ベストメンバーのチームより怖いモチベーションの高いチーム

侍ジャパンが準決勝進出=プエルトリコに9―3で快勝―野球プレミア12

 昨日まで行われていた野球の国際大会・プレミア12の台湾ラウン
ドで日本代表は予選ラウンドを全勝し、ベスト8でもプエルトリコに
9-3で快勝して東京ドームで開催されるベスト4に進出を決めた。

 この大会は世界ランキング12位以内の国が参加するイベントでは
あるもののMLB側は選手派遣を拒否したためマイナーリーガーばか
りのメンバー構成となっており、当面のベストメンバーで臨む日本
とすると対戦相手は格下感が強いため‘勝って当然'的な感じだった
わけだ。

 ところが台湾ラウンドではベスト8のプエルトリコ戦こそ完勝し
た以外は、メキシコ戦やドミニカ戦にベネズエラ戦など際どく勝ち
抜く展開が目立った。

 マスコミは‘格下相手の失態'的に語るのだが個人的には鷲田康
氏がNumberのコラムで‘満腹のライオンよりも飢えたハイエナ
の方が怖い’と記していたようにモチベーションの高い格下の方が
モチベーションに欠ける格上よりも手ごわいケースが多い。

 20年前の95ラグビーW杯では日本が予選プール最終戦で控え
中心のニュージーランドから17-145で大敗しラグビーファンを
落胆させたのだが、ベスト8進出を決めていた控え選手にしてみる
と消化試合に過ぎない日本戦といえども貴重なアピールの場という
事で全力できたわけでベストメンバーの方が調性試合的な感覚で
臨んでいただろうから こういう惨劇は起きなかっただろう。

 その8年前の87年大会では同じシチュエーションでベストメン
バーのオーストラリア相手に26-42と善戦して関係者やメディアを
喜ばせたのだが、ベストメンバーだからこそベスト8の試合が頭に
あったのでケガをしない程度の低いモチベーションだったという
要素を否定できない。

 どうしても日本では‘試合をするからには常にベストメンバー
で勝ちに行くべし’という考えが根強いため相手も同じ考えと思い
がちだが、むしろ海外では何が何でも勝ちに行く試合と調性目的の
試合とメリハリを付けて臨むケースが主流だ。

 関係者やマスコミは そういった要素をわきまえておかないと
いけないのだが、そういう意識が未だに希薄なのだから残念だ。

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