(「御頭を垂れたまいし聖母の絵)
1610年のある晩、イエスとマリアの尊者ドミニコは、
カルメル会修道士の修道院に改築する目的で購入された、
古くて荒れ果てた家を視察していました。
建物の周囲を歩き、ゴミの山を通り過ぎましたが、彼は気にも留めませんでした。
しかし、建物の部屋を調べていた時、
枯葉ゴミの山に引き寄せられる内なる衝動に駆られ、そこに戻りました。
ランタンを灯し、ゴミを注意深く調べると、
影の中の何かが彼の注意を引きました。
彼が見たのは、聖母マリアを描いた油絵でした。
敬虔な聖母マリアの子であるドミニコは、
聖母マリアの絵がこのようにひどい状態になっているのを見て悲しみました。
彼は聖母の肖像画が受けた酷い扱いについて許しを請い、
それを運び出し、きれいにし、傷んだ部分を塗り直して自分の小部屋に置きました。
そこで彼は大きな信頼をもってそれを崇拝しました。
ある晩、ドミニクは自分の部屋を掃除した後、
この大切な絵にほこりがついていることに気づきました。
それを悔いながら、聖母に許しを請い、
ハンカチを取り出して絵のほこりを払いながら、言いました。
「ああ、最も清らかで神聖な聖母よ、
あなたの聖なる顔に触れるに値するものはこの世に何もありません。
しかし、私にはこの粗末なハンカチしかありませんので、
どうぞ私の善意を受け入れてください。」
彼が細心の注意と謙虚さをもって絵のほこりを払い続けていると、
聖母の顔が突然生き生きとしました。
彼女はドミニクに微笑みかけ、感謝のしるしとしてうなずきました。
ドミニコはひどく混乱し、悪魔の幻覚を見ているのではないかと恐れていたため、
天の元后は彼の不安を次の言葉で払拭しました。
「恐れることはない、息子よ。あなたの願いはかなえられたのだ。」
(ドミニコは以前、彼女に頼み事を頼んでいました。)
「それはかなえられるでしょう。
そして、私の聖なる御子と私に対する あなたの愛に対する報いとして、
あなたが受け取ることになるでしょう。」
それから聖母はドミニコに、彼が望むどんな頼み事も、
全幅の信頼をもって彼女に伝えるようにと告げた。
ドミニコはひざまずき、イエスとマリアに献身的に仕え、
啓示によって恩人の霊魂が煉獄で苦しんでいることを知って、
その解放を求めました。
最も聖なる聖母は、霊魂のために犠牲とミサを数回捧げれば、
霊魂は解放されると約束した。そして出現は終わりましたた。
ドミニコは急いで聖母の願いに従い、
しばらくして、彼が奇跡の絵の前でひざまずいていると、
聖母は煉獄から救われた恩人の魂とともに彼の前に現れました。
恩人はドミニコの祈りと犠牲に感謝しました。
それから神の母はドミニコにさらなる恩恵を求めるよう勧められました。
聖なる修道士は聖母に、
この絵を敬い、助けを求めるすべての人々の祈りに慈悲深く耳を傾けてくださるよう求めました。
聖母は次のように保証されました。
「私の保護を懇願し、この絵を敬うすべての人々は、祝福を受け、
多くの恵みを受けるでしょう。
更に、煉獄の魂の救済のために私に向けられる祈りには、私は特別に耳を傾けるでしょう。」
この約束は聖母マリアの信奉者全員に向けられたものであったため、
ドミニコはもはや この絵を自分の個人的な使用のために保持することはできないと感じました。
このため、彼はサンタ・マリア・デッラ・スカラ教会に隣接する
聖カール礼拝堂にこの絵を置きました。
この絵は彼が亡くなるまでそこにあり、熱心な崇敬の対象となり、
多くの特別な恩恵を受けさせました。
この肖像の複製が作られ、すぐにいくつかの場所で崇敬されるようになりました。
★「いと聖なる童貞女(どうていぢょ)
御言葉(みことば)の御托身(ごたくしん)の御母(おんはは)、
聖寵(せいちょう)の宝、罪人(つみびと)のよりどころよ、
我らは生ける信仰を持ちて 御身の母なる愛情に はせより、
天主の聖旨(みむね)を行う為の聖寵(せいちょう)を
御身に こいねがいたてまつる。
御身のいと聖なる御手(みて)に我らの心の維持を預けたてまつりて、
御身への確かなる望みの中(うち)に
霊肉の健康のために 御身に願いたてまつれば、
我らのいと愛する御母(おんはは)よ、
我らの祈りに 御耳を傾けたまえ。
いずこにおいても 我らは生ける信仰を持ちて唱えたてまつる。」
(ここで「天使祝詞」を3遍誦す)
(天使祝詞)
「めでたし 聖寵(せいちょう)充(み)ち満(み)てるマリア
主 御身と共にまします。
御身は女のうちにて祝せられ、
御胎内(ごたいない)の御子(おんこ)イエズスも 祝せられたもう。
天主の御母(おんはは) 聖マリア
罪人(つみびと)なる我らのために
今も 臨終の時も祈り給え アーメン。」