ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

認知症歴12年の夫を尊敬できる幸せ

2023-11-25 10:05:12 | エッセー
 インテリではないし、私の好みのタイプではなく、好きな職業でも
なかった。知り合ったのは19歳、3か月でプロポーズされ、家族に
紹介された。兄一人しかいなかったので、(賑やかな家庭で楽しそう)
実は半分遠足へ行くような気持ちで、好きなだけで何の打算もなく結婚した。
 家族は両親と結婚していない義姉二人、弟3人、しかも同居、その頃
でも最悪の条件だった。

 現実はそう甘くはなく、虐められた訳ではない、でも、神経が細い私は
その頃まだなかった病名「心身症」になった。寝込んだほどではないが
行かなかったのは精神科と小児科だけ、絶えず医者通いが絶えなかった。
 それから68年、月日は恐ろしいいように早く流れ末期高齢者になった。
でも・・・私は思っている、「夫を選んでよかった」と。

 雲の上のような先生方と何人もお知り合いになり、直接ご教示を受け
たが「人間的は一番夫を尊敬できた」我儘で天真爛漫、自己主張が強く
目立ちたがり、臆病で淋しがり、不注意で粗忽、その反面、思いやり
優しさ感謝の気持ちは強く、向上心も強く、まじめで誠実、まるで子供
のような私。ずーと見守って成長させてくれた。
 友人たちはすべて一人になった、でも、私にまだ夫がいてくれる。
長年暮らせた幸せを感謝して、これからも大切に介護したいと改めて
感じた真夜中だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする