去年はエリー

今年はバルジャン

と一緒に過ごす誕生日

愛が溢れるフランスの崇高な物語に没入してきました



いや~~めちゃめちゃ疲れましたわ……
泣きすぎて!!!


前回の公演で泣けなかったのも合わせた位のダダ泣き



最後はタオルハンカチ←普通のハンカチじゃないところは準備万端

を握り締めて泣き震えておりました。。。マジにバスタオルが必要だったかも


11月から

指揮者チェンジしたようで塩ちゃん→若林さんへ

別に塩ちゃんが嫌いというわけではないのですが、今期はあまりにも軽やかすぎる感じだったので、重厚な音楽に戻っていたのは嬉しかったですね~~ま、2年前の時も若林さんの棒振りは好きだったし

合奏形態での楽器経験がある人は分かると思いますが、調子がいい時に節目節目でビシバシ波長とタイミングが合う快感、、、今回はそこまでじゃなかったんだけど(ま、アノ東宝オケですから

)なかなかイイ感じだったので良かったです……っていうか、どうして客席でオケの心配をしないといけないの?とは思うけど

レミゼは特に音楽で展開するので大事だから
本日のお席は限りなくA席に近い

列の上手サイド。ま、レミゼ限定の話ですが必ずしもかぶり付きには拘らない演目だし

ここら辺まで下がると照明がソコソコ綺麗に堪能できるんですよね~~一番のお気に入りは2階最前列のセンターなんだけど

一番のお気に入り、、、マリウスを担いだバルジャンとジャベールが対峙するところで暗闇からいきなり交差したスポットが二人にスコ~ン

と当たる場面

今日はちゃんとそれを味わえたので満足なのだ~~

あと、最後の戦いのシーンでバリケードの隙間から政府軍の放った砲撃?銃弾の光??が分かったので迫力がありました

まぁ1つだけ気になると言えば、、、バリケード自体が斜めって立っているせいもあると思うのですが、裏側にいる時のアンジョやエポの表情が今日のお席からはよく見えて……いや、ちゃんと演じる役として存在しているから全然OK

なんですが、そっちが気になって本来見るべきシーンの中心を忘れたりしてて(笑) ま、なかなか見られないアングルなので貴重な体験だな~とは思ったんですけどね~~
舞台全体の印象は、床から湧き上がってくる迫力に圧倒されて心震えるという

神回

ではなかったのですが、話の道筋や登場人物の流れが線を描いているかのようにハッキリ見えたような



セリフ/歌詞の1つ1つに理由や意味があるのが伝わってくるんですよね~~なので、ジワジワ感がとにかく凄くて……こういう場合は引きずり度が

するから危険なんです

その人物が出てこなくても関係する人物を通して感じられるから幾重にも積み重なっている思いが次から次へと心に投げかけられるのでお目目が乾く暇がありませんでしたわ。。。ひたすらウルウル、所々で滂沱の涙……ヤバすぎですぅ~~


以下、キャスト感想
別所バル:
前回が嘘のように

素晴らしいバルジャンでした。いや~~やっぱり別所バルはこうじゃないと

ただし、今期に入って以前のように無条件にマンセーできなくなった部分はあるんですわ

特にプロローグ!野獣な味わい(爆!)がなくなった

もちろん悪くはないんですよ~~司教様に魂を救われるところや独白シーンはバルジャンの我を問う生き方が伝わってくるし。でも、妙に歌い上げてしまっているところがあって、それは要らない、方向性が違うんじゃないかい?と

歌だけの迫力やレベルで言えば、やっぱり経験や出身畑から言って祐サマや今井さんのバルジャンには敵わないと思うんですよね。別所バルにはそういうのは求めてないし、むしろ演技の部分で惹かれているところが大きいわけで、それを潰してしまっているな~と感じるところがあって。。。まぁね~~抜群に歌えて演技も申し分なくてという風になれたら最強バルジャン

だわ

もしかしたら更なる進化への脱皮途中なのかもしれないけど……スミマセン

実は本来は苦手なんです、中の人

しかもお気に入りなだけにハードル設定が高いもので、、、200%完璧なバルジャンを求めてしまうのです
さんざん言いましたが、やっぱりね~~じいのバルジャンはべっしーなんですよね

