俳優の小泉博氏死去
今日の新聞の記事に俳優の小泉博が88歳で亡くなったと載って
いた。
小泉博といえばクイズグランプリの司会者や江利チエミ版サザエ
さんのマスオさん役というのが一般的には有名だが、特撮好きには
宝田明に次ぐ2代目ゴジラ主演者でもあるし何といっても昭和モス
ラには欠かせないキャラだった。
というのもモスラに必ず登場する双子の小美人を本多猪四郎作品
ではザ・ピーナッツが演じていたのだが、この2人と絡むのが小泉
博演じるキャラだった。
最初のモスラでは言語学者の中條信一郎を演じインファント島の
調査団に同行して小美人達と最初に遭遇すると、最後はモスラの紋
章を解読して無事に空港に着陸させ小美人達の返還に一役買った。
続くモスラ対ゴジラでは三浦博士として宝田明と共演しモスラの
助けを請うべくインファント島に行って島民を説得するのだが、冒
頭で静の浦に漂着したモスラの卵の調査中に星由利子演じる中西純
子のフラッシュに不快感を示すシーンはモスラでの中條がカメラ嫌
いというキャラを受け継いでいたのだろうか。
64年は他にも宇宙大怪獣ドゴラやキングギドラのデビュー作であ
る三大怪獣地球最大の決戦にも出演し、三大怪獣では黒部谷の隕石
調査団のリーダー・村井助教授として古谷敏や野村浩三を従えキング
ギドラが隕石から誕生する瞬間を目撃している。
これを最後に特撮映画では見なかったのだがTVでは意外にもレイ
ンボーマンの主役・ヤマトタケシの父として登場し、死ね死ね団を
追っているうちに囚われ平田昭彦演じるミスターKに射殺される
ものの左腕を失わせレインボーマンと共に海底基地を壊滅させて
いる。
10年ぶりの出演となったゴジラ対メカゴジラで考古学者・和倉博士
として出演しキングシーサーの置物の文字を解読すると、84ゴジラ
では三原山を人工噴火させる作戦を発案した南博士を演じていた。
そして最後のゴジラ作品となったゴジラ×モスラ×メカゴジラ
東京SOSでは42年ぶりに中條信一を演じて小美人達と共演を果
たすなどオールドファンを楽しませてくれたのも印象深い。
奇しくも今日の新聞には小泉博の訃報と共にゴジラ対メカゴジラで
キングシーサーを覚醒させるミヤラビの祈りを歌う国頭那美の祖父・
天願を演じた今福将雄の訃報までが載っており、2人とも高齢で仕方
なくはあるが貴重なバイブレイヤーが亡くなるのは大いなる損失だと
実感する。