名優・小林桂樹が亡くなって1週間

‘もし、あなた方の国・アメリカとソ連にゴジラが

現れたら・・・・

 そのとき あなた方は首都ワシントンや

モスクワで躊躇わずに核兵器を使える勇気が

ありますか・・・・’

 これは84ゴジラで三田村清輝内閣総理大臣が日本に復活したゴジラが
現れた場合はゴジラに対して戦術核の使用を迫る米ソ両国の最高責任者に
対して言った言葉である。

 26年経った今 聞いても素晴らしい言葉だし、最近の総理大臣では絶対に
言えないだろうと思える。
 三田村総理は ある意味 理想の総理大臣だと思うのだ。

 三田村総理を演じたのが1週間前に亡くなった小林桂樹。
 小林桂樹といえば晩年は牟田刑事官事件ファイルの牟田刑事官というイメ
ージだったが、古くは森繁久弥の社長シリーズで社長から振り回される秘書
役のイメージが強い。

 84ゴジラで小林桂樹が首相役と聞いた母は‘秘書をしよったのが総理大臣
とは小林桂樹も出世したね’と言っていたのが印象深い。

 とはいえ日本沈没では劇場版とTV版で田所博士を演じて鬼気迫るムード
で日本の危機を警告しているし、連合艦隊では山本五十六連合艦隊司令
長官を演じていたので社長シリーズを あまり見ていない私などは‘出世した’
という言葉にはピンと来なかったのが実情だ。

 亡くなってからの特集を見ると芦屋雁之助が演じたイメージが強い
‘裸の大将’を1958年に演じていたというのだから驚きである。
 特撮作品には岸田森らのように そこに立っているだけで存在感を醸し
出す役者が必要不可欠だが、小林桂樹も そのうちの1人といっていい
だろう。

  氏が亡くなって思わず84ゴジラを見たのだがゴジラの復活で当時の米ソ
両国が、これまで1度も実戦で使った事がない戦術核をゴジラに使わせろと
迫る特使達に非核三原則を盾に拒否。

 ‘非核三原則は日本のエゴイズム’

という特使達の反論を

‘核を使いたがるのも米ソ両国のエゴイズムでは

ないでしょうか’

と毅然とした態度で反論し外交的孤立を恐れずに直接両国の
最高
責任者と話し合うと言い放った姿は今見ても感動できる。

 こういう総理大臣、

現実にいないものだろうか・・・と思えるぐらい見事な演技が

忘れられない。  

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
ゴジラ84 (imapon)
2010-09-24 22:44:56
こんばんわ。
私、このゴジラ見てないんですよね。
東京では10/23から夏木陽介の特集で劇場上映があるんですけど、今回もパスかなと思っておりました。

小林桂樹さんの演技を追悼で見に行くのもありかな・・・と思えてきました。

でも、日本には、そんな総理大臣が誕生する素地は無いですね。
 
 
 
1度は見てください (こーじ)
2010-09-25 23:51:21
>imapon様
 小林さんの名演技を1度は見る価値がありますよ。
 是非行って見てください。

 隣国の恫喝にあっさり負ける現総理の姿をみると
暗然たるものがありますよ。
 
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