宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

2年越しの「いだてん」最終回

2021年08月03日 | テレビ・ラジオ・映画など
2年越しにNHK大河ドラマ『いだてん』最終回を観る。

当時、オンタイムで観られなくて録画していたのだが、観ないまま月日が経ってしまっていた。
最終回は1964年東京オリンピックの再現で終わりだろうから、ま、いいか、という気持ちもあって。
(2019年末はいろいろあったせいか、他に、この年末のNHKドラマ『ストレンジャー~上海の芥川龍之介~』も今年に入ってやっと観た。遠因として『大豆田とわ子と三人の元夫』の後、ちょっと松田龍平ロス?になり、そういえばこれは彼が主役だったと思って。淡々とした描写の中に当時の中国の様子から現代の日本のことも考えさせられて、意外と興味深く観たのだった。)

嘉納治五郎(役所広司)の幻影が問う「これが、君が世界に見せたい日本かね」からの、田畑政治(阿部サダヲ)の表情、続いて彼の右腕「岩ちん」(松坂桃李)とのやりとり、今観るからなおさらなのだと思うけど、屈指の名場面だった。
役柄が乗り移ってないとあんな表情できないよ。阿部サダヲ氏はあらためてすごい俳優だ!
その演技に感化されたような松坂桃李氏の一瞬の表情も実にいいんですね。
今回のオリンピック関係者にこんな表情がみられることはあるんだろうか・・・
嘉納治五郎の「オリンピックはやる」発言は1940年招致の時のだと思うけど、この時の役所広司氏のような表情で訴えられれば、2021年、少なからぬ国民の感情は動いたのではと思ったり。

それはそれとして、1964年東京オリンピック開会式当日に、古今亭志ん生の名人会があったというのは史実なのかな。当時も、「オリンピック」よりも「自分の関心=寄席(志ん生)」という一定層はいたんだなぁ。そりゃそうか。

東京オリンピック開会式の経緯への関心で、「文春オンライン」から、久しぶりに「週刊文春」を買ったのだけど(いつのまにか小林信彦さんの連載がなくなっていて残念)、宮藤官九郎氏のコラムに、今、ミュージカルの準備が佳境でオリンピックの競技をテレビで見ることもできないとあった。
「自分のドラマをつくっている最中の人は、人のドラマを見ているヒマがない。」
というのは、いろんな状況に当てはめられる普遍的真実と思う。