4話目にして早くも敗れたウルトラマン

 今から40年前の昨日71年4月23日にOAされたのが帰ってきたウルトラマン
のキングザウルス三世が登場する‘必殺流星キック’だった。

 このEPで驚いた事に前半からウルトラマンが登場し、何とキングザウルス三世
から敗れるのである。
 
 第1期でのウルトラマンに慣れた私にとって凄いショックだった。

 そもそも小学2年生の事前情報でアーストロンやタッコングらと同様にデータ
などは告知されていたが、なぜ‘三世’というのか?3匹登場するからなのか?
と いろいろと考えていたし、最初にウルトラマンが登場して1匹目を倒すのだ
ろうぐらいにしか思ってなかった。

 ところが いきなりスペシウム光線から八つ裂き光輪にフォッグビーム、シネ
ラマショットなど あらゆる光線技が角から出されるバリアで跳ね返され、その
角で足を負傷して姿を消すという展開には驚いたのだ。

 初代ウルトラマンではウルトラマンが最初に苦戦するのは7話の対アントラーで
スペシウム光線が通用しないという要素があったし、大苦戦するのは26話の対
ゴモラ初戦でゴモラの尻尾による乱打を受けて逃げられたぐらい。

 セブンでも14話の対キングジョーでキングジョーからマウント状態に追い込
まれ、そのままの状態で後編に続くとなる。

 つまり第1期ウルトラでは1クールはウルトラマンの強さを描く事が中心になって
いたし、帰ってきたウルトラマンでも前回の3話ではウルトラ史上初めてサドラー
とデットンという2大怪獣相手に戦って倒していたのだ。

 それだけに物語の最初で いきなりウルトラマンが登場して戦い始めても大した
違和感はなかったのだが、まさか負けるとは思ってなかったのだった。

 結局‘ウルトラマンが勝てないのなら、オレが勝ってやる’と決心した郷がバリアを
飛び越えればいいと考え、丸太を抱えて足腰を鍛え小さな谷をジャンプで飛び越
える特訓をするスポ根要素満点のEPになるわけである。

 そしてリターンマッチではウルトラマンはバリアを飛び越えてキングザウルス
三世の角を折ってバリアを張れなくし、地中に逃げようとするところにスペシウム
光線で倒すという結末になる。

 敵に破れて特訓の末リターンマッチで雪辱というパターンはレオが有名なの
だが、帰ってきたウルトラマンで その嚆矢を作っていたという事になる。

 

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
敵に破れて特訓 (柴田真紀)
2011-04-25 11:35:11
 は、70年代ヒーローの特徴ですね。
 仮面ライダーも、トカゲロン、アリガバリ編など有名だし、V3もやってるし、探せば当時のヒーロー皆やってるかも(しょっちゅう1回戦では敗退していた、アイアンキングはやってないケドww)。

 ただ、現在のヒーロー物だと、敵に破れると新しい武器=オモチャが出てくるタイミングと決まっているので、昭和当時のダサイ特訓シーンも、今となっては「新しい武器に頼らず、自分の肉体や精神を鍛え上げる」という意味では、貴重だったのかも知れないです。
 
 
 
そういえば (こーじ)
2011-04-25 21:27:10
>柴田真紀様
 そういえば70年代はスポ根の流れを受け継ぐケースが多かったので、特訓でリターンマッチを制すという
パターンは多かったですね。
 
 それが90年代などはスポンサーの力か、新兵器導入になったわけですね。

 だから今となっては貴重な事かもしれませんね。
 
 
 
Unknown (アミーゴ今野)
2011-05-04 13:07:54
ジャックは基本能力は初代と同等だが序盤の頃はスポ根の影響もあって人間性もあって初戦では敗れてニ戦目では勝利するものだった。それはレオでも同じですね。戦った相手は初代がゼットンに敗れるまで不敗だったのに対しジャックの場合はより手ごわくなったのでは。キングザウルス三世戦では新技流星キックを開発したのは初代との差別化もしくはパワーアップのためだと思います。最大の差別化はセブンからもらったブレスレットだがそれ以前にも初代にはない新技を編み出していた。
 
 
 
このEPでは (こーじ)
2011-05-04 23:32:28
>アミーゴ今野様
 このEPではフォッグビームやシネラマショットと
いった他のEPでは見られない光線技を使ってましたね。

 こういうシーンは妙に嬉しかった気がします。

 まぁプロデューサーが柔道一直線の担当でしたし、
脚本の上原正三も柔道一直線を書いてましたからね。
 
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