ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

「令嬢ジュリー」

2010-12-14 18:13:35 | 芝居
11月30日赤坂レッドシアターで、ストリンドベリ作「令嬢ジュリー」を観た(演出:毬谷友子)。

二人芝居に書き直したもの(台本:木内宏昌)。

昔(バブルの頃)、この芝居とは不幸な出会いをした。スウェーデンから劇団が来日し、東京グローブ座でこれをやったのだが、当時はどこの劇場にも字幕というものがなかった。彼らはスウェーデン語で上演したため私は訳が分からず、ひたすら退屈していたのだった・・。
恥ずかしながら、今回、この作品の魅力がようやく分かった。

貴族の令嬢ジュリー(毬谷友子)は、最近或る青年との婚約が破綻したばかり。夏至祭の夜、彼女は下男ジャン(谷田歩)をからかうが、野望を抱く彼は言葉巧みに彼女を自室へと招き入れ・・・。
ジャンは飽くなき上昇志向の持ち主だが、ジュリーは生い立ちや性格など様々な要因から、下に堕ちてゆく・・・。
二人は同じ屋敷に住みながら、身分も住む世界も全く違う。ところが話すうちにその二人の関係が少しずつ変わってゆく。特に小鳥のシーンを境に、声音も態度も一変するジュリー。この役をやりたくなる女優の気持ちが分かる。

ところで気になったことが一つ、夏至祭をゲシサイと読むのはどんなものだろう。ここはぜひとも「げしまつり」と発音してほしい。


コメント (2)
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