彼だとバルジャンの生き様が感じられて没入できるんですわ。あらゆる場面で繰り返される「Who am I?」という歌詞……何かを決めようとする時、時代が流れていこうとする時、別所バル(さとしバルにも当てはまる部分があるけど)って必ず上を見て時に切なそうな、時に苦悶した表情をするんですわ。決して他人のためだけに生きる崇高な人じゃないというのが分かるというか……悩んで悩んで必死に生きようとする姿があまりにも人間的で心に響きました。1幕で妙に引っ掛かった言葉、、、裏切りのワルツの時の「果たす義務がある」という義務という言葉、つまりduty

今日はものすご~~く気になりました……というのが、ちびコゼとの対面~一緒に旅立つところまで二人の間がぎこちないのが感じられたんですよね~~決して実の親子の持つ自然な愛情関係じゃないというか、仕方なく育てるとかそういう負の感情ではないんですよ

自ずと湧き上がってくる愛情というよりは自分が死なせてしまった側面もあるファンテとの約束を果たす“義務”!それに必死に応えようとしているように見えたんですわ

でもね~~もちろんじいは結末まで知っているわけで、最初はそういう関係から始まったのかもしれない父と娘がお互いがお互いを必要とするかけがえのない親子になっていくのが分かっているから、そのスタートラインの出会いだと思うと泣けて泣けて



しかも今日のちびコゼちゃん、グルグルしてもらうところで笑い声がすっごく聞こえて……ダメだわ~~それでなくてもこういうシチュエーションは泣きツボ直撃なんだからっっっ


バリケードのシーン

これは今期になって更に進化/深化したと思います。ジャベを逃がした後に座ってジャベを縛っていた縄を持って考え事をする……これって前からやってましたっけ???じいは記憶にないんですけど(よそ見をする対象もいないはずだし

)あと、学生たちとの関係が強く伝わってくるようになりました。決して仲間として一緒に戦っているんじゃないくて、愚かに命を粗末にするのは止めろと冷たく突き放しているバルジャンがいたり、ジャベを逃がした時に銃を床に打ち付けて抗議する学生たちのバルに対する軽蔑が感じられたり……でも、後の「Drink With Me」で声をかけてくる学生(名前が分からない~~)がいたりして、細かいことまでちゃんと表現している作品だなぁと思いました。そして、、、マリウス発見

→Bring Him Homeの流れは格別ですね~~涙なしには観られません



今日は1幕のマリコゼfalling love場面の敵意むき出し度は控えめだったんですけど(爆!) マリウスの姿を懸命に追うバルジャンにまたもや涙・涙・涙

何かね~~最初は凄く悩んでいる感じなんですが、学生たちのマリウスに対する態度やマリウス自身の姿を1つ1つ確かめるかのように凝視して決意していくのが分かる。。。しかもそこにコゼットに対する愛を心に引き取るバルジャンがいて……今回の「Bring Him Home」、「まるで我が子です~」という歌詞の“我が子”がコゼットのように感じた部分があるんですよね~~もちろん原詩では「He's like the son I might have known」とはっきりマリウスのことを指しているのであり得ないことなんですが、、、前述の通り今回はバル&コゼの関係が心にずっと残っていたので実の子供と同じように、いやそれ以上に感じているコゼットの存在が浮かんだのかもしれないな~~
そしてバルジャンの告白から最後まではダダ泣き、、、はい、いつものレミゼが帰ってきました

エピローグは上手のお席ということでバルジャンの真正面の視線上に来てて、それがちょうどファンテへの視線になってたので堪りませんでしたわ



「そうコゼット、言う通りに生きて、生きてみよう」のところはコゼットの肩をポンポンとしてるし、お別れのところも周りのことなどお構いなしでコゼットをがっしり抱きしめてて……今回、最後の辺りは声も歩く姿もめちゃめちゃ老いてましたね~~でも、これが更に泣かせるのよっっっ

天に召された後に手を取りに来たファンテに顔を埋めて泣いているような

べっしー!!!それは反則!!!!どーしてここまでやっちゃうのよっっっ!!!!!バルジャンの生き方が凝縮されたこの姿にもうぅぅ~~悔しいくらい唸らされました


岡ジャベ:
名古屋以来……か

はい、、、これまたいつものお約束の感想から始まりますが、絶対に牢獄で生まれていないジャベ

いいんですよ~~歌は上手だから安心して楽しめるし、存在感もオーラも文句なし



しかも姿もカッコイイから惚れ惚れして気持ちいいし。ま、残念ながらじいの中のジャベランキングでは永遠にトップにはなれないと思うけど

岡ジャベってプライド高そうな感じなんですよね。だから「Stars」の後にからかうガブローシュには負けなさそうだし(他のジャベだと何げに地団駄踏んでそうなので

)、バルジャンに助けられても振り返りもしないで堂々とゆっくり退散していくし、そういう強さがまた魅力だし



だからこそ最後の自殺シーンで落ちていく度合いが強調されるんだと思いますね~~そうそう、あと、今日ふと思ったのが1幕のファンテ逮捕のシーン。バマタボアの言い分を聞くジャベ……何か彼に嫌悪感を感じているように見えたんですよね~~100%は言い分を信じていないような

ただ、ジャベの中では法に基づく正義があって、「正しい仕事に正しい報い」という信念があって、それに反する娼婦という存在は許せるはずもなく……そこにジャベの生き方を感じました。それにしても、、、岡ジャベだとやっぱり突っ込んでしまうのよね~~2幕冒頭の「昔は~~俺も~~戦った~~」のところで必ず思い出す伝説の岡アンジョ
玲奈エポ:
超久しぶり~~2007年の時も1回しか会えなくて、その時はエポの強い生き方が感じられてめちゃめちゃ良かったので期待

だったんです……
が!!!意外や意外、じい的にはダメかも~~ということになってしまいました

いや、悪くはないんですよ

汚れ度もますます

したし、これがまた似合うんだわ(イイ意味で、ですよ~~

)でも、どうにもテクニック的な巧さが鼻について感情移入できなくて……歌えてるけどあざとさが前面に出ていたり、演技も魅せ方を知っているのが悪目立ちしててどうにも、、、よろしくない

今期は今まで普通すぎて何も残らないと酷評してきた聖子ちゃんがあまりにも良いので、ちょぉ~っとどうしたものかと

玲奈エポは強いです


絶対に弱みを見せないんだけど、本当に数えるほどなんだけどチラッと純な思いや弱さを見せるところが逆に心を直撃されることはありました。あるいは「恵みの雨」で最後の最後まで甘えないところがかえって泣かせるというか



ちょっと自分に似ているところもあるのかな~~とふと。。。ただ、イズミン君演じるマリウス相手だとバランスはいいのかもしれない

ニブチン、ポワポワ、バカ男で可愛い甘ちゃんマリウスに、さらにラブラブ光線を放っている聖子ちゃんのエポだと、どうにもバカップルに見えて、バカなことしてないで別れなさいよ…と思ってしまうので
山崎ファンテ:
本日のMVP
ちょっと~~どうしちゃったの



あまりの深化っぷりに圧倒されてしまいました。今日の涙の半分は彼女に持っていかれました



一足早く体験していた友人に「ヤバイよ、今期の山崎ファンテは!」と言われてて、感想を聞いただけで泣いちゃったんですけど、いや、、、あれは泣くなという方が無理っっっ

2年前の時は儚さはソコソコ、まぁ嫁ファンテよりは数倍マシかな~という程度だったんですけど、もうぅ~~じいには彼女のファンテじゃないと納得しないというほどの存在になりました。歌は普通……正直、もう少し歌えてもいいのかな~と思う部分はありましたが、ファンテとしての存在感がめちゃめちゃ良かったんですわ。今まではお気に入りだった(笑)シルビアファンテだと声のトーンもあると思うんだけど溢れんばかりの母性の部分が多く感じられるんだけど、山崎ファンテだと一人の女性としての部分があって、ひと夏の恋に溺れて世間知らずなのに厳しい社会に放り出されて為す術も知らない愚かなところもしっかりと表現されている。でも、それが凄くリアリティがあるというか、自分がそうなりたい云々ということじゃなくて女として分かる部分があって……臨終シーン

ここまで“いっちゃってる”ファンテって初めてじゃないかな~~完全にバルジャンを見てなくて、別世界に存在している

目がね~~不気味な?恐い??くらい虚ろになっているのが凄かったですね~~それがあまりにも悲しくて
更に凄かったのがエピローグ

最初にコゼットが入ってきた時に「え?」っていう感じでバルジャンから離れるんですよ。大きくなったコゼットのことが分からないような……で、必死にコゼットの表情を追っているのが伝わってきたんですよね~~特に感情を顔に出すわけではないのに佇まいが語っているんですわ



そして、優しく別れの時を見守るというよりはバルジャンに対する感謝の気持ちが溢れてて……最大の泣きツボ「私は父じゃない」というところで背中にそっと手を当てて「そんなことはないから。あなたは十分に愛してくれた」と言い出しそうな



