宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

『エール』とシンクロ

2020年06月15日 | 日常の記録
6月12日、父が他界した。
病院ではなく、自宅での看取りとなり、1週間が過ぎたところだった。

NHK連続テレビ小説『エール』では、この日、主人公裕一の父三郎が亡くなった。
兄弟どちらにも愛情を注いでいたよというところに力点が置かれていたこともあり、過度に感情移入することなく観られた。
しみじみ良い回だった。
番組が終わって、うちの父の方を振り返ると---
というドラマチックな展開は、まぁ、無く、朝の時点では変わらぬ呼吸を続けていた。

とはいえ、この呼吸というのも、1回1回をかなり頑張っている感じがあった。
前日からまた確実に一段階前に進んではいた。

午後もずっとその状態が続き、「このまま夜を迎えるのは怖いね」とか言い合っていたのだが、夕刻ついに息を引き取ったのであった。

この時に感じたこととか自宅で看取ることの良さとかいろいろ書きたいところなのだが、また項をあらためて。

そういうわけで、14日通夜、15日葬儀という段取りとなり、週明けの15日朝、私は葬儀場の遺族控室に父の棺とともに居たのだった。
遺族控室というのは、ちょっとした旅館の部屋みたいなもので、畳敷きでテレビもあってごろごろできるところ。
ここで棺を見守りながら一晩過ごす。
朝7時に朝食、葬儀まで時間には余裕がある。
ということで、観ることにした本日の『エール』・・・!

ヒロイン音さんのお父さんが!
わーもう笑うしかない。
(ご覧になった方はお分かりいただけるかと。未見の方は番組公式サイトででも見てみてください)
またこのお父さんを演じる光石研さんがいいんだわー。
絶妙なおかしみといとおしさ。
まーうちは絶対ハグは無いけどねー。

おかげで、葬儀中もちょっと楽しい気持ちになった。
葬儀の形式にいろいろ思うところもあったのだけど、ゆるしてくれていそうな気がしてきた。
遺された家族が喧々諤々言いながらなんとかかんとかやってるのを、苦笑しながら眺めていそう。
火葬されるときも、「なるほど、こういうことか」と初めての体験に興味津々かも、と思ったりした。

この時期、このドラマで良かった。ありがとう。
そして、たまたまかもしれないけどタイミングを合わせてくれて、有体に言えばネタをくれた父にありがとう。
他にもたくさん書きたいことをくれたので、まだまだ書くよ。