悪役専門役者が正義方に なってとまどう事

　先日アンチ・ショッカー同盟について扱ったのだがアンチ・ショッカー同盟日本
支部長・小暮精一郎を演じていたのが悪役専門役者の上野山功一。

　極太モミアゲがトレードマークだったので最初に登場した時に‘よく悪役で見る
顔だ’と思っていたのに仮面ライダーサイドのキャラと聞いて違和感があったの
だが、劇中でナメクジキノコから殺害されて体を乗っ取られてからの方が しっくり
来ていた感じがする。

　やはり いつも悪役をしている人が正義のサイドに立つと違和感を感じる
のだ。

　ちなみに上野山氏はマイティジャックの12話でQの工作員やワイルド7では
敵の殺し屋、更に快傑ズバットでは栄光の第1話の刺客・ランカークが印象深
いのでイナズマンFではインターポール秘密捜査官・荒井誠で登場した時は意
外だった。

　他にも死神博士で有名な天本英世がマイティジャックで村上譲隊員で出演
していた時にも驚いたが、火薬・爆薬の専門家というのは天本氏らしかった。

　
　もっとも正義のサイドで見始めた役者が実は悪役専門だったケースも多く、
ハヤタの黒部進やキャプテンウルトラの中田博久などは この典型だしウルトラ
マンAの山中隊員を演じた沖田駿一など時代劇ではチンピラヤクザ系のキャラで
悪事を働いていて助さん格さんや風車の弥七に懲らしめられると‘チックショー
覚えてやがれ’の捨てゼリフを残して逃げる姿が定番で、Aでは搭乗した戦闘
機が超獣の攻撃で被弾し脱出する時に‘チックショー覚えてやがれ’という
セリフが妙に板に付いていた。

　というワケでウィキぺディアで悪役俳優のカテゴリーを見てみると昭和の
ヒーロー作品の出演者の殆どが名前を連ねていて、ウルトラではハヤタから
郷秀樹まで隊長は竜&朝比奈を除くムラマツからオオヤマまで悪役でも名を
残している事になる。

　やはり悪役というのは演技力が ないと務まらないので、ヒーロー作品のベテ
ランになると悪役を演じられるだけの演技力が身に付いているという事だろう。