最近めっきり足が弱くなった夫を、「もうイチョウ並木がきれいだから」
と、久しぶりに羽根木公園へ連れ出した。
公園の入口のベンチでしばらく休み、スロープを伝わりゆっくり上ったが
途中の黄葉はとても美しかった。でも、並木はまだほとんど青かった。


その傍のベンチまで夫はようやく歩き、そこでしばらく座っていたが
風はとても冷たかった。ほとんど秋がなく夏のような気温だったため
植物も困ったり、驚いたりしているに違いない。澄み切った空を見上げ
ながら、最近の夫の足の老化の早さと、地球のすさまじい変化に、たまら
なく不安になった。

