出るのは容易いが甲子園で勝ちにくい参加校が少ない県

 今年の夏の甲子園は仙台育英が140㌔を出せる5人の投手を揃えて
東北勢初の優勝を果たし
話題になり、複数投手制主流の流れが一気
に進んだ形だが一方で徳島県の鳴門は左腕の好投手・富田遼弥が県
予選から1人でマウンドを守って出場して来た。

 実は徳島県代表は昨年も阿南光のエース森山暁生が県予選を1人
で投げて出場しているのを聞くと、徳島県は球数制限や複数投手制
など最近の高校野球界の流れを完全に無視していると思われるのだ
が実はやむを得ずという事情があるようだ。

 というのも徳島県は参加校が29校と少なく鳴門は1回戦は不戦勝
だった事もあり、4勝すれば甲子園出場というシステムだったので
スーパーエースである富田以外を起用する必要がない。

 以前は日程を詰め込んでいたのだが初戦が7月16日で準々決勝は
23日、準決勝&決勝は26日&27日と連戦になるものの3連投もなく
日程的に楽な県ではある。

 こういった県は富田のような好投手を抱えている鳴門はエース
1人で賄えるスケジュールになっており、トーナメントという事も
あって敢えて2番手を使わずに済むのだ。

 やはりトーナメント戦は負けたら終わりなので安全策を考えれ
ばエースの富田を投げさせるわけだし、むしろ日程がキツいと嫌
でも2番手投手を登板させる必要が出て来るのだが日程が楽だと
エースのみで十分だ。

 ところが甲子園本番になると約2週間で最大6試合を勝ち進まな
ければいけないため、いかに富田が好投手でも現実的に1枚エース
で勝ち進むのは大変だろう。

 つまり鳴門自体複数投手制を押し進めようとしても予選の日程
などを考慮すればエースで勝ち進む事が最優先となり、よほど余
裕のある相手でなければ控え投手を起用しづらい。

 それを考えると甲子園で勝ち進む事を最初から頭に入れて控え
投手達にも登板機会を与える事が重要になるが、確実に甲子園に
出場するためにはエースを全試合起用してしまうのだからジレン
マであり地方代表校は出るのは容易く甲子園で勝ち進むのは難し
いという事だろう。

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