夏の日の想い出・13
辺りには、夏に似つかわしくない
冷たい空気が立ちこめる・・・。
父親「じゅ・ん・な・・・。」
淳和「ああ~っパッ・・・パッ」
父親「じゅんな・・・ごめんな・・・。
パパ・・・約束まもれなくて・・・。」
淳和「あ~うフルフル」
父親「じゅんな・・・その声・・・。」
淳和「ううっ・・・パッパ・・・。」
父親「声が・・・でないのか」
淳和「フルフルパッ・・・パ・・・。」
淳和くんは、声が出ないことを必死で隠している
まるで父親を心配させないように・・・
淳和「か・・・うぃ・・・は・・・ま・・・。」
父親「・・・か・・・み・・・さ・・・ま・・・。」
淳和「か・・・うぃ・・・さ・・・ま・・・」
父親「そう、かみさまだね
いつか、神様をさがそうって・・・約束
していたよね・・・。」
淳和「コクコク」
父親「淳和・・・神様はいるよ」
淳和「」
父親「ここには・・・もういないけど・・・
色々なところに・・・山にも海にも
町にも・・・」
淳和「ああっうう~っ・・・。」
父親「でも、ここにいた神様は・・・きっと
淳和とお父さんのお願いを・・・
きいてくれたんだね・・・」
淳和「ううっ」
父親「だって・・・お父さん・・・
もういちど・・・淳和にあいたいと
願っていたもの」
淳和「ぐすっ・・・パッパッ・・・。」
父親「淳和・・・大きくなるんだよ
お父さんよりも大きくなって・・・
お母さんを守ってあげてな・・・。」
淳和「パッパ・・・コクコク」
お父さんは、そう言うと淳和くんの側へ行き
淳和くんを抱っこするように抱擁する
身体はすり抜け、感覚は伝わらなくても
きっと淳和くんには、お父さんの温もりは
伝わっているはず・・・。
父親「淳和・・・パパ・・・死んじゃったけど
いつも淳和の側にいるからね・・・・
淳和・・・愛してるよ・・・。」
淳和「パッ・・・パパ~
え~~~んえ~~~~ん
パパ~ッパパ~ッ」
そう言い残すと、淳和くんの父親はゆっくりと
消えてゆく
淳和「パパ~ッパパ~~~~ッ」
竹林「あなた~~~っ」
竹林さんも淳和くんの側へ走り寄る・・・。
竹林さんは淳和くんを抱きしめ、
二人は、いつまでもいつまでも、父親の消えた
空を眺めていた・・・・。
空が赤く染まる頃
竹林「透明さん・・・いえ、先生・・・
本当にありがとうございました」
透明「竹林さん、ごめんね
旦那様に会わせてあげられなくて・・・。」
竹林「いいえ最後に聞こえたんです・・・
あの人の声で、ハッキリと
淳和を頼むと・・・」
透明「そうですか」
淳和「んん」
淳和くんが私の手を引っ張る・・・。
透明「淳和くんどうしたの」
淳和「あ・・・うぃ・・・あ・・・と・・・う」
透明「」
竹林「淳和」
淳和「あ・うぃ・・が・・・とう」
私の目元から熱いしずくがこぼれ落ちる・・・
透明「うんどういたしまして」
淳和「二コッ」
透明「淳和くん今度、東京に遊びにおいで
次は、東京の山に登って、一緒に神様を
探しにゆこう」
淳和「コクコク」
透明「約束だよ」
私は、淳和くんと指切りをし、遠い東京の空へと
帰っていった・・・。
続く・・・。
ポチしてくれると励みになります
応援よろしくお願いします
↓ ↓
にほんブログ村ランキング
↑ ↑
応援ボタン2箇所ポチッとよろしくお願いします
辺りには、夏に似つかわしくない
冷たい空気が立ちこめる・・・。
父親「じゅ・ん・な・・・。」
淳和「ああ~っパッ・・・パッ」
父親「じゅんな・・・ごめんな・・・。
パパ・・・約束まもれなくて・・・。」
淳和「あ~うフルフル」
父親「じゅんな・・・その声・・・。」
淳和「ううっ・・・パッパ・・・。」
父親「声が・・・でないのか」
淳和「フルフルパッ・・・パ・・・。」
淳和くんは、声が出ないことを必死で隠している
まるで父親を心配させないように・・・
淳和「か・・・うぃ・・・は・・・ま・・・。」
父親「・・・か・・・み・・・さ・・・ま・・・。」
淳和「か・・・うぃ・・・さ・・・ま・・・」
父親「そう、かみさまだね
いつか、神様をさがそうって・・・約束
していたよね・・・。」
淳和「コクコク」
父親「淳和・・・神様はいるよ」
淳和「」
父親「ここには・・・もういないけど・・・
色々なところに・・・山にも海にも
町にも・・・」
淳和「ああっうう~っ・・・。」
父親「でも、ここにいた神様は・・・きっと
淳和とお父さんのお願いを・・・
きいてくれたんだね・・・」
淳和「ううっ」
父親「だって・・・お父さん・・・
もういちど・・・淳和にあいたいと
願っていたもの」
淳和「ぐすっ・・・パッパッ・・・。」
父親「淳和・・・大きくなるんだよ
お父さんよりも大きくなって・・・
お母さんを守ってあげてな・・・。」
淳和「パッパ・・・コクコク」
お父さんは、そう言うと淳和くんの側へ行き
淳和くんを抱っこするように抱擁する
身体はすり抜け、感覚は伝わらなくても
きっと淳和くんには、お父さんの温もりは
伝わっているはず・・・。
父親「淳和・・・パパ・・・死んじゃったけど
いつも淳和の側にいるからね・・・・
淳和・・・愛してるよ・・・。」
淳和「パッ・・・パパ~
え~~~んえ~~~~ん
パパ~ッパパ~ッ」
そう言い残すと、淳和くんの父親はゆっくりと
消えてゆく
淳和「パパ~ッパパ~~~~ッ」
竹林「あなた~~~っ」
竹林さんも淳和くんの側へ走り寄る・・・。
竹林さんは淳和くんを抱きしめ、
二人は、いつまでもいつまでも、父親の消えた
空を眺めていた・・・・。
空が赤く染まる頃
竹林「透明さん・・・いえ、先生・・・
本当にありがとうございました」
透明「竹林さん、ごめんね
旦那様に会わせてあげられなくて・・・。」
竹林「いいえ最後に聞こえたんです・・・
あの人の声で、ハッキリと
淳和を頼むと・・・」
透明「そうですか」
淳和「んん」
淳和くんが私の手を引っ張る・・・。
透明「淳和くんどうしたの」
淳和「あ・・・うぃ・・・あ・・・と・・・う」
透明「」
竹林「淳和」
淳和「あ・うぃ・・が・・・とう」
私の目元から熱いしずくがこぼれ落ちる・・・
透明「うんどういたしまして」
淳和「二コッ」
透明「淳和くん今度、東京に遊びにおいで
次は、東京の山に登って、一緒に神様を
探しにゆこう」
淳和「コクコク」
透明「約束だよ」
私は、淳和くんと指切りをし、遠い東京の空へと
帰っていった・・・。
続く・・・。
ポチしてくれると励みになります
応援よろしくお願いします
↓ ↓
にほんブログ村ランキング
↑ ↑
応援ボタン2箇所ポチッとよろしくお願いします