鈴木、4度目制覇で世界代表=決勝で穴井下す―全日本柔道(時事通信) - goo ニュース
昭和の日恒例の体重無差別日本一を決める全日本柔道選手権が日本武道
館で行われ、04アテネ五輪100㌔超級の金メダリスト・鈴木桂治が決勝で
昨年の世界選手権100㌔級王者の穴井隆将を大外返しで一本勝ちして4年
ぶり4度目の優勝を飾った。
正直言って最近パッとしなかった鈴木が30歳で文字通り復活優勝したの
には驚いたし鈴木に対しては‘よくぞ頑張った’という言葉しか見当たらない。
ただ数年前ならまだしも、今回の鈴木の優勝を素直に喜べないものがある。
それは100㌔超級の若手連中のふがいなさだ。
マスコミも昨年の世界選手権でテディ・リネールに勝って無差別級王者に
なった上川大樹と昨年の優勝者・高橋和彦を中心に昨年準優勝の立山広喜や
100㌔級の穴井らが絡むという予想ではあった。
ところが16:00からの中継が始まるとベスト8には本命の高橋&上川の名前は
ない。
つまりベスト8にも残れなかったわけで、これにはガッカリした。
ベスト8の顔ぶれを見たら90㌔級の西山大希に100㌔級の本郷光道、穴井
隆将に高木海帆と半分の4人が100㌔級以下の選手だし鈴木桂治も100㌔級
上がりなので‘重量級は何をやっているのか’と暗澹たる気分になった。
ベスト8の4試合を見ると若手の七戸龍が鈴木に善戦したものの後半息切れ
をし、旗判定で敗れた試合以外は低調で特に100㌔超同士だった高井と立山
の試合にはガッカリした。
案の定 立山に勝った高井も当然のように穴井から敗れ、決勝は穴井と鈴木と
いう新旧対決となった。
決勝は攻勢に出た穴井の一瞬のスキを突いた大外返しで鈴木が一本勝ち。
崖っぷちだった鈴木の執念は素晴らしいものの相変わらず穴井の勝負弱さが
目立つ。
昨今の格闘技はスピードがモノを言う時代になっているのだが、柔道も例に
洩れずスピードのない選手は世界で勝てない。
だからこそ無差別で争う今大会のベスト8に100㌔超級以外の選手が半分を
占めたのだが、高橋と上川の試合は見られなかったものの立山や高井の試合を
見ていたらスピード感が目に付かず‘こういう試合をやっていたら世界では勝て
ないだろうな’と痛感するものだった。
とりあえず今大会の優勝で鈴木は上川と共に世界選手権の代表に選ばれた
ものの組み合わせにもよるが、金はおろかメダル確保も厳しいのでは?と試合
ぶりを見ていたら思ってしまう。