【2014年5月6日】 京都大原から北山天ヶ岳をへて百井に抜ける
連休の最終日の6日、昼過ぎまで家でぼんやり過ごした後、どこに行くともなく自転車に乗って外に出る。時間は午後2時。そう遠くには行けない。宝ヶ池通りから高野川沿いに北に上がる。
比叡山の斜面を右に見ながら八瀬を通りこし、大原に向かう。途中、江文峠を越え静原から上賀茂に戻ろうかと考えたが近すぎる。そのまままっすぐ進み「寂光院」への道をとる。
午後3時10分、「寂光院」の門前着。
門前の賑わいを観た後、さらに奥に進む。
はじめは「花折峠」あたりまで行ってみようと思っていたが、案内板につられ、何となく北山の峠を回って行こうと思い立つ。地図も水筒も何も持ち合わせがなかったが、近場だし何とかなるだろうと。
【『天ヶ岳』を経て『百井へ』】の道標に従いしばらく行くと、鹿よけのゲートがある。一瞬、中にはいるのをためらうが、見ると鍵はかかっていないし、道ははっきりついていて、歩きやすそうなハイキングコースだ。
時間は3時半、自転車を降りゲートを開け中に入る。
車も通れそうな、ほぼ平坦な道を自転車を押しながら進む。しばらく行くと向こうから降りてくる人がいる。3-4人の中年グループである。自転車を押して登ってくる私の姿を見て、
「今から自転車で上に行くんですか?無理と違います。」
とアドバイスしてくれる。
「こんな切り立った崖のようなところもありますし。」
という言葉も無視してそのまま進む。
それから、その後も数組のグループに会い、同じような忠告を受けたがそのまま進む。始め1時間少しで百井峠につくと算段していたが、最後の男性グループの話を聞くと、どうも2時間くらいかかりそうだ。
百井峠と周辺の地理は頭の中に入っていたが、もう一つ大原からの道順のイメージがつかめない。
「日没に間に合いますか‥?」
との問いに、6時迄2時間あるのを確認して
「大丈夫です」と答え上を目指す。
聞いてたとおり、道は急な登りで、自転車を担がないと進めない。ギャップが大きいところもあり、片手は担いだ自転車を支え、もう一方の手は木の根っこを掴みよじ登る。そんな登りがしばらく続く。確かに一部路肩が崩れ落ち崖になっているところもあったが、滑落を心配するほどではない。
そんな登りがしばらく続き、息を切らす。靴も登山用のそれではなく、普段通勤に使っているものだ。ちゃんと準備をしてくれば良かったと思ったが、後のまつり。
登り初めて40分ほど経つ。急な登りは終わり、ほぼ水平な道がつづく。周囲の景色から見て、天ヶ岳はまだ先のようだ。しかし、百井峠まで出れば仮に日没を向かえても、ランプもあるし下りのみの通い慣れた鞍馬街道をいくのはわけない。
と前方に、シャクナゲの鮮やかなピンク色の花が目に飛び込んできた。見回すと辺り一面、シャクナゲが咲き誇っている。
ここから、小知谷の先の小出石に降りる道があり、「シャクナゲ尾根」という名前がついていることを、家に戻って地図を調べてから知った。
登ってくるとき、最後にあった人が、『しばらく行くと登りになって道標に「1」から順番に番号がついていてそれを追っていけば間違えない』と。そして、天ヶ岳の分岐は「12」あたりだったと教えてくれたので、時間は4時半を回っていたが、ここまで来ればもう残りは少ないと思い安心する。
「10」番を過ぎ、程なく「12」につく。案内板を見ると、左に折れる道が「天ヶ岳」の頂上を経由して「鞍馬駅」に至る尾根の道だ。もう5時を回っていたので、まっすぐの道で「百井峠」を目差す。
距離から考えて、もっと時間がかかると思っていたが、15分ほどであっけなく「百井岐」から「百井キャンプ場」に通じる車道に出てしまった。距離は「キャンプ場までのものだったのだ。
後は車道にそって自転車をこぎ「百井峠」を越え、「百井分岐」まで来れば、一気の下りだ。
【 鞍馬街道の家並み 】
【 鞍馬寺山門 】
【 貴船口 】
百井分岐が午後5時35分で、そこから日没前の6時20分すぎには上賀茂の自宅に着いてしまった。往きに3時間以上かかった百井峠までの道のりを、帰りはたった50分で帰ってきたことになる。
2014年5月連休最終日-大原から北山百井に自転車で抜ける