観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

野党目指して爆走中

2009-07-20 04:57:09 | みんなでやろうぜ
法的拘束力のない問責決議案なんかに大した価値があるとは思えませんが、実際問題参議院では麻生首相では審議に応じないことになっています(衆院の不信任案は否決したし、衆院選でリセットされると考えられる)。福田元首相も問責決議案後に辞めました。国政の混乱を考えると、麻生は今度の衆院選には事実上勝ってはいけないことになっています。

万一勝ったと仮定します。ねじれ状態で与野党のこじれた仲を考えると、政策協議は困難でしょう。3分の2があってあれですから、もう国政はメチャクチャになること明らかです。これが無くても勝つのは困難でしょうが、真面目に考えれば考えるほど、今度の選挙は馬鹿らしい。国民に選択の余地なんてありません。これは何が何でも勝つ気だった民主党の望んだ結果でもあります。

ここで政局を振り返って見ましょう。まずは郵政解散で3分の2をとりました。そして参院選で自公が過半数をわります。ここまでは国民の選択ですが、重要なのは大連立失敗劇です。これで主として民主党・野党サイドの意志により、対決が運命付けられました。暫定税率騒動にみられるように、トータルプランニングもないまま、野党の政局的介入が続きました。(私にはわざと負けるための選挙をやればいいとは思えませんし、参院で勝った方が主導権を握るのはおかしい、システムの欠陥であると主張してきています)ついには福田首相が退陣し、麻生政権が樹立しました。ここで解散に打って出れば、衆院選後の打開も考えられたのですが、世界同時不況の発生により解散先送り。与野党の仲はこじれたままでした。そういう経緯で、事実上勝ってはいけない状況になっています。

現状政権選択選挙にする唯一の打開策は、問責決議案を受けた麻生が退陣して、民主党と変にこじれてない総裁を立てることのみのようにも思えます。ブレを通り越して、卓袱台返しを見せてくれれば、見事な最期と思うんですけどね。まあ別に私はルールには従いますから、政権選択選挙にならなかろうが、事実上の偽政権が誕生しようが、反政権交代論ブログとしては終わろうが、それも仕方ないねという気持ちです。

静岡県知事選なんかでも、貴重な参議院議員を出したりしています(勝った後の切り崩し工作が難しくなるのは明らか)から、麻生や執行部は建前ではいろいろ言うでしょうが、真面目に勝つ気なんてなかったと思います。こんなことは少し気の利いた国会議員などは皆知っているのではないでしょうか。私も言っても仕方が無い(言うこと自体が混乱の素になる)ことなので、このことについては国会が終わるまで黙っていただけです。

だからここまで来たら政権選択選挙を言っても意味が無いんですよね。無党派層的な人ほど、こういう事情は分からない(国会を動かすルールが読めてないにも関わらず、選挙に臨まされている)んです。あらためて、マスメディアの社説あたりが政党支持の立場をはっきりさせてリードしないと無茶苦茶になると思っています。実際一度無茶苦茶になっているのですから。

衆院選の勝敗ライン

2009-07-20 04:42:21 | 政局・政治情勢
今度の衆院選の二大政党における勝敗ラインについて考察してみます。

私は比較第一党であるべきだと思っています。鳩山民主党代表も比較第一党を目指すべき的なことを言ってましたね(チラ見の記憶ですみませんが)。

何故なら、参議院を野党連合が牛耳っていることもあり、結果如何によっては、政局が流動的になることは明白であるからです。こういう時は、信義の問題として、比較第一党が中心になるべきと考えておくのが、問題を無用に混乱させなくて済むと考えられます。国政が混乱するのは国民のためにはならないのだから、互いがある程度認め合わなければ成り立ちません(だから「政権交代」が至上命題なんて有り得ないんです)。

自民党としてもねじれを考えて比較的安心な投票先として(マニアに)見てもらい易いのが比較第一党でしょう。後の記事でフォローしますが、麻生が降りればベターなのは明らかでもあります。自公で過半数だと、ねじれ問題が際立つだけです。

公平な政局報道

2009-07-20 03:57:39 | メディア
結局のところ、「不偏不党」のメディアの政局的価値判断こそが日本の政治を悪くする最大の癌でしょうね。以前紹介した「選挙報道」を見て知ったのですが、早稲田大学政治経済学術院の山本武利教授によれば、そもそも「不偏不党」という言葉を最初に使ったのは、明治の藩閥指導者で、台頭する政党政治と責任内閣を排除することが目的だったという(前掲書137P)。またそれが営利主義の観点から広がり定着していったそうで。

先の記事の中吊り広告は極端としても、通常の不偏不党マスメディアの一方的な政局報道が政治に無用な介入をしているのは否めないでしょう。政治はとても大きな権力を持っているので、娯楽として消費されるべきものではないことは明らかです。

公平な政局報道とはどのようなものでしょうか。私は世間一般の認識とは真逆で政党支持のあるメディアの報道が現実的に可能な事実上の公平な報道だと思います。ブログ書きの経験からにはなりますが、支持政党があるとあまり無茶・低質な政局報道は出来なくなります。「不偏不党」といったところで、政局的価値判断を下す以上、中立では有り得ないことは明白であって、根本的に言い分が成り立っていないんです。検察や弁護士が中立と思う人はいないでしょうが、裁判官は両方の言い分を聞いたうえで、法・判例に則って、中立的判断を下しているのであって、報道では非常に中立が非常に困難であることは明らかです。

結局、一方的な不偏不党マスメディアの「評価」によって、都議選のように、政策論おいてけぼりで、イメージで決まってしまいそうな今度の衆院選ですが、日本でも早くメディアが支持政党を明らかにしてほしいと思っています。タイミングは当たり前ですが気付いたらば直ぐです。