横審“不思議な大関”稀勢の里に注文の嵐 和製横綱へ期待の裏返し
今年の大相撲の優勝力士は2度優勝した白鵬以外は横綱・日馬富士に
鶴竜以外に琴奨菊、豪栄道という大関2人の合計5人が名を連ねた事に
なるのだが年間最多勝は優勝が1度もない大関・稀勢の里という珍現象
だった。
今年 稀勢の里が上げたのは69勝だから1場所平均12勝近くして
いる計算になるわけで、横綱や大関の勝ち越しといわれる2桁勝利を
十分クリアしている。
稀勢の里の年間最多勝は春場所から3場所連続で準優勝の星勘定を
上げた実績と、白鵬が秋場所に全休した‘他力’の部分によるもので
名大関としては立派な成績なのだが未だに優勝がなく手放しで喜べな
いのが実情だ。
というのも相撲ファンが待望する日本人横綱だけでなく相撲界の
リーダーになれる資質を生かしきれずにモタモタしているわけで、
今のままではリーダーどころか仮に横綱になれても横綱昇進がゴー
ルになってしまう状況だし稀勢の里に続く横綱になれそうな日本人
力士がいないというのもイライラ度に拍車をかけている。
稀勢の里最大の特徴は地力があるのに取りこぼしが多い点で九州
場所のように白鵬以下3横綱に3連勝したかと思えば、平幕力士に
全くいいところなく負けるなど星勘定は安定しているもののムラが
あり過ぎるわけだ。
場所前半で平幕相手に取りこぼし終盤上位陣に勝つものの前半の
取りこぼしが・・・というケースや、優勝のかかった大一番で完敗する
というのが必敗パターンになっている。
今場所は場所前の評判は豪栄道の綱取りに注目が集まっていたの
で4場所ぶりに綱取りのプレッシャーから解放され伸び伸び取れる
と思いきや、遠藤や正代に敗れ終盤3横綱を連破したものの栃ノ心
から完敗して3敗目を喫し優勝争いから脱落という期待に違わぬ結
果となった。
私の周りの相撲通の方々も3横綱を連破した時でも鶴竜が負ける
前に取りこぼすのでは・・・と言っていたら案の定、栃ノ心に敗れて
いるわけで最早 稀勢の里に優勝及び横綱を期待するのは かなりの
稀勢の里びいきだけではないだろうか。