やはりルーベン・オリバレスはフェザー級でも‘怪物’だった

 今から50年前の今日74年7月9日にロサンゼルス・インクルウッド
フォーラムで行われたWBAフェザー級王者決定戦で、2位の歌川善
介は3位ルーベン・オリバレスに7RKOで敗れタイトル奪取に失敗
した。

 序盤は様子見の展開だったが3Rに歌川の右がヒットして攻勢に出
るも打ち合いはオリバレスのペースであり、徐々にオリバレスがペ
ースを掌握していき足が止まった歌川はオリバレスの強烈な連打に
晒される。

 そして迎えた7Rに左フック2発を被弾した歌川はダウンすると、
立ち上がったところに連打でダウンを追加され最後は右を直撃され
キャリア初のKO負けとなった。

 エルネスト・マルセルが4度防衛後に返上したタイトルの決定戦
となったのだが、日本きってのテクニシャン歌川の技巧でオリバレ
スのパワーを捌けるかというのが焦点の試合。

 オリバレスはバンタム級時代に‘怪物’と呼ばれたハードパンチャー
で、世界バンタム級王者に2度なっているが1階級上げてパンチ力が
健在か?という声もありナチュラルなフェザーの歌川が付け入るス
キはそこにあった。

 ところが試合が始まるとオリバレスのプレッシャーは半端なく、
歌川が3Rに右をヒットしてコーナーに詰めても却ってオリバレス
ペースに巻き込まれる形になり最後はパワーでねじ伏せられた。

 個人的にオリバレスは3年前に金沢和良と激戦を演じ、あと一歩
まで追い詰めていただけにフェザーならと思ったが甘かった。

 そんな怪物ぶりを見せつけたオリバレスが、4カ月後の11月にア
レクシス・アルゲリョに敗れて初防衛に失敗するのだから世界の
広さを実感したのだった。

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