
クラブが反対する秋春制を執念深く導入しようとするなど現実が見
えてないタイプのようだから果たして彼に任せておいてサッカー界
がレベルアップするかは大いに心配ではあるが…
 

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