ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
スポーツマンガの変遷に ついて
BS-1で毎週金曜23:00からOAされている‘ぼくらはマンガで強く
なった’は、アスリートのお気に入りマンガを紹介し影響を受けた部分
などが語られている。
3日にOAされたのは週刊少年マガジン連載のベイビーステップで、
これは私も読んでいるのだが詳細な描写に感心していたらテニス選手
達のバイブルに近い本になっているとの事。
その中で沢松奈生子が‘自分達の頃はエースをねらえに影響を受
けたのだから、今の子達がベイビーステップに影響を受けないはずが
ない’と語っていたのが印象的で、日本ではスポーツマンガがアス
リートに大きな影響を与えるだけでなく競技の振興にも役立って
いると実感するものだった。
さてこの中で語られていた話で‘エースをねらえなど昭和の作品
はファンタジーだが、今のベイビーステップなどはリアル’という
意見があった。
確かにエースをねらえに登場する お蝶夫人など‘こんな高校生
いるか’と突っ込みたくなるようなキャラがガンガン登場したり、
とんでもない特訓シーンや必殺技などもスポーツマンガの定番だっ
た。
ところが野球マンガでいえば巨人の星やドカベンに比べてダイヤ
のAなどはリアルさが全然違うし、先日マンガ喫茶で久しぶりにド
カベンを読むと突っ込めるシーン満載で‘こんなに荒唐無稽だった
のか’と思ったりする。
やはりダイヤのAがリアル過ぎて昔の野球マンガが荒唐無稽に見
えるという事に尽きるわけで、それだけ最近の読者の好みが現実的
になったという事だろう。
ハッキリ言ってダイヤのAには実際に野球をしてきた我々が納得
できる内容で、まさしく非の打ち所がないと感じるわけだ。
昭和のスポーツマンガは実際にありえない必殺技や、それを編み
出す特訓なしでは成立しないという状況だったし読者も納得して?
読んでいたようだ。
それが最近ではリアルでなければバカにされて読まれなくなる
という現象があるし、実際ベイビーステップは当初は試合のシーン
よりも特訓シーンの方が人気が出たとの事で読者の好みが分かる
だろう。
とはいえベイビーステップやダイヤのAにはじめの一歩などが
連載されている週刊少年マガジンに最近では珍しい荒唐無稽型の
野球マンガ・8月のアウトローの連載が始まったわけだが、どこまで
そういう設定が受けるか興味津々である。
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そう考えると、「あしたのジョー」が、もちろん荒唐無稽なところは多々ありながらも現在でも読み継がれているのに対し、「巨人の星」が揶揄的、あるいはトンデモ的にあつかわれるのは、やはり荒唐無稽の度合いがはるかにすさまじいからという部分が大きいのでしょうね。
原作の梶原一騎は格闘技畑出身ですから、あしたのジョーの場合は力石徹が過酷な減量が原因で命を落とすのも理にかなっているわけで実は正鵠を射ているケースは多いです。
ところが巨人の星の場合は野球のルールもロクに知らずに書いているので、現実感が全くないのでしょうね。