2度も番組タイトルが変わったスペクトルマン

 今から45年前の1月2日から始まった宇宙猿人ゴリは5月22日に
OAされた21話目から、番組タイトルが宇宙猿人ゴリ対スペクトル
マンに変更される事になった。

 当時 本編が終わった後に‘宇宙猿人ゴリは来週から宇宙猿人
ゴリ対スペクトルマンに変わります’という告知があり、21話から
番組タイトル同様OPも変わったわけで面食らったし‘ある意味
当然か’と子供心に思ったのだった。

 基本的にヒーロー作品の主役は正義のヒーローなのだが宇宙
猿人ゴリの場合はIQ300を誇るガイシデス惑星Eの天才科学者で、
軍の一部と結託してクーデターを企てるが失敗し精神改造刑を
言い渡されるものの直前に腹心のラーから救出されてE惑星を
脱出し放浪の果てに地球に到着。
 
 地球を第二の故郷にしようとするものの公害によって汚染し
続ける人類の身勝手さに怒り、自らが地球の主導者になろうと
画策するわけで異色の主役のはずだった。

 もっとも仮面ライダーをショッカーサイドから描いた番組・
ショッカーというのは当然ながら流行らないわけで、単なる
侵略者なのに番組タイトルを飾るという異例の作品だった。

 ところが‘悪役が番組のタイトルを飾るとは’といった
批判が起こり、公害をエネルギー源にした怪獣というのは
スポンサー企業から難色を示されるという事から45年前の
今日71年5月22日から番組タイトルが宇宙猿人ゴリ対スペクト
ルマンに変更され内容的にも正統派のEPが増えて行くわけ
である。

 そして40話から遂に番組タイトルがスペクトルマンのみと
なり、ゴリの名前が消えてしまうのだ。
 
 こうして見ると最初は他のヒーロー作品と一線を画した
独自路線で行ったものの今一つ世間の評価が高くないため、
徐々に単なる正統派になってしまったというミラーマンなど
同様 第2期変身ブームならではの作品の1つといえるだろう。

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
当時の変身モノ (柴田真紀)
2016-05-25 00:06:40
時代の牽引車だった『仮面ライダー』や『仮面ライダーV3』でさえ、路線変更していますから、生き残りが大変だったのでしょう。
また、最初は独自の路線で始めても、結局終わる頃には、他の番組と大差ない作品になっていた…のは、ある意味ほとんどの作品が言えると思います。
そしてその中で、現在まで生き残ったのが、戦隊とライダーとウルトラというのも、なんだかなーですねー。
 
 
 
そうでしょうね (こーじ)
2016-05-25 22:20:37
>柴田真紀様
 皮肉にも宇宙猿人ゴリは第2期ヒーローブームの幕開けを飾ってしまいましたからね。

 第1期とは違った路線をという形でスタートしたのに、
周囲が許さずに…という第1号になるのでしょう。

 やはり基本パターンを持った作品は強いという事でしょうけどね。
 
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