


ズンズンと音を立てて進む透明



最臥との距離が近づいてゆくにつれ、
足に力が入ってゆく




透明「
」

私と最臥の間に、割って入るものが・・・。
透明「・・・狩理(しゅり)・・・。」
師匠の式神・獣魔 狩理・・・彼の名だ

狩理「これ以上は、進ませませんよ
」

透明「狩理・・・どいてくれ
」

狩理「どきません
」

透明「お前・・・私を覚えていないのか
」

狩理「前任者の事は、少ししか記憶にありません

あなたの事も、記憶の片隅に少しあるようですが、
そんなことは、些細なことでしょう
」

透明「くっ
」

狩理「それに、今の私は狩理などではありません

私の名は
」

最臥「黙れ
誰が、話してよいと言った
」


狩理「・・・失礼しました
名は我らを縛るもの・・・・。

危なく伝えてしまうところでした

それでは、狩理のままで良いでしょう
」

最臥「くくくっ
」

透明「最臥
」

最臥「
」

透明「お前は、狩理を使って
」

最臥「もちろん、大いに手を染めさせましたよ

存在自体が黒く染まるようにねぇ~
」

透明「ッ~~~~~~っ
」

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
師匠「こいつは、狩理
私の式神だよ
」


透明「こ、これが
式神・・・
」


師匠「そんなにビビるな
狩理は優しい子だから、
怖がらなくていい
なっ
狩理
」

怖がらなくていい



狩理「・・・できれば、怖い存在にしていただいた方が、
威厳があって良いのですが
ただでさえ、召喚時に、
威厳があって良いのですが

人間の青年の姿にさせられているのですから、
もう少し、尊敬される紹介をしていただかないと
」

師匠「あはははははっ
いいじゃないか


狩理は、鬼や悪魔までも喰らう、密林の王者(大虎)の魂 

気高く、誇り高く、狩りをする理を知る者の名だ

お前の存在自体が、十分尊敬に値するって
」

狩理「まったく
主は・・・。」

透明「あははははっ
」

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
透明「はぁはぁはぁはぁ
・・・狩理~~~っ





もう少し、手加減してよ~~~っ
」


狩理「何を甘ったれたことを言っている

そんなことでは、鬼にも悪魔にも勝てないぞ
」

透明「そ、そんなのと、戦う予定ないもん
」


狩理「お前に無くとも、向こうはお前を餌としか視ん

さっさと、立ってかかってこい
」

透明「せんせ~~~い
」


師匠「あはははははっ
狩理は、お前の事が心配なんだよ


お前の事、出来の悪い弟みたいに思っているようだからなぁ~

狩理から一本取るまで、終わらないんじゃないか
」

透明「ひぃ~~~っ
そんな~~~~ぁ~~~~っ
」



~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
透明「・・・狩理・・・・
」

狩理「・・・何を呆けているのです

がら空きですよ
」

私の、左脇に狩理の腕が伸びる

透明「ボキッボキッ
うっ
」


避けたつもりが、軽く触れてしまう

透明「くっ・・・触れただけで、肋骨2本かよ
」

狩理「良い反応です
しかし・・・。」

古びた社を回るように、狩理に追い詰められてゆく透明

狩理「さようなら
そこらの人間と同じように、
肉塊になりなさい
」

肉塊になりなさい

透明「
」

狩理の両腕が
避けきれない




覚悟を決めて目をつむってしまった私が、
もう一度目を開けたとき、そこには、
もう一度目を開けたとき、そこには、
何かが身体を切り裂かれ横たわっていた

続く ・・・。







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