うわ~~ん



思い出すだけでまた泣けてきますぅ~~
泉見マリ:
前回は作ったような甘い声が耳について残念感があったイズミン君ですが、今日はとっても良かったですぅ~~じいのマリウスが戻ってきたわ



ホ~~ントぽわぽわクンで苛々させられる面もあったけど、そういうところが堪らなく可愛くて萌え萌え

浮気できるので許せちゃいますわ~~

それに、そんなマリウスだからこそ作品の中で希望の存在になり得るわけですから。カフェソングで後ろに並ぶ仲間がマリウスを見る視線に溢れる思いやり……イズミンマリの歌が絶品

というのもあるんだけど泣けましたわ。あと、バルジャンの告白を受け止める場面。最初はどうすればいいかオロオロするヘタレな姿

を見せて、立ち去ろうとするバルジャンの背中にすがりついて……思わず禁断の場面を妄想、、、はしてませんよ~~

ダダ泣き真っ最中にそんなことはできません。でも、その後にバルジャンにありったけの心を傾けてコゼットを託されて空気が一変!男と男の約束がしっかりと存在してましたね~~さすが泉見マリ


安崎&田中テナ夫妻:
今日も健在

恐い恐い腹黒な安崎テナ

ふと思ったんですが、安崎テナなら何か成功しそうな気が

例えば「ミス・サイゴン」でさとしエンジニアだと絶対にアメリカに行けなさそうだけど、市村エンジニア辺りだと行けそう?みたいなのと同じ感じで(笑) いろんな意味で

生活能力がありそうだし。これが駒田テナだと夫人の尻に引かれてそうな感じなんですよね~~その分可愛らしい部分もあって、これはこれで嫌いではないの

そんなわけで、テナ夫人が「会えると思ってたプリンス~」と歌う部分……何げに結構イイ奴を捕まえたんじゃないの?と思ったり……あ、生活維持という意味でね

でもね~~この田中テナ夫人も十分に恐かったです

真っ黒黒なテナ夫妻、、、良かったですぅ~~
優一アンジョ:
今日も素晴らしい学生リーダーを熱演



前回と同じくABCカフェのラ・マルク将軍が死んだ後の変わりっぷりは良かったですね~~ガブからラ・マルクの死を聞いて舞台の前方に出てきて「彼の死に燃える炎…」と熱弁をふるう姿が、単なるリーダーの決意というよりは狂気さが見えるところがゾクゾクしました。何か妙に恐さを感じるというか

で、バリケードで死ぬ前に「死のう僕らは~~的など恐れはしない~~立~つ~の~だ~~仲間よ~~世界に~~自由を!」と叫ぶ顔は圧倒されました。完全にいっちゃってるよぉぉ~~



絶対に止められない異常なまでの“熱意”(と言っておきます

)を感じて、感動したというよりは恐かったわ~~
伊藤グラン:
ちょっと記憶が曖昧なのではっきりしたことは言えないんだけど、泣けるグランと泣けないグランがいるんですよ

特にガブ死亡のところとアンジョとの別れのところ。あれだけKYに振舞っていたグランが現実に対峙して本音が出る大事な場面だと思うんですよね~~そこで叫ぶほどに熱くなってもらわないとじい的にはダメなんですが、今日はOK

だったので多分イケてる方のグランじゃないかと……
中井レーグル:
今までそこまで気にしないで観ていた司教様だったんですが……というか、圧倒的に港レーグルに会うことが多かったしそれで満足していました。でも、、、またもや出会ってしまった1番キャスト



バルジャンとのやり取りを観ていると、どうして司教様が荒くれバルジャンを迎え入れたのか分かる気がしたんです。じいの勝手な感じ方ですが、中井君の司教様って凄い苦労して悩んでその末に神の教えの中で生きることになった存在に思えたんです。聖職者だからというんじゃなくて、人間として感じるものがあったんじゃないかと……だから凄い説得力があるんですよね~~そして、それに応えようと生きるバルジャンがいて……その後のバルジャンの独白で、出ていないはずの中井司教様の存在を感じたんですわ。彼の思いが舞台に溢れていて何か泣けてきて



じいも魂を救われたかも~~
いや~~ここまで泣きまくってこそのレミゼですわ。次はMY楽

帝劇では今年お初!レミゼあり得ない萌え萌えな愛(笑)が沸き起こるさとしバルジャンですぅ~~1回で済むのかどうか危険なところですが……って、、、多分増えないでしょう

それ以降希望の組み合わせはなかったと思うので