じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

ウーマン・イン・ホワイト

2010-01-13 21:09:59 | 観劇記
2010年、観劇始めです 青山劇場で「ウーマン・イン・ホワイト」を観てきました。久しぶりの青劇 確か……大阪から夜行で帰って出勤した帰りに行った「ファントム」以来のはず ま、じい的に鮮明に刻まれているのはメタマクですが おかげで劇場内の構造はバッチリ(笑) 忘れないものね~~ただ、渋谷駅周辺、特に地下は副都心線ができたことで迷路のようになってました メタマク通いしていた頃とは別のルートで行こうと思って地下に潜ったら分かりにくいの何のって 渋谷駅構内の表示って不親切極まりない!やっぱり渋谷は嫌いだぁぁ~~

前置きはこの位にして、今年第一弾の観劇記 初日明けですが、再演だし~~というのは関係ないかも いつものようにネタバレで書いていきますので、これから観る方(特にお初の方!)はくれぐれもご注意を。

この作品、一番有名なナンバー 「All For Laura」 は玲奈ちゃんがゲストの番組で何度か聞いてるんですよね~~しかも生歌を目の前で聞いたこともあって(NHKのトップランナー収録に行ったので)なので、どういう背景なのかは頭に入っていたけど……実は観たことなかったんです、じい 2007年の初演の時はどうしても都合がつかなくて行けなくて 今回、やっと観られましたわ~~ リピするにはどうかと思うけど←何かが間違ってる 行って損はない演目だとは思いますね~~

全2幕で約3時間(休憩20分含む) 舞台のセットは正直ちょいとちゃちいような パネルに描かれている木やお屋敷の壁やドアが平面的に妙に平面的に見えちゃって 森のシーンとかは特に、、、もう少し照明を上手く使ったら栄えるのにな~と思いました。場面転換で門が開く感じの動きを使うところは新感線みたいでやっぱり思い出しちゃいましたね~~ホント病気ですよね オケピは下手の高台へ。塩ちゃん、いつになく地味に 棒振りしてましたが、最後は振り返って手を振ってた……出演者じゃないんだから(苦笑) 音楽はさすがロイド・ウェーバー って感じでしたね~~これでもかというほど難解な和音捌き 冒頭、いきなり歌で会話が始まるところは「オペラ座の怪人」の音楽の使い方に似ているな~と思ったのですが、他にも共通した音楽の流れがけっこうあったように感じました。いや~~つくづく身に沁みたっていうか、ホント難易度が高いと思うんですよね。ともすればダラダラ不協和音を重ねられて気持ち悪いとしか思えない楽曲 だから、ちゃんと各曲にメリハリをつけて歌いこなせる人じゃないと聞いてて辛いわけで……ミュージカル常連の方々はさすが!歌の会話が成立してました。大和田美帆ちゃんも大健闘 ただね~~一人だけどうしても殺意を覚えてしまう男が これは後ほど。

ストーリーはこんな感じ。

夏の嵐の夜、貧しい画家ハートライト(田代万里生)は、富裕な地方地主、フェアリー家の姉妹に絵を教えるため、遠くロンドンから旅してきた。だが列車は途中で止まり、一人夜道を歩く彼の前に、不意に白いドレスの女(和音美桜)が現れる。彼女は「人に追われている」と助けを求めるのだが、力になろうとするハートライトに謎めいた言葉を残し、再び闇の中へと消えてしまう。やがて、広大な屋敷に着いたハートライトを迎えたのは、才気にあふれるマリアン(笹本玲奈)と、控えめで美しいローラ(大和田美帆)の異父姉妹だった。ハートライトは妹のローラを見て驚く。なぜなら彼女は「白いドレスの女」に生き写しだったからだ。父母を亡くし、後見人の叔父フェアリー(光枝明彦)と暮らす姉妹は、時を重ねるにつれ、それぞれにハートライトに惹かれ始める。一方ハートライトは、ローラに熱い想いを寄せていく。しかし、ローラには、亡父の決めた婚約者パーシヴァル男爵(パク・トンハ)の存在があった。マリアンにその事実を告げられたハートライトは、家柄の違いをかみしめ、失意のうちに屋敷を去る。自分の想いを隠しながらも、妹の結婚を祝福し、幸せな気持ちで見守るマリアン。しかし事態は、パーシヴァル卿とその友人フォスコ伯爵(岡 幸二郎)の陰謀によって、思いもよらない悲劇へ。ローラを守るため、マリアンはハートライトと共に隠された真実に立ち向かう。守りたいものはこの想いだけ―(公式サイトより)

ミステリー?サスペンス??的ミュージカルとでも言うのかな~~冒頭に出てきた白いドレスを着た女性の秘密とマリアンとローラを陥れようとする陰謀が絡み合って物語が展開していくわけなのですが……じい、いつものように予習なしで臨んだのですが、1幕中盤で分かっちゃいましたわ。ローラと白いドレスの女性=アン・キャスリックが血の繋がった姉妹って秘密 実際に秘密が明らかになるのは2幕半ば以降なんだけど、2幕冒頭ではマリアンもローラも白いドレス(ナイトウェアだから白くて当たり前…か)を着ているから三姉妹な空気プンプンだし でも、ローラが殺されて(真相は違うんだけど)極悪コンビに反撃していくところは「次、どうなるの?」とワクワクしながら楽しめたので面白いストーリーだな~と思いました。ただね~~演出の問題 物語の展開に唐突感があるのがちょっと。。。その場面に描かれている心情や空気感に没入する前にストップ がかかって中途半端なところで終わったり、ハートライトがローラに惹かれる過程、マリアンのハートライトに対する恋心がローラを不幸に導くことになる流れ、マリアンのローラに対する思い、、、もちろんそれぞれ演じる側の不足もあるとは思うんだけど、もっと丁寧にストーリーの流れをもっていってほしいな~というのは感じました

以下、キャスト感想。


マリアン@笹本玲奈:

今までのトークでも自分の経験したことのない年齢を演じることの難しさを話していた玲奈ちゃんでしたが、35、6歳の大人の女性を見事に演じていたと思います。「All For Laura」は素晴らしかった~~ やっと歌詞の意味、、、何を償わせてほしいのか、なぜ闘うのか分かりました ←説明を聞いただけじゃ分かんなかったんだも~~ん いや~~ローラを思う気持ち、マリアンの本心、ひしひしと伝わってきましたね~~どうにもならない複雑な気持ちに圧倒されました あと、その少し前にハートライトにローラには婚約者がいるんだから諦めて出て行って!と告げた後の立ち姿も凄かったですね~~その存在感&空気感にマリアンの心が溢れていたので。それと、ラストにローラ&ハートライトを見送った後の後ろ姿。コレには思わずウルウル マリアンが「これでいいの……それが私だから」と言うんですけど、もうね~~切なくて切なくて

ただ、、、じい的にはやっぱりまだ若いな~と 確か玲奈ちゃんは今月で24歳でしたよね ←初演ベガーズの時に公演中に成人式を迎えたと言っていたので。悪くはないけど今一歩足りない気がしました。母性的なもの???といっても、母親と子供という意味の母性とは違って、年の離れた姉妹の間に存在する母親代わりとしての母性という意味の「母性」なんですけど、そういうのが足りないんですよね~~それに、時代&背景の設定から言って、今の35歳よりもはるかに落ち着いた、ある意味ちょいとババくさい雰囲気(滲み出てくる思考回路とかも)が必要な気も。。。簡単に思いつくイメージ的には「少女パレアナ」のパレーおばさんみたいな雰囲気があってもいいと思ったり そんなわけで、、、勝手な希望だけど、玲奈ちゃんの実年齢がマリアンの年齢を超えた時に見てみたい気がします。


ローラ@大和田美帆:

去年のストプレ以来!その時もなかなか大健闘だったので期待していったのですが、その期待を裏切らない素晴らしい演技だったと思います ミュー常連の方々に比べると確かに歌は劣る……いえいえ、そんなことはなくてしっかりと絡んでローラの雰囲気を出していたと思います。守られキャラの妹役、可愛かったですね~~初演の時はさやかちゃんでしたが、、、これは初演を観ていないじいの勝手な言い分 キャラ的にさやかちゃんだとムカついていたかも ←別に嫌いってわけじゃないので誤解なきよう マリアンを差し置いて自分だけ何幸せになってんのよっ みたいな(笑) でも、美帆ちゃん演じるローラなら許せちゃう……っていうか、その純粋さが可愛くてマリアンが妹のために頑張っちゃうのも分かる気がしちゃったわ


ハートライト@田代万里生:

ゴメンナサイ 本日、殺意を覚えた人です…… 歌はね~~まぁいちおう問題なく歌えてました……音程を外さないという意味で 演技の方は「ブラッド・ブラザーズ」で微妙な評判を聞いてはいたのですが、ここまで酷いとは 何かね~~申し訳ないけどでくの棒にしか見えませんでした ど~してヌボーっとそこに突っ立ってるの?何しに出てきたの??みたいに喝を入れたツッコミをしたかったですよ~~ マリアンに屋敷から出て行くように言われて激怒→ショック→落ち込む姿も全く感情が伝わってきませんでした!!!2幕でもマリアンが助けを求めて最初は「今更何を!」という感じで拒むんですけど、その時の拒否り方もその前の落ちぶれ方も……意味分かんな~い 例えて言うならじいの苦手な中村俊介と似てるかも もうぅぅ~~マリアンにもローラにも、、、こんな奴は止めときなよ!と言いたかったですね~~ハートライトがもっと魅力的な人だったら、もっともっとマリアンの切なさが際立ったと思うんだけど。はぁ……ちゃんと演じられる人を激しく希望しますわ ……と言ってもね~~じいの乏しい観劇の経験値だとマリウス経験の2名しか浮かばないんだけど それに、どちらかというともっと大人の男性のイメージなんですよね~~そうかと言って初演のべっしーは……う~~ん、想像できない


グライド卿@パク・トンハ:

超お久ですぅ~~もしかしてエリザ以来 思い出したくもない2006年のエリザで会ったっけ???もし観てなかったら堪能しきった2005年のエリザ以来ですよぉ~~パクルド千秋楽、じいの閣下との汗っかきコンビが懐かしい 今回は初の悪役とか いや~~出てくるなり悪のオーラに包まれてました 顔は笑顔なんだけど、絶対にコイツは悪だ!と後ろからスピーカーで演説しているような感じ 1幕でアン・キャスリックの話題が出て嘘の告白をするところも怪しすぎて逆に可笑しかったわ~~ そして本性が顕わになってからは、もうぅ~やること成すこと全部が悪すぎて でもね~~ただの乱暴者ではないところが凄いと思いました。ローラに対しては所謂DVの加害者そのものって感じなんだけど、単に暴力を振るっている仕草をするだけじゃなくて、DV加害者のバックグランドを感じさせる演じ方なんですわ。ドキュメンタリーとかで、自分の弱さを隠すために相手に暴力を振るう、愛し方が分からないから手を上げてしまう……等々の加害者の「言い訳」が紹介されることがありますが、まさにそれをリアルに感じたんですよ。もちろん絶対に許されることじゃないし、グライド卿の過去が語られることはないので想像の域を出ないんだけど、最後のローラとの対決でキャスリック母娘の秘密を明かすところでグライド卿のちっぽけな哀れさを感じました。いや、、、でもね、それにしてもマジに悪役でした パクさんで全く問題ないんだけど、初演の禅さんのDVっぷりを観てみたかった←単なる興味本位^^;


フォスコ伯爵@岡幸二郎

極悪コンビのもう一人。やっぱりノーブルな役はお似合いですわ~~この手の役はじいも抵抗はありません(パリの警部さんは苦手なんだけど・笑)今回は貴族ではなくて医者役なんだけど、貴族社会を渡り歩ける華やかさと合間に滲み出るアホっぽいんだけど可愛いところが素敵でした その立ち居振る舞いのスムーズさに一瞬悪役なことを忘れてましたわ 1幕ラストでグライド卿に協力したところで「あ、、、そうだった、この人悪い人だったわ」と思い出しちゃったくらいで グライド卿が肝っ玉の小さいけどやることは極悪非道な奴だとしたら、フォスコ伯爵はちゃっかり者の悪って感じかな 結構切れる頭を使って悪の限りを尽くしてるんだけど、最後の最後で自分の身が危うくなったらさっさと仲間を売って自分は逃げちゃう、みたいな(笑) そのいいかげんさが可愛いんですけどね~~今回も引き際の分からないグライド卿を見捨てて自分は逃亡 歌いながら客席下りで退場~~面白かったわ 嫌みなく可愛いとまで思えちゃう華やかな存在感は岡さんだからこそ、、、ね

ところで、、、思わぬ遭遇 パンフに玲奈ちゃん宛てに内野さんからのメッセが載っていました。ちょいとマクヒースっぽい感じかな レナゾウ……って、、、フフフ
コメント